社内の認定制度として、
お好み焼きのスペシャリスト「お好み焼士」があるオタフクソース。なかでも
たった3人だけの「マイスター」の一人・春名陽介さんに、
キャベツの切り方だけで変わる、お好み焼きの仕上がりの違いを教えてもらいました。
キャベツの切り方でこんなに変わる!『関西お好み焼き』
みなさんはお好み焼きを作るとき、どのようにキャベツを切っていますか?
『オレンジページ』5/17号では、オタフクソースさんに、「
幅2~3㎜のせん切りをさらに長さ2㎝に切る」方法(以下「せん切り」と記載)を教えてもらいました。
一方で、
粗めのみじん切り(以下「みじん切り」と記載)にすると、お好み焼きの仕上がりはどのように変わるのでしょうか? 実際に混ぜたときや生地を広げたとき、焼いたときの違いをご紹介します。
せん切り/みじん切り に切った状態
せん切り/みじん切り のキャベツを生地に混ぜると

せん切りは
キャベツが生地をまとっているような状態、みじん切りは
生地と一体化しながら、やや水けを含んでいるような状態になっているのがわかります。
せん切り/みじん切り の生地をプレートに落とすと

同じ分量でも、せん切りのほうが大きなお好み焼きになります。
せん切り/みじん切り の生地が焼けると

焼いた後も、せん切りのほうが大きく、ふんわりと厚みのある仕上がりになります。
せん切りキャベツのお好み焼きの特徴
・キャベツの間にすきまがあるので空気や熱の通りがよく、
まんべんなく火が通りやすい。
・大きく、
ふんわりとした食感のお好み焼きになる。
みじん切りキャベツのお好み焼きの特徴・ボリュームは小さくなるが、
密度が高く食べごたえのあるお好み焼きになる。
・キャベツの食感が残りやすい。
みじん切りキャベツのお好み焼きにうまく火を通すには

目が詰まっているみじん切りキャベツのお好み焼きにまんべんなく火を通すには、豚肉を並べてお好み焼きをひっくり返した直後に、
へらの角を使い数カ所穴をあけ、すきまを作ると〇。
ただキャベツの切り方を変えるだけで、仕上がりがまったく変わってくるお好み焼き、なんとも奥深い……。
それぞれのよさがあるので、お好みに合わせて好きな切り方を試してみてくださいね。
教えてくれたのは……
春名陽介さん
オタフクソースお好み焼課課長。お好み焼きにまつわるすべてにかかわり、お好み焼きの研究や後進の育成など、社内知識レベルの向上にも努めている。