行司姿のシーンも迫力満点!
Ⓒテレビ東京
ーーー実際、行司の役をやってみていかがでしたか?
国技だし、ファンのかたも多いし、緊張しました。
所作もちゃんとやらないといけない。
いろいろご指導いただいてやったんですが、一発目から「いいねぇ!」と言ってもらえました。
僕に向いていたみたいです。
行司の衣装もすごく似合ったし、かけ声とかもわれながらよくて(笑)。
店を探すのにスマホはいらない。「孤独のグルメ」の鉄則、足で歩いて店探し。
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ーーー行司といえば「はっけよい、のこった」のかけ声が浮かびますよね。
演じる前、サンプルとしていろんな行司さんのかけ声を聞かせてもらったんですが、一人一人みんな違うんです。
一般的には甲高い声でテンションを上げて言うイメージだと思うんですが、低い声の人もいれば、普通のトーンでやる人もいて。
「そっか、決まりはないんだ」とわかって、イメージにとらわれず、
僕なりのかけ声で演じました。
「はっけよい、のこった!」で取り組みが始まるものだとも思っていたんですが、「はっけよい」でぶつかって、「のこった」「のこった」は取り組んでいる最中に言うんですね。
僕はそんなことも知らなかったし、相撲部屋を訪問したのも今回が初めて。
行司役を演じるうえで、いろんなことを学べて新鮮でした。
ドラマでも、土俵上の姿だけでなく、相撲文字でのあて名書きだったり、
知られていない行司の仕事も描かれるので、そこも見どころだと思います。
ーーー大入り袋に書かれた相撲文字は、ふだんなかなか目にしないですよね。
何年も修業しないと書けない字ですよね。
本当にすごい技だと思います。
一朝一夕で習得なんてできないので、もちろん吹き替えをお願いしました。
逆にいうと、画面を通じて
本職のかたの筆の動きを見ていただける貴重な機会かなと思います。
ぜひ注目してもらいたいですね。
注文の順番を譲り合うのが大人の作法。何気ないシーンながら「孤独のグルメ」ファンにはグッときます。
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ーーー最後に『オレンジページ』読者にメッセージをお願いします。
僕のプライベートの食べ方と根っこがつながっている食事シーンはもちろん、行司役も本格的にやりました。
特別編ということで、
ちょっとトリッキーな「孤独のグルメ」。
ふだんと違うおもしろさを楽しんでください。
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「それぞれの孤独のグルメ」には、タクシー運転手やサウナの熱波師など、さまざまな職業の人が登場。
仕事の一端やその悩みが描かれるのも魅力です。
次回は撮影現場の様子や、制作チームにうかがったお話をお届けします。
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〈PROFILE〉ユースケ・サンタマリア
大分県出身。1994年、ラテンロックバンドのボーカルとしてデビュー。俳優、司会者、タレントとして幅広く活躍。2006年映画「交渉人 真下正義」で日本アカデミー賞優秀主演男優賞受賞。24年のNHK大河ドラマ「光る君へ」で安倍晴明役を演じ、話題に。水曜夜10時から放送中のドラマ「全領域異常解決室」(フジテレビ)に荒波健吾役で出演中。