前回 白ご飯が欲しくなる! たれがよく絡む絶品「しょうが焼き」のレシピに、休日課長が挑戦! こんにちはこんばんは、休日課長です。この連載はひと言で説明すると、人のふんどしで相撲を取ります。私がお世話になったレシピ本・小田真規子さんの『The基本200』の料理を作って、食べて、その素晴らしさを暑苦しく語る企画。『The基本200』越しに、小田先生を感じます。
小田先生、本日もよろしくお願いします。
10回目のおさらいレシピは「筑前煮」です。
そろそろお正月も近づいてきたので、「筑前煮」にしましょうということに!
正直、若いころは煮ものがあまり好きじゃなかったんです。
が、ここ数年、のんびり煮ものを味わう幸せに気づきはじめ、煮もの大好き人間になってきました。正月はもちろん、寒い日の夜に味のしみた煮ものを食べると心がほっとします。『The基本200』の「筑前煮」レシピはほどよい塩味と甘みで飽きのこない味に仕上がってます!
ぜひ作ってみてください!
「筑前煮」のレシピ
【材料(作りやすい分量)】
鶏もも肉……1枚(250g)
れんこん……1節(200g)
干ししいたけ……6個
こんにゃく……1枚(200g)
にんじん(太い部分)……5㎝(約60g)
きぬさや……6枚
塩
砂糖
しょうゆ
ごま油
肉に加えるひと手間で、たれのからみが格段にアップ!
『The基本200』の「筑前煮」レシピは、飽きのこない味つけに加え、見た目も美しく、食欲をそそります! 食材そのものの色づかいはもちろん、煮くずれしにくくするコツと、飾り切りがポイント! ひと手間かけて、食欲をそそる「筑前煮」レシピになっています!
【下準備】
・干ししいたけはボールに入れて、水1と1/2カップく加え、20分ほどつけてもどす。
・にんじん、こんにゃく、きぬさやをそれぞれ飾り切りにし、下ゆでする(以下参照)。
●ねじり梅●
にんじんは幅7~8mmの輪切りにし、梅の抜き型を押し当てて型抜きをする。
次に、花びらと花びらの間から中心に向かって、厚みの半分まで包丁の刃元で切り目を入れる。
さらに、一本の切れ目から隣の切れ目に向かって、斜めに包丁を入れて身をそぎ取る。初めは花びらの縁の部分だけを薄くそぎ、隣の切れ目に近づくにつれて全面を深くそぐようにすると、なめらかで自然な切り口になる。
「ねじり梅、じつは初トライなんですよね! にんじんを回しながら身をそぐようにするとやりやすいなぁ」●手綱こんにゃく●
こんにゃくは横に幅7~8mmに切り、縦長に置く。上下を1㎝ずつ残して、中央に縦に1本、包丁の刃先で切れ目を入れ、片方の端を下から切れ目にくぐらせてひっぱり出す。
「こんにゃくが厚いと結び目がもとに戻っちゃうんですよね! 『The基本200』でやり方を知って以降、こんにゃくを使うときはよく手綱(たづな)にしちゃいますね」●矢羽根きぬさや●
きぬさやの両端に包丁の刃先でVの字に切り目を入れて切り取る。ここできぬさやの筋を取ると、ゆでたときにさやが2枚に分かれてしまうので、ゆでたあとにそっと取り除くようにする。
「この切り方も初めて! 矢羽根にすることで躍動感が出ますね! 簡単だし他の料理にも使えそう!」
たっぷりの熱湯に塩少々を加え、こんにゃくときぬさやを1分ほどゆでて、ざるに取り出す。続けて同じ湯ににんじんを加え、3~4分ゆでて同じざるに取り出し、全体に広げてさます。
【作り方】
①れんこんを切る。干ししいたけは軸を切る
れんこんは皮をむき、縦4等分に切ってから幅1㎝の斜め切りにする。水にさっとさらしてざるに上げ、水けをきる。
「ちっちゃいころは苦手だったんですが、今じゃ好物の一つ。幅1cm大切。おっきくなるとれんこんの主張が強くなりすぎます」
干ししいたけはかるく汁けをきり、(もどし汁はとっておく)軸を切る。計量カップにもどし汁を入れ、水をたして1カップにする。
②鶏肉に下味をもみ込む
鶏肉は皮と身の間にある余分な脂肪を取り除き、3㎝角に切ってボールに入れる。
「少し大きい印象ありますね! まあ熱入ると縮むしちょうどいいあんばいになると思います」
砂糖、しょうゆ各大さじ1/2を加え、手でもみ込む。
「これはうまいだろうなぁ。お肉は特に下味、大切」
③鶏肉を焼きつける
直径約26cmのフライパンにごま油大さじ1を中火で熱し、鶏肉を皮目を下にして並べ入れる。上下を返しながら、表面の色が変わるまで2分ほど焼きつけて、皿に取り出す。
「もうすでにおいしそう……ごま油ずるい!」
④れんこん、こんにゃく、しいたけを炒める
同じフライパンにごま油大さじ1をたし、再び中火にしてれんこん、こんにゃく、しいたけを順に加え、全体に油が回るまで2分ほど炒め合わせる。
「一回炒めることで煮くずれを防止し、見栄えをよくします! 大切!」しいたけのもどし汁を注ぎ入れ、砂糖、しょうゆ各大さじ2を加えてひと混ぜする。
「みりんも酒も入ってないんですよね! いい味わいなのはしいたけのもどし汁がポイント」
⑤鶏肉を戻して、煮る
煮立ったら鶏肉を野菜の上に並べ入れ、スプーンでアクをすくい取る。
ペーパータオルを水でぬらし、かるく絞って広げ全体をおおうようにしてかぶせる。そのまま弱火にして20分ほど煮る。
「味をまんべんなくしみ込ませるにはこのペーパータオルが大切」
⑥盛りつける
ほとんど汁けがなくなったら火を止める。器に盛り、にんじんときぬさやを全体に散らす。
基本の筑前煮が完成!
「さめるとまた、味がグッと入ります。いやぁ、美しい!!」
いざ、実食!
それでは、いただきます!
「う〜ん。しみてる、しみてる!!」
「お肉もおいしいし、全体的な味つけが絶妙!!」
やはり味つけが「さすが!」のひと言ですね! 『The基本200』レシピはいつもそうなんだよなぁ。シンプルな調味料使いなんですが、深みがしっかりあって風味豊か。素晴らしいあんばいです。そしてねらいどおり煮くずれもなく、飾り切りの華やかさもあいまってのこの美しさ! 見ただけで心躍ります。こんなの彼女が作ってくれたら泣いちゃうかもな……彼女いませんが……。
あとがき
今回は飾り切りも駆使して、かなりていねいな「筑前煮」でしたが、下ごしらえした後はもうほとんど炒めて煮るだけなんですよね。
飾り切りもむずかしそうでいて、意外とやってみると初めての人でもすぐコツをつかめると思います!
煮ものってつけ合わせにもなるし、お酒のつまみにもなるし、日もちするしで年越しや正月にもってこいですよね!
ぜひこの時期に作ってみていただけたらなと思います!
小田先生、本日もごちそうさまでした!
次回もお楽しみに!
今回使った「ふるさと納税返礼品」
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休日課長
1987年生まれ、埼玉県出身。「ゲスの極み乙女」「DADARAY」「ichikoro」「礼賛」の4バンドのベーシストとして活躍。音楽活動の合間にTwitterやInstagramに日々の自炊写真をアップしている。妄想の彼女へ向けてのメッセージがおもしろいと評判に。2020年に著書『ホメられるとまた作りたくなる!妄想ごはん』(マガジンハウス)を出版、21年に同書が原案本としてドラマ化された。 Instagram:
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