皮霜作り
先日行ったすし屋さんで、「鯛の皮霜作り」が出てきました。これは、鯛を皮ごとさしみにしたもので、なんと皮だけに火を通してあります。どうやったらそんなことができるのと不思議ですが、まずは、斜めにしたまな板に、おろした魚を、皮を上にしてのせ、ぬれぶきんでおおいます。ここに熱湯を回しかけ、皮が縮んだところですぐさま氷水をかけて冷ますのです。皮目のきれいさを生かしたいとき、あるいは、皮が薄くてひきにくいときなど、固い皮だけに火を通して食べやすくする技。さしみはすべて生とは限らないわけで、このほかにも、骨切りをしたはもをさっと熱湯につけて花のように身を開かせたり、さく取りしたまぐろを表面だけゆで、外側は白く内側は赤く仕上げた「湯びき作り」などがあります。そういえば、おなじみのかつおのたたきは、「焼き霜作り」と言われてますものね。