
2020.01.20
※2021年7月30日更新
※この記事は、神戸薬科大学名誉教授で農学博士の難波宏彰先生、料理研究家・管理栄養士の新谷友里江先生の監修を受けて執筆したものです。
おいしいうえに、ダイエットにも効果的な食材『まいたけ』。
テレビの情報番組などでもたびたび取り上げられていますよね。
今回は、そんな優秀食材『まいたけ』の持つ底力と、その素晴らしい成分を余すところなくいただける『刻み煮まいたけ』をご紹介します。
正月太りで落ち込んでいるそこのあなた、必見ですよ!
●まいたけの『食物繊維』と『MXフラクション』がすごい!
そもそもどうして『まいたけ』がダイエットに適した食材だといわれているのでしょうか?
まいたけ研究の第一人者・難波宏彰先生にお伺いしたところ、その秘密は『まいたけ』が持つ2つの成分、『食物繊維』と『MXフラクション』にあるのだそう。
【食物繊維】
そもそもきのこ全般が食物繊維を多く含む食材として知られていますが、その中でもまいたけは、水に溶けない不溶性食物繊維が豊富。不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収して腸を刺激するため、老廃物の排出を促します。また、善玉菌のエサになることで腸内環境を整えるのに役立つので、太りにくい体へと導きます。
※食物繊維を一度にたくさんとると、人によってはおなかがゆるくなることも。様子をみながらとる量を調整してください。
【MXフラクション】
MXフラクションはまいたけにしか含まれない成分。血液中のコレステロールを分解して血液をサラサラにするほか、体内に脂肪をため込みにくくする効果によって、内臓脂肪減も期待できます。また、腸の動きを活発にする働きもあり、食物繊維とのダブル効果で便秘解消に大いに役立ちます。
……ほうほう。やはり『まいたけ』の持つ底力はすごい!
それでは次に、そんな『まいたけ』のうれしい成分をしっかりとれる調理法、『刻み煮まいたけ』をご紹介します。
●『刻み煮まいたけ』
材料
まいたけ……5パック(約500g)
しょうがのみじん切り……2かけ分
〈煮汁〉
みりん……大さじ3
塩……大さじ1/2
水……1カップ
作り方
まいたけは1~2cm四方に切る。鍋(あれば厚手のもの)にまいたけ、しょうがと、煮汁の材料を入れて中火にかける。
煮立ったら弱火にしてふたをし、ときどき混ぜながら30分ほど煮る。
※30分煮た後、煮汁が多いようならふたを取って中火で2~3分、ひたひたになるまで煮つめてください。
実は、まいたけ特有の成分『MXフラクション』は、強固な細胞壁に包まれているので、細かく刻み、30分以上煮る必要があります。そんな成分を逃さずとるのに『刻み煮まいたけ』はうってつけ! 煮汁に成分がしみ出すので、煮汁もいっしょに食べてくださいね。
この『刻み煮まいたけ』、塩ベースのシンプルな味つけなので……、
納豆にプラスしたり……、
みそ汁にインしたり……、
温やっこや、チーズトーストにオンしたりと、料理にちょい足しして楽しめます。あとから料理にプラスするので、他の食材にまいたけの煮汁の色が移らないのもうれしいポイントです。
食感のいい『まいたけ』をプラスすることによって、料理に奥行きが出て、いい感じ! ダイエット特有のさみしさや物足りなさがなく、むしろおいしいので、長く続けられそうです。
『まいたけ』自体が、1年を通してほぼ安定した価格で購入できる食材なので、そこも継続に一役買ってくれそう。冷蔵や冷凍で保存できるので、毎日ちょこちょこ取り入れてくださいね!
※保存は、清潔な保存容器に汁ごと入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫へ。1週間保存が可能です。また、冷凍用保存袋に入れて冷凍すれば1ヶ月保存可能。食べるときは自然解凍してください。
無理なく、おいしく。『刻み煮まいたけ』生活、ぜひためしてみてくださいね。
監修/難波宏彰 料理/新谷友里江 撮影/野口健志 文/編集部・持田
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