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編集部

【わが家のとっておき調味料】まるでチーズな味噌

じっくり熟成させた絶品味噌

発酵の町と謳われている、

長野県木曽町にある小池糀店の味噌が最高級に美味しいのでおすすめ。


この味噌…ただの味噌ではない。

信じられないかもしれないが
ひと口食べると濃厚なチーズのような風味とコクに驚かされる。

ミシュランのシェフはもちろん、
味噌にチーズのような風味とコクがあるため有名ラーメン店も
取り扱っているすごい味噌なのだ。

更に…!!驚くべきはその製造過程…!!

…なのだが、

味噌のカビは馴染みのない方も多いと思うので

今から少し発酵の話をさせていただきたい。

まず、今回のテーマでもある味噌は
無論、発酵食品である。


発酵食品を製造する過程では
発酵を促す微生物を利用します。

それが「細菌」「酵母」「カビ」等といったものです。

ただ、
食べ物の美味しさを引き出してくれる微生物と
そうでない微生物があり、

・美味しさを引き出してくれる微生物は
「発酵」といって食べ物の栄養価、保存性を高めてくれたり、腸内環境の改善、健康効果を促してくれるありがたい微生物、

・逆にそうでない微生物が
いわゆる腐敗。その微生物によって有害なものに変わります。


先人達は、幾重にも重なる研究の元で
微生物の力を借りて旨みを保存し、現代まで継承してくれたんです。


そして今回お話させていただく味噌は前者。
美味しさを引き出してくれる方の微生物である。

私たちの食文化は微生物によって支えられている。


おいしいに囲まれた私たちの暮らし。
それを支えているのが微生物なんです。

分かりやすく例えると
食材+微生物=○○
(=は発酵として考えてください。)

・ブドウ+酵母=ワイン
・米+麹菌=日本酒
・カツオ+カビ菌=鰹節
・牛乳+乳酸菌=チーズ
・下水+活性汚泥=きれいな水


そして今回紹介する味噌は

大豆+カビ菌+麹菌=味噌  です…!


さて前置きが長くなってしまったが…


製造過程の秘密に迫っていく!!


小池糀店の味噌は、
みそ玉という製法で作られている。


現代は茹でた大豆に麹と塩を混ぜその日から発酵させますが、

みそ玉は
蒸した大豆を円柱状にし、麹・塩を加えずに大豆のみで2週間発酵させる。大豆のみで熟成させることで、大豆の旨みを最大限に活かした手間をかけた製法である。


ただとんでもなく時間と労力がかかるため
現代の日本では、ほぼ絶滅してしまった製法である。

だからこそ、手間隙かけた
小池糀店さんの味噌はうなるほど旨い。


実際の写真をお見せしよう。
これがみそ玉だ。

味噌を包みこむカビ、
なんともかわいい…。

カビに対してかわいいという特別な感情を抱くことが
今まであっただろうか。

【麹用のお米、味噌用の大豆を蒸すための木桶】
旨みが逃げないように蒸した大豆を潰して円柱状(玉状)に形成し、
約2週間、天然の温度帯で天然発酵をする。
こうすることで味に複雑性がうまれ、
旨みがより強くなるのだ。

東京農大で発酵の研究をされている教授が
分かりやすくまとめてくれたものがこちら。
ふんふん、分からん。(ごめんなさい)


今回はカビ菌が旬の5月に伺った。

温かいため発酵が早く
普段は2週間かかる発酵が1週間でできるとのこと。


最後にはカビを丁寧に洗い流し
この四角くなった小池糀店さん特製糀を
ほぐして

麹・塩・大豆を混ぜ合わせ、桶に詰められていく。


そして更に発酵させること
に、2年!!!!!

2年という長い年月を経て、
奥深い味わいの味噌が出来あがるのだ。


そして更に驚きなのが
この味噌は発酵をとめていない味噌のため
購入し、使い続けている間も
発酵し続けているのだ。
美味しさが長続きするだけではなく
増していくのが嬉しいですね……!

知る人ぞ知る、小池糀店さんの味噌を
ぜひ一度ご賞味いただきたい。

【基本情報】
小池糀店(こいけこうじてん)
住所:〒397-0001 
長野県木曽郡木曽町福島中畑5831
定休日:なし    
営業時間:9:00~18:00
電話番号:0264-22-2409
配送:〇

長野県で保育士をやりながら、料理家として活動中。Instagramやtiktokで簡単スイーツや、おつまみのレシピを発信しています。園の子ども達と漬け物を作ったり、山菜採りにでかけたり、休日はインテリア巡りや旅行を楽しんでいます。
https://www.instagram.com/misa_ihouse/

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