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「どれも、しょっちゅう作ってます!」平野レミさんが30年近く作りつづけるお気に入りレシピ3選

2023.04.28

料理愛好家・平野レミさん

2月に発売となった『エプロン手帖』。1995年に出版した『平野レミのエプロン手帖』を加筆、修正した一冊です。51の食材にまつわるエッセイと、53品のレシピがまとめられていて読みごたえたっぷり。この本にこめた思いや、今あらためて感じることなどをおききするべく、平野レミさんのもとへ伺いました。

おいしいレシピとも合わせ、前編、後編2本のインタビューを、お届けします!

どの料理にも思い入れたっぷり。今でもずっと作りつづけています


――レミさんが特に思い入れのあるお料理はどれですか? 28年前に出された本ではありますが、今も変わらず作りつづけているお料理など教えてください。


たくさんありますよ。どれもおすすめだし、どれもお気に入り!

うーん……あ、これいいですね「梅干しワンタン」と「梅豆腐」。
特にワンタンは、あじのお刺し身と梅干しの果肉と青じそで作るんです。すごくおいしくて、夏にはしょっちょう作っています。あっつくて、食欲落ちてるかたも食べられると思いますよ。

レミさんのおすすめレシピ『エプロン手帖』より

『梅干しワンタン』のレシピ


【材料】

白身魚(刺し身用)……100g 
梅干しの果肉……大さじ3〜5 
青じその葉……10枚 
ワンタンの皮……1袋(25枚)

(1)
白身魚は一口大のそぎ切りにする。
(2)
せん切りにしたしその葉と梅の果肉をたたいて練り、(1)と合わせて、ワンタンの皮で包む(皮の縁に水をつけてはり合わせる)。
(3)
これをゆでて冷水にとり、冷やす。砕いた氷の上に盛り、しょうゆをつけて食べる。冷やす前の、温かいままでもおいしい

――たしかに見るからに涼しげで、これからの季節にもよさそうですね。

この「パクチー醤油」もおいしい! このころ、パクチーなんてみんな知らなかったと思うんですよ。今ほど知られていなかったはず。でも、友達の東南アジア人のお家にパクチー畑があって、もらってきてうちに植えて。それで作るようになったんです。

レミさんのおすすめレシピ『エプロン手帖』より

『牛タンソテーパクチー醬油』のレシピ

器は台湾で買ったアンティークの皿とサマルカンドの小鉢

【材料】
牛タン(薄切り)……1パック 
塩、こしょう 各少々 
サラダ油、パクチー……各適宜
しょうゆ……大さじ3

(1)
 牛タンに塩、こしょうし、油でさっと表面の色が変わる程度にソテーする(炒めすぎるとかたくなっておいしくないから注意)。
(2)
パクチー(根もおいしいので捨てないで入れる)のみじん切り、しょうゆ大さじ3を混ぜ合わせたたれで食べる。

ここでは牛タンにかけているけれど、ほかにもお刺し身にかけてもおいしいし、おかゆに入れてもいいし。作っておくととっても便利ですよ。

――パクチー‼ 今でこそメジャーですが、さすがレミさん早いですね! 

そうそう、エッセイ部分で気に入っている「しじみの研究」にある「しじみの醤油漬け」はね、いまだに正解がわからないんです。我流で作っていて、そのまま。だれか教えてくれないかしら……。でも、こうやってあれこれ試すのもまた楽しいんですよね。

トマトって聞くと歌っちゃう。これも和田さんとの思い出ね

あとはね、トマトのソース。このページではそうめんにしているけれど、パンにのせてブルスケッタにするのもおいしい
私はトマトが大好きだから、これもしょっちゅう作っています。うちの孫たちがね、私をひっかけるんですよ(笑)。

わざと、ちょっと離れたところで孫がトマトの話をするのね。私は「トマト」って聞こえると、どうしても歌を歌ってしまうんです。和田さんが私のために作ってくれた歌。
「トーマト、トマト、トーマト、あーかくすっぱい〜」っていうのを必ず歌っちゃうの。
そうすると孫たちが「ほら、やっぱり歌った!」って。歌わせるためにわざとトマト話をするのね(笑)。でも、私もすぐ引っかかっちゃうんです。

レミさんのおすすめレシピ『エプロン手帖』より

『南仏そうめん』のレシピ

【材料】

そうめん……6わ 
ソース(トマト大3個 にんにく2かけ オリーブ油大さじ6〜8 塩、こしょう、タバスコⓇ青じその葉……適宜

(1)
トマトのへたを取り、半分はさいの目に切って飾り用に残し、あとは粗めに切って、にんにく、オリーブ油と一緒にミキサーにかけてなめらかに混ぜる。ボウルに移して塩、こしょう、タバスコで調味する。
(2)
そうめんをたっぷりのお湯でかためにゆで、ざるにとって冷水につけ、流水の下でもみ洗いして、水気をきってから(1)のボウルに加えてあえる。細切りにしたバジルまたは青じその葉と、飾り用にとっておいたトマトを加える。このトマトソースはガーリックトーストにのっけてもおいしい。
お孫さんとのエピソードを語る、チャーミングなレミさん。

料理がいやになったら、おいしいものを食べたときの気持ちを思い出して

――やっぱり思い出がたくさんありますね。教えていただいて、ありがとうございます。この本を読んでいると、お料理ってやっぱり楽しいし、おいしいものを食べたいという気持ちになってきます。

そうなのよ! お料理してると、こんなに楽しいことってないと思うんです。最近、忙しくてお料理するのがいやですっていう相談を受けることがあるんだけど、そういうときはおいしいものを食べたときの気持ちを思い出してほしいな。食べるときの楽しさを想像したら、作ろうと思えないかしらね……。

それにね、口にしたものが血となって肉となると考えたら、やっぱりきちんと作ろうと思えるはず。私も、このひと口が子どもたちの体を作っていくんだって思って、毎回まじめにちゃんと作ってきましたね。
みなさんも、おいしいものを食べたい、食べたものが体をつくるって思って、お料理を楽しんでもらえたらいいなと思っています。

〈PROFILE〉平野レミ(ひらの・れみ)

料理愛好家、シャンソン歌手。主婦として料理を作りつづけた経験を生かし、NHK「平野レミの早わざレシピ」などテレビ、雑誌を通じて数々のアイディア料理を発信。著書に『家族の味』『おいしい子育て』(ポプラ社)、『平野レミのオールスターレシピ』(主婦の友社)など多数。

エプロン手帖

(著/平野レミ、絵/和田 誠 絵/舟橋 全二)1650円  ポプラ社
子ども時代の味覚の記憶から、両親や夫・和田誠さんとの料理にまつわるおいしい思い出まで。食材への思いがあふれるエッセイ集。

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撮影/砂原文 文/晴山香織

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