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材料3つ・煮る時間10分⁉ 常識を覆す樋口直哉さんの『肉ごろごろ極上ミートソース』とは?

2024.11.26

香味野菜を刻んで、じっくり炒めてと、手間のかかるイメージのあるミートソース。そんな固定観念を覆す、スペシャルレシピを料理家の樋口直哉さんに教わりました。「玉ねぎも使わないし、じっくり煮込む必要もないです」と樋口さん。 ポイントは〈肉の香ばしい焼き目をソースに生かす〉手法。目からウロコの作り方とゴロリと肉感たっぷりのおいしさに感動すること間違いなしです! 

『極上ミートソース』のレシピ


材料は3つだけ!
材料(作りやすい分量・でき上がり約350g)

合いびき肉……300g
トマトジュース(食塩不使用)……1カップ
にんにくのみじん切り……1かけ分

砂糖
サラダ油
小麦粉
しょうゆ
粗びき黒こしょう

作り方

(1)肉に塩砂糖水をなじませる
塩小さじ1/2、砂糖小さじ2、水大さじ1を混ぜ、塩砂糖水を作る。ひき肉はドリップが出ていたらペーパータオルで吸い取り、塩砂糖水を全体にふりかけて10分おく。

POINT
ひき肉に塩砂糖水を含ませることで、焼いても肉がパサつきにくくなります。また、下味に砂糖を加えると甘みもついて、玉ねぎを使う必要がなくなります。

2)ひき肉を焼きつける
フライパンにサラダ油大さじ1をひき、ひき肉を入れてゴムべらなどで全体に広げる。中火にかけ、そのまま焼く。肉の端がカリッとして、底にしっかり焼き色がついたら、木べらなどで十文字に切り込みを入れ、肉を4等分して上下を返し、にんにくを散らす。

POINT
フライパン全体にひき肉を広げて火が当たる面積を増やすことが大事。底面にこんがりと焼き色がつくまで焼きます。
・ひき肉の脂がかなり出ますが、その脂で焼き目がしっかりとつき、うまみが増します。油の量が気になる場合は、大さじ1くらい取り除いてもOK。

(3)小麦粉をふり入れて焼く
脂の多い部分めがけて小麦粉大さじ1をふり入れる。脂となじませ、小麦粉が茶色っぽくなるまで焼く。

POINT
小麦粉を脂めがけて入れるのは、脂を粉に吸わせるため。これで脂と粉が混ざって〈とろみの素=ルウ〉になります。肉の上に小麦粉が残っていたら、ひっくり返して、しっかり火を入れるようにして。

煮るのは10分!

(4)トマトジュースを加えて煮る
肉の両面にこんがりとした焼き目がついたらトマトジュースを加える。木べらなどでひき肉をかるくほぐしながらなじませ、煮立ったら弱火にして10分ほど煮る。

POINT
液面がかるくふつふつとするくらいの弱火でおだやかに煮ます。混ぜると肉がくずれるので、フライパンをときどき揺すって様子を見ながら煮て。

(5)しょうゆで味をととのえる
木べらなどで肉を大まかにほぐして火を止め、しょうゆ小さじ1、粗びき黒こしょう少々を加えて混ぜ合わせる。

POINT
表面に少し脂が浮いてきたらでき上がり。脂分と結びついていた水分が分離して煮つまり、ソースのうまみが凝縮した証拠です。



●保存方法と期間・温め方

密閉容器に移し、冷蔵庫で4〜5日保存できます。使うときは、必要な分だけ取り出し、大さじ1程度の水を加えてフライパンで温めるのがおすすめです。


ミートソースのおすすめアレンジ

『じゃがいものミートソースグラタン』のレシピ


ミートソース、ポテト、こんがりチーズ。3つの層が口に入ってくる楽しさは最高! ポテトは食感が残るように粗くつぶして。

材料(2人分)

極上ミートソース(上記参照)……150〜180g
じゃがいも……2個(約300g)
牛乳……1/4カップ
ピザ用チーズ……30g
塩 
バター

作り方

(1)じゃがいもは皮をむき、2㎝角に切ってさっと洗い、鍋に入れる。水2と1/3カップ、塩小さじ1を加えて中火にかけ、沸騰したら弱火にし、20分ゆでる。牛乳は耐熱のボールに入れ、ラップをかけずに電子レンジ(600W)で30秒加熱して温める。

(2)じゃがいもをざるに上げて汁けをきり、ボールに入れる。じゃがいもが熱いうちにバター10g、(1)の牛乳を加えて混ぜ、木べらなどで粗くつぶす。ミートソースは上記を参照して温める。

(3)耐熱の器にミートソースを広げ入れ、(2)のじゃがいもをのせる。ピザ用チーズを散らし、オーブントースター(1000W)で焼き色がつくまで6~7分焼く。 

作っておくと何かと便利な「極上ミートソース」。毎日のご飯作りはもちろん、年末年始のおもてなしにも役に立つこと間違いなしです。ぜひ作ってみてください!


教えてくれたのは…樋口直哉さん

料理家・作家。服部栄養専門学校卒業後、フレンチレストラン勤務を経て、料理研究家に。科学的な考え方から、料理の「当たり前」を深掘りし、おいしさを最大限に引き出すレシピを紹介している。作家としても活躍。

料理/樋口直哉 撮影/川上朋子 スタイリング/佐々木カナコ 文/編集部・山田

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