【初夏の手仕事】下処理に4時間。実山椒にはそれだけの価値がある…
べつに毎年やる必要はない、
でも、店頭に
山椒の実が並ぶとつい、買ってしまいます。
あの青青しくて清々しい香りに包まれたくなるのです。

しかし、私を待っているのは、
山椒の実のちいーーっさな軸(茎)を取り除く、
超地味な
チマチマ作業途中で
「きぃ~~~っ!!!」となる心をなだめつつ、
山盛りの山椒を娘と二人で
チマチマチマチマ…【短くて柔らかい軸は残しても大丈夫】という悪魔のささやきに負けはしたものの、
チマチマチマチマ
4時間‼「はぁ~~~っ、できました」
無心の中の無心で、ひたすら軸を取り除くのです
ここから塩漬け・醤油煮・醤油漬け・そのまま冷凍へ。

塩漬けや醤油漬けは、
炊き込みごはんに入れるのが毎年の楽しみ。
炊飯器に米と一緒に入れて、ほんの少し醤油とオリーブオイルを足して普通に炊きます。
(他の具は入れなくても、とても美味しいのです)
もちろん、魚を具材にした
炊き込みごはんにもマストで入れましょう。
稚鮎の炊き込みごはん
鯛の炊き込みごはん
醤油煮は、短い軸がついたままの山椒も入れて作りました。
これは
煮魚や
肉料理に色々使えます。
鯛のかぶと煮
稚鮎のコンフィ
鶏レバー煮
そのままご飯に混ぜて
おむすびにするのもアリ。
山椒醤油煮おむすび
そして、
生のままの山椒を
ぬか床に入れるのを忘れてはいけません。
麺棒などで軽くつぶしてたっぷりと入れます。
(軸は取っても取らなくてもどちらでも)

これを入れないと、
福岡県人のぬか床じゃないので。
このぬか床を使って作るのが、
福岡の郷土料理
『魚のぬか炊き」です。
鰯のぬか炊き
ごはんがめっちゃススム、私のソウルフード。
地味な4時間の作業が、
食卓に無数の新メニューをもたらしてくれればもう、
モトは取ったと言えましょう。