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榎本美沙の日本全国まだ見ぬ発酵フードのセカイ

原料は酒かすだけ。岡山の3年熟成まろやか「赤酢」でちらし寿司を【榎本美沙連載】

2025.02.22

皆さま、こんにちは! 料理家、発酵マイスターの榎本美沙です。

この「榎本美沙の日本全国まだ見ぬ発酵フードのセカイ」の連載では、出張で立ち寄った醸造所、旅先の道の駅……などなど、私がさまざまなところで出会った、魅力的な発酵フードを紹介しています!

気になる発酵食品があれば、ぜひぜひお試しいただけたらうれしいなと思います。

じつは歴史が長い、酒かすからつくられる「赤酢」

「赤酢」といっても聞き慣れないかたも多いかもしれません。ですが、じつは日本で昔からつくられている歴史ある調味料。日本酒づくりが盛んだった江戸時代に酒かすを使ってつくられたのが、「赤酢」なのです。

江戸では、江戸前ずしのすし酢に使われており、今でも東京を中心におすし屋さんで赤酢を使ったすしめしが使われていることもあります。当時は庶民のお酢でしたが、熟成に時間がかかるため、今では希少価値の高いお酢になっています。

芳醇な味わいの岡山の赤酢

今回ご紹介する岡山県真庭市の「河野酢味噌製造工場」の赤酢は、岡山県産米でつくった酒かすのみを使用。3年もの年月をかけてうまみをしっかり出し、昔ながらの製法で天然醸造で仕上げられたお酢です。

長い年月をかけることで、しっかりと色づき、こくと香りが豊かな味わいに仕上がります。私は真庭市とはご縁があり、何度もお伺いしているのですが、以前、河野酢味噌製造工場さんで赤酢を混ぜさせていただきました!

近づくと豊かな香りが広がっていました。長い期間をかけてていねいにつくるからこその味わいなのだなとあらためて感じた経験でした!

赤酢のお気に入りの食べ方

河野さんの赤酢は、こくがあるお酢として、幅広い料理に使えます。

ドレッシングや南蛮漬けなど、お酢を使う料理に入れると深みのある味わいに仕上がりますし、餃子のたれにもおすすめ。また、野菜炒めやきんぴらなどの仕上げに加えると、さっぱりとしておいしいです。

わが家の定番は「ちらしずし」。赤酢で作るすし酢は、甘みとうまみがあるので、味わい深いすしめしに仕上がります。米1合に対して、赤酢大さじ1と1/2、砂糖小さじ2、塩小さじ1/2を混ぜた「すし酢」を混ぜています。

今回はそこに鯛、塩ゆでした菜の花、ゆずの皮を散らしました。ぜひひな祭りの時期にでも作ってみてくださいね! 

ちなみに河野酢味噌製造工場では、お酢だけでなく、みそやしょうゆ、そして麹を使ったドレッシングやポン酢などもつくられています。どちらもとてもおいしいですよ!

ぜひあわせてチェックしてみていただけたらと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
次回は3月22日更新の予定です。
また次回も楽しみにしていただけたらと思います。

今回紹介した発酵フード

『3年熟成 赤酢』/河野酢味噌製造工場
https://kohno-honten.co.jp/2018/



榎本美沙さん榎本美沙
料理家・発酵マイスター。発酵食品、旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評で、テレビ、雑誌や書籍へのレシピ提供、イベント出演などを行う。オンライン教室「榎本美沙の料理教室」主宰。 YouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」、 Instagram(@misa_enomoto)も人気。最新刊『毎日の発酵食材レシピ手帖』(Gakken)が好評発売中。その他の著書に『ゆる発酵』(小社)、『二十四節気の心地よい料理と暮らし』(グラフィック社)、『発酵あんことおやつ』(主婦と生活社)など著書多数。


最新刊『毎日の発酵食材レシピ手帖』(Gakken)が好評発売中!
過去の連載はこちら>>

写真・文/榎本美沙

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