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編集部

義父の永眠[ドイツの葬儀]

8月30日の夕刻、義父90歳は6月頭のブログで綴った
1輪の芍薬の花のお告げ通り、逝ってしまいました。

ホスピスに空きが無かったのも幸い、本人の強い
希望により、自宅で69年間連れ添った最愛の妻と
娘に見守られながらの最期。

姉からの連絡を受け、父親との別れに向かいました。
驚いたのは、家に駆けつけた専門医により死亡診断書の
発行がなされ、
葬儀屋へ電話を入れると2ー3時間の間に
故人を引き取りに来ます。

地方や宗教にもよるそうですが、
通夜もなく、このあと故人を見ることは一切ありません。

いつ、どこで何時に火葬されたのか知らされる事なく、
葬儀の日に遺灰が入っているであろう壺を見るだけです。
壺の蓋を開けて確認することも勿論ありません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

亡き義父の好きだった曲と共に葬儀は始まり、
予め家族から聴き集めた想い出を
葬儀社の方が一つの物語仕立てに御話下さいます。
そして墓地へ移動。土の中へ骨壷を納め、
順に土をかけ葬儀は終了です。

大きな林の中にある墓地。
一本の若い樹木の下を囲むように6つの石板。
その下に骨壷が埋められます。

亡くなった後も一緒にと言う義父の願いで
隣の場所は義母用に予約。
40年間の契約をしたと義姉から聞かされました。

葬儀を終えると葬儀場、或いはレストランで
温かいスープとパン、コーヒーとケーキが振る舞われます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

亡くなる前々日、昏睡状態の義父が、
生まれ育ったバイエルンの強い訛りで、一度だけ
ペラペラ話し出したけれど、一言も理解出来ずに
残念だったと義母と義姉。
私も最後は、きっと日本語なんだろう。
日本語を理解しないクマ夫と子供達。
重要な日本語を帰りの車中でレッスン開始。
これを聞いたら、買って持ってきてね。

「スシ・タベタイ」
「アンコ・タベタイ」
「オセンベイ・タベタイ」
「ウドン、ソバ、ラーメン・タベタイ」
「カキフライ」「ウナギ」も忘れちゃならない。
「オニギリ」も外せないな。

この女と一緒では泣くことすら許されないと、
プッと吹き出すクマ夫でした。😊

狩猟で射止めた猪や鹿の捌き方を肉屋の義父から
直々に教わったのは、一族の中でも私だけ。👊🏼
肉の良し悪し、肉料理の全ては義父直伝。

生涯忘れる事のない、大食い友でもあった
義父との想い出です。

安らかにお眠りください。

🐻みたいなドイツ人夫[クマ夫]と2人の大学生息子
との普通を絵に描いたようなドイツでの暮らし。
1日の大半は台所。 サワードウの匂い中毒。
少しでも添加物を控えられるよう心掛け、
臼で粗挽きした 古代小麦でパンとお菓子を
焼いています。畑仕事インテリア好きです。
Instagram ←作ったオヤツの記録画像

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