こんにちは、料理研究家のジョーさん。です。
今回は僕の大好物、「山賊焼き」のレシピをご紹介させてください!
外はガリガリ、中から肉汁がじゅわ~の食感のコントラストがおいしいやつ。“漬け”の工程をはさむことで、中まで味がしみてご飯のおかずはもちろん、ビールのお供にもピッタリのひと皿ができます。
一晩漬け込むレシピです。僕もよくレシピを読みはじめてから、「一晩かかるやつか……!」となって挫折するので、ガッカリしないように初めに書いておきます。
1時間くらいの漬け込みでも一応成立はするのですが、6〜8時間で中まで味がしみ込んでくれるのでじっくり漬けましょう。使う材料はパッと見は多いですが、珍しい調味料は使いませんのでご安心を。
それではご紹介していきましょう!
『鶏の山賊焼き』のレシピ
調理時間
20分(漬け込み時間を除く)
材料(4人分)

鶏もも肉 2枚(約700g)
しょうが 2/3かけ(約10g)
にんにく 2かけ(約10g)
〈A〉
しょうゆ 大さじ3
みりん 大さじ1と1/2
酒 大さじ1
粗びき黒こしょう 小さじ1
鶏ガラスープの素 小さじ1
片栗粉 1カップ
サラダ油 適宜
好みでせん切りキャベツ、マヨネーズ、七味唐辛子 各適宜
作り方
1.しょうが、にんにくはすりおろす。
*にんにくチューブ、しょうがチューブでも作れますが、なるべく生のにんにく、しょうがで作ってください。
2.鶏もも肉は余分な脂や皮を取り除き、分厚い部分を切り開く。鶏肉は皮目を下にして置き、見えている白い脂や、はみ出している皮を切り落とします。考えはじめるとどこまで切っていいのかわからなくなるので、あまり追い込みすぎなくて大丈夫です。また、分厚い部分は横から包丁を入れて開きます。
3.ポリ袋に(1)のしょうが、にんにく、Aの調味料を混ぜ、(2)の鶏肉を入れて揉み込み、冷蔵庫で一晩置く。4.バットに片栗粉を広げ、(3)の鶏肉の汁けをかるく切ってから、片栗粉をまぶす。5.フライパンに鶏もも肉が1/3ほどつかるくらいの油を入れて中火で熱し、鶏肉を1枚、皮目を下にして入れて3分ほど加熱する。油の熱で片栗粉が固まりはじめるまでは、粉がはがれやすいので、なるべくさわらずに揚げる。
6.裏返して再び3分ほど加熱したら、取り出して3分ほどやすませる。同様にもう一枚焼く。切り分けたら器に盛り、好みでキャベツ、マヨネーズと七味唐辛子を添える。

肉を揚げてやすませるときは、こういう(写真)揚げもの用の網とトレーがあるといいです。300円ショップなどに売られています。これは某キッチン雑貨のお店で500円で、7〜8年くらい使っています。(こんな使い込んだやつ見せていいのかしら)(ちなみに肉をのせてトースターやオーブンで使ったりもできます)

山賊焼きは少しくらいなら揚げすぎてもおいしいので、火の通りが心配な人はちょっと加熱時間を延ばしても大丈夫です。僕自身、揚げものが苦手だったころがあるのですが、それはちゃんと火が通っているか心配だからでした。
余談ですが。
「山賊焼き」にはいろいろな流派があり、長野の山賊焼きは竜田揚げに近く、山口の山賊焼きは片栗粉はまぶさず、炭火で脂を下としながらカリカリに焼いたもの。今回は長野の山賊焼きを参考にしたレシピです。
なぜ揚げているのに山賊「焼き」なのか
長野の山賊焼きは、もともとは油が貴重だった時代に、少ない油で揚げ焼きのようにしていたという説があります。なので、個人的には肉が完全につかるくらいの油で揚げるのではなく、肉の1/3〜半分がつかるくらいの量で揚げ焼きにしていくのが本来に近いのなと思います。少ない油で揚げ焼きにしてフライパンの表面に接することで、片栗粉の焦げができ、ガリガリ、ザクザクの食感が生まれます。
以上余談でございました。ぜひぜひ、試してみてくださいね!
ジョーさん。
料理研究家。世界に一つでも多くの幸せな食卓を作り出すをミッションに活動する。
WEBで“バズる”レシピを得意とし、X(Twitter)フォロワー数は39.7万、Instagramは8.5万。『めんどうなことしないうまさ極みレシピ』(KADOKAWA)など、レシピ本を5冊上梓。(2023年6月現在)
2021年に法人化した、レシピ動画制作、フードスタイリング、撮影、記事執筆などをワンストップで行う、食に特化した制作会社を運営している。
X(Twitter) Instagram Youtube 公式レシピサイト「タベタノ?」