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手前みそですが、こちら私の傑作レシピです。

祖母・母・3代作るうちの定番。梅の保存食 『梅びしお』【ワタナベマキさんの傑作】

2024.06.28

『オレンジページ』でおなじみの料理家さんにご登場いただき、これまでに発表したなかでも「われながらこれは傑作!」「これはプライベートでもよく作る」というご自慢のレシピについて語っていただくこの企画。今回からはワタナベマキさんにお話をうかがいます。1回目のテーマは、梅びしお。さらに毎年仕込む梅干しのことや、マキさんといえば! の梅使いまで、梅の話題でたっぷり盛り上がりました。

前回のお話:組み合わせの妙が光る!重信初江さんの傑作レシピベスト3【オレぺ社員おすすめ】


 

今回の傑作レシピ


『梅びしお』

オレぺ編集部にもファンが多い一品

『梅びしお』は、『オレンジページ』で好評だった連載〈気ままな保存食〉に掲載されたもの。
編集部にもファンが多い一品です。

「この連載では、仕事のために考えたものではなく、もともと“わが家の定番”といえるレシピを多くご紹介していました。なかでも『梅びしお』は、その代表格。祖母が作って、母が作って……という実家の味なんです。細かい分量には違いがあると思いますが、梅干しをくずして甘辛く煮て、削り節を入れて、という基本は同じです」

温かいご飯のお供にはもちろん、お弁当にもぴったりで、ご飯にのせたり混ぜたりしておけば保存性もアップします。息子さんのお弁当にも活躍しているそう。

そのまま食べるだけでなく、さっとあえて副菜を作ったり、オイルを混ぜてサラダのドレッシングにしたりと、幅広く活用できるのも『梅びしお』のいいところ。みりんで煮るため酸っぱいものが苦手な人にも食べやすく、削り節やごまが味わいに深みをプラスします。

根元を切った貝割れ菜、あじの刺し身、梅びしおをあえて、ごま油を回しかければ『刺し身の梅びしおあえ』のできあがり。
根元を切った貝割れ菜、あじの刺し身、梅びしおをあえて、ごま油を回しかければ『刺し身の梅びしおあえ』のでき上がり。

「ちょっと意外なところでは、アボカドとあえてもおいしいですよ。パスタにも使います。玉ねぎや肉といっしょに炒めてバターを加え、パスタを炒め合わせて。梅ってバターともよく合うんです」


小さいころから、梅干しは家で作るもの

「実家では、毎年初夏になると、祖母と母が梅仕事をしていました。だから、私にとって梅干しは家で作るもの。子どものころから、昔ながらのしょっぱい梅干しが大好きで、手伝いをしながら自然に作り方を覚えていきました」

今回の取材におうかがいしたのは、6月半ば。キッチンやダイニングにはたくさんの梅がありました。
梅仕込みの真っ最中。
梅仕込みの真っ最中。

キッチンには、スパイスを加えた梅酒なども。
キッチンには、スパイスを加えた梅酒なども。

「自分でも梅干しを作るようになったのは、結婚してからです。最近は毎年20kgくらい作っていて、梅は和歌山、奈良、神奈川の小田原から、それぞれ特徴が異なる品種を取り寄せています。塩分は14%が定番。最初は20%からスタートして、実験的に12%まで減らしてみたのですが、14%以下だとカビが生えやすくなることがわかって、今はこのあたりに落ち着きました。冷蔵庫に入れておけばカビは生えにくくなりますが、堅くなってしまうのがいやなんです」

これだけ作っても1年はもたないんですよー、と笑うマキさん。
そんな「梅干し愛」は息子さんにも受け継がれて、彼もまた梅干し好きに育ったそう。

肉や野菜に合わせる「梅使い」の妙

梅干しを調味料のように使う料理も、マキさんの得意とするところ。

「肉料理に使うと、梅の酸味で肉がさっぱり食べられるのでおすすめです。照り焼きと合わせたり、から揚げの味つけに使ったり、たたいてねぎと混ぜたものを牛タンにのせたり。息子も大好きなんですよ」

梅ねぎは、炊きたてのご飯にのせたり焼きのりで包んだり、冷ややっこにのせてもよく合います。

『牛タンの梅ねぎのせ』



野菜と梅の組み合わせでは、「梅だし」を作ってトマトをだしびたしにする、『梅だしひたしトマト』も夏にぴったり。トマトの甘みと梅干しの塩けが好相性で、暑さに疲れた体を内側からじんわり整えてくれます。

『梅だしひたしトマト』



『梅びしお』はもちろん、そのまま食べても調味料のように使ってもおいしい梅干し。梅を愛してやまないマキさんにならって、暑さが本番を迎えるこれからの季節、梅を味方につけて元気に過ごしましょう。




ワタナベ マキさん
グラフィックデザイナーを経て料理家に。旬の素材を大切にした季節感のある料理や、アイディアあふれる保存食が人気。高校3年生の息子の母でもある。著書に『日本の一年、節目の一皿:二十四節気七十二候+行事いろいろ-食で季節を愛でる-』(小学館)ほか。

取材協力/ワタナベ マキ 撮影/豊田朋子 相馬ミナ 大森忠明 文/本城さつき

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