八角
「ぶりの燻魚」でご紹介した八角、ご存じでしたか。シキミ科の果実を乾燥させたスパイスで、八片の星のような形から、スターアニスとも言われています。くせのある甘い香りとちょっと刺激的な風味が、肉の臭み消しなどに効果があるのですが、それゆえに、好き嫌いが分かれるところでもあります。中国料理では、北京ダックや東坡肉(トンポーロウ)など豚肉の料理に使われているので、知らないと思っていても、香りをかぐと、ああと思いあたるかもしれませんね。使うときは、量にご注意を。八片の姿のままポンと入れたりすると強すぎるので、適当に割って調整しましょう。わが家では、鶏レバーや砂肝のしょうゆ煮に1片、焼き豚の漬け汁に2片といった具合に使っています。大好きな豚バラ肉の煮込みも、八角が入るととたんに中国料理の顔になるので、香りの力は大きいといつも感心します。