かわいいミニバラですね。そしてこの写真、よく見るとゆびの先で鉢をつかんでいるの、わかりますか? そうなのです。このかわいらしい、花がついたミニバラは、とっても小さい「姫乙女」という名前がついたバラなのです!!
最近、海外でBONSAIがブームになっていますね。埼玉の盆栽村も100周年で盛り上がり、盆栽美術館も話題です。この写真の植物たちは、豆盆栽の鉢で育つ小さなかわいい植物たち。ベランダでこの植物を育てているayumittさんに、小さな植物たちの魅力と小さな鉢への植え替え方、管理の方法をききました。

上の写真はツメレンゲという多肉質の多年草。「(植物を)小さな鉢に迎え入れた瞬間に生まれる、思いがけない表情や独特の雰囲気に心を奪われています」。お店で販売されている小さな植物や、ふだん庭の片隅や鉢植えのすみっこに、いつの間にか生えている小さな草やかわいらしい芽。豆盆栽の鉢に移し替えてみると、それぞれが主役級の愛らしさであることに気が付きます。

庭に飛んできた植物や盆栽店などで買ってきた植物は、土を洗い、根を少し切って、極小の赤玉土や肥料を入れた鉢に入れて、さらに土をかぶせ、土が落ち着くまでは下から水を吸わせます。そして、毎日土の乾き具合をみながら、水やりを。植え替え直後は土が乾燥しがちなので、とくに注意が必要なのだそうです。

そして管理方法にも工夫が。春夏秋冬それぞれ気を付ける点はありますが、乾燥しがちな季節は、写真のように「二重鉢」にするのがおすすめ。下に砂や土を入れた鉢を置き、その上に小さな鉢をのせ、一緒に水やりをすると、乾燥のスピードをやわらげることができます。もし土を求めて小さな鉢の底から根っこが出てきたらカットします。

ときにはこの小さな鉢にいくつかの植物を同居させることも。こんな風にいくつかの植物が集まると、またそこは箱庭のようなかわいらしい景色が生まれるんですね。これも新しい発見です!
さてそんな植物をayumittさんと一緒に探しに行ってきました。訪ねたのは東京・上野にある上野グリーンクラブ。日本盆栽協同組合の本部で、常設展もあり、かわいい植物を探せます。そしてたまたま開催されていた盆栽展に出店されていた、盆栽大野さんという盆栽のお店を訪ねました。小さめの盆栽の間に、葉っぱや花が咲いた小さな植物も見つかります。

そして盆栽大野さんに所せましと並んでいるのが、小さな豆盆栽鉢。手のひらに7~8個ものるのではないか、という小ささ。鉢を探す楽しさもたまりません。

でもなかなかこんなかわいい鉢を探せないかも、と思ってもご安心を。市販のオーブン用の陶土を使えば、強度はそこまで強くありませんが、植物を飾るには十分な豆鉢が作れるのです! はじめて鉢づくりにトライしたayumittさんも、その出来栄えに大満足されたとか。
かわいい手作りの鉢。柄はお嬢様が描かれたそうです。家族みんなで楽しむのもいいですね。
実はこの文章を書いている私も、小さな植物を盆栽展で買ってきて、植え替えてみました! そしてこの間花が咲いたのです!! じ~ん……。かっ、かわいい!

花はサクラソウのギンフクリンという種類だそう。後ろにすっと伸びているのはayumittさんも育てているコケオトギリ。そして手前のわしゃわしゃした葉は……なんだかわかりません! 突然生えてきたのです。きっと何かの種がとんだのでしょう。ま、これはこれで様子をみて、あまり大きくなるなら、少し葉を取ろうと思います。
この小さなかわいいみどりが一冊の本になりました!
春から初夏にかけては、みどりたちがいちばん元気になるシーズンです! ぜひかわいい植物たちを愛でたり、小さな鉢で育てたりして、新しいお楽しみを見つけてみてくださいね。
書籍『
ベランダで豆盆栽鉢で楽しむ ゆびのさきにかわいいみどり』より
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