突然ですが、「
兵六餅(ひょうろくもち)ってな~んだ?」と聞かれたら、どんなものを思い浮かべますか?
お正月に食べるあの餅?
揚げ餅というのもあるくらいだから、おかきのようなもの?
いえいえ、これがどちらも違うんです!
じつは、だれもが一度は見たことがある「〇〇〇」の姉妹品なんだとか……⁉
餅だけど、あめ? 複雑な味わいの抹茶のお菓子
だれもが一度は見たり、食べたりしたことがある「
ボンタンアメ」。
じつはいくつか姉妹品があって、そのひとつが昭和6年に生まれたこの「
兵六餅」!

名前に「餅」とつきますが、ボンタンアメ同様に伝統的な菓子「
朝鮮飴」をもとにしたあめ菓子。
九州産のもち米・ヒヨクモチに水あめや麦芽糖などが練り込まれ、オブラートの包みごといただきます。
しかし、大きな違いはその味!
抹茶ベースに、なんと
青のりやきなこが加わることで生まれる複雑なこくが、長く愛されている秘密らしいのです。
電子レンジで5~10秒温めると、より風味が引き立っておいしくなるんだそう!
説得のすえ守られた!物語の主人公・兵六のふんどし姿
この兵六餅は、江戸時代に薩摩藩士が書いた郷土文学『
大石兵六夢物語』が由来!
二代目社長により、日もちする
鹿児島土産として生まれました。
戦後しばらくは販売を休止していましたが、販売を再開するときにGHQからチェックが入ったのが
兵六のしり。
「パンツをはかせたら許可する」と告げられたものの、「
ふんどしはジャパニーズパンツだ」と説得して認められたのだそう!
ちなみに、パッケージの絵は物語の一場面で、主人公の兵六が化けぎつね退治に出かけるところ。
なぜ化けぎつね退治に? と、気になりますよね!
公式サイトでは全23話を公開しているので、気になったらぜひ読んでみて。
パッケージがかわいすぎ!
食べる前から感動したのが、パッケージの種類の豊富さ!
複数個詰めの箱や袋を合わせて、4種類のデザインがあるのです。

じつは、それぞれが物語のシーンを切り取ったもの。
読んでから見てみると「あ~あそこの!」と、より楽しめます!
兵六の表情が少しずつ違う理由にも納得がいくはず。
どれもユーモアたっぷりで、手元に取っておきたくなっちゃいますよね♪
いざ実食!
パッケージに感動したところで、お待ちかねの実食だ~!
と、箱を開けるとこんなことが書いてある……。

温めるのもおすすめとは聞いていましたが、それ以前に「えも言われぬ風味」って!?
気になりすぎるので、まずはそのままいただきます!
これは……
海苔だ!!!
噛んだ瞬間、のりの風味がふわ~っと口の中に広がるのです。
でもでも、ほどよい甘さも感じられて、絶妙なバランスが保たれている!
「兵六餅」の名の通り、
モチモチとした食感で弾力もばっちり。
つづいてレンジで5~10秒温めることに……。

見た目は変わらないのですが、よりモチモチ感がアップした気がする!
そのまま食べるよりも、白あんの風味が引き立つのでHOT兵六餅もおすすめ。
甘いのに
海苔の香り? と思ったかたもいることでしょう。
でも、これが本当にくせになるから食べてほしい……!
その証拠に、私はこの日
20個食べました。
パッケージも味も渋さがたまらない、物語のある菓子だった!
社内で撮影していたところ、渋くもありインパクトのあるパッケージで、気づけばみんなの注目の的に。
覗きに来た編集部員にも食べてもらったところ、「海苔の風味がすごい!」「一度食べると止まらない……」という声が上がりました!
こんな短時間でファンが増えるのだから、それは地元で長く愛されるのも頷けますね!
と、これを書きながら今また一つ食べてしまった……。

鹿児島県民御用達の『兵六餅』、いつの日か全国展開されますように!
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