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オレンジページのベテラン編集者たち

入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。

アーサー(あおさのり)クリームスパゲティ

vol.31

入社29年目〈人が喜ぶため〉に料理をしている宮川の場合
『宮古島に思いを馳せて アーサークリームスパゲティ』

 

一年以上続いている今の情勢下、ゴールデンウィークは旅行ができず、なんだかエネルギー不足での五月のスタートとなってしまいました。

休み中はスーパーと自宅の往復のみで、おうちごはんの毎日。そんなある日、運動を兼ねて、違う街のスーパーへ歩いて行ったところ、魚介コーナーに「生あおさ」が並んでいるのを発見。

あおさは、私の大好物のひとつ。わかめ、昆布、めかぶ、ギバサなど、海草類全般が好きですが、あおさは格別。いつもは乾燥のものを使っていますが、都内のお店ではあまりお目にかかれない「生あおさ」は貴重品。即座に五パックをお買い上げし(冷凍保存可能です)、「まずはスパゲティにしよう」と、小躍りして帰宅しました。

あおさのおいしさを知ったのは、沖縄県・宮古島にて。二十数年前に初めて訪れたとき、宮古島のお店は、地元の方のための食堂や居酒屋さんがほとんどで(今はイタリアンやカフェ、スイーツなど、工夫を凝らしたお店が増えましたが)、メニューには本場・沖縄料理がずらり。未知の味や食材も多く、ワクワクしながら、あれもこれもと注文。そのなかで特に「これはおいしい」と感激したのが、とある食堂兼居酒屋さんで食べたアーサー(あおさの沖縄での呼び方)の天ぷらでした。漠然と、お好み焼きなどにふる「青のり」だと思っていたのですが、お店の人に聞くと「あの青のりとは違うよ、『ヒトエグサ科』という分類で、海で採れるのがアーサー。宮古で採れるアーサーは、味が格別さー」とのこと。やさしい磯の香りと、ほかの海草にはない、しっとりと柔らかな食感にすっかりと「ハマり」、朝は汁ものに、昼は沖縄そばに、夜のおつまみにはナビパンビン(薄いお好み焼きのような家庭料理)や卵焼きにと、まさに、アーサー三昧の旅となりました。

毎年宮古島を訪ねるにつれ、新しいお店がどんどん増えていき、おなじみの食堂に通いながらも、ときには新規開拓。そしてある年、初めて入ったイタリア料理店のメニューにあったのが「アーサーのパスタ」でした。大好物同士の組み合わせにワクワクして注文すると、運ばれてきたパスタの姿にうっとり。なんとも美しい緑色で、一見ジェノベーゼと見紛うほど。味はクリームベースで、濃厚なソースが、あっさりとしたアーサーにマッチするうえ、香りのいいアーサーがパスタにとろりとからんで、なんとも美味。以来、いつものように真似るべくあれこれ試し、完成したのが、今回ご紹介する「アーサーのスパゲティ」です。

毎年のように宮古島で元気を注入し、仕事の活力にしていたのですが、旅行ができなくなって一年と少し。今は我慢のときと思って、宮古島の味を自宅で楽しみながら、現地に思いを馳せています。

 
  • 生のあおさのり

    隣町のスーパーで見つけた生あおさ。生の状態は黒っぽいのですが、加熱するとパーッと鮮やかな緑色に変化します。ソースにはゆずこしょうをプラス。さわやかな香りと辛みが、あおさの風味と濃厚なクリームソースにとてもよく合います。

  • 沖縄の思い出写真

    毎年のように訪れていた宮古島での写真。初めて行ったとき、宮古島はいい意味でなにもなく、あるのは海と太陽の自然と、地元の方の笑顔。そんな宮古島に癒され、励まされ、元気をもらっていました。早く日常が戻り、また行ける日を願い、楽しみにしています。

オレぺの中の人のうちごはんレシピ

『アーサークリームスパゲティ』

アーサー(あおさのり)クリームスパゲティ

材料(2人分)

  • スパゲティ(今回はリングイネを使用) 80g
  • 生あおさ 70g
  • (乾燥あおさを水でふやかして使っても)
  • むきえび 7~8尾
  • 生クリーム 大さじ2~3
  • 牛乳 1/3カップ
  • ゆずこしょう 小さじ1/2
  •  

作り方

  1. フライパンに生クリーム、牛乳を入れ、煮立ったらあおさを加えてひと混ぜする。火を止め、ゆずこしょうを加えて溶き混ぜる。
  2. スパゲティは袋の表示時間通りにゆではじめ、ゆで上がる2分前に、えびを加えてゆでる。合わせてざるに上げてゆで汁をきり、1のフライパンに加える。再び中火にかけてからめるように混ぜ、味をみて、塩少々で整える。⇒お店で食べたクリームベースのソースを再現するべく、最初は生クリームだけで作ったところ、あおさが水分をどんどん吸って、濃厚すぎる味に。そこで牛乳を合わせて、汁けを加えたところ、いい加減のこくととろみになって大成功。今回は彩りにえびを加えましたが、あおさだけで作っても十分においしいですよ。
宮川京子
Editor No.03 宮川京子(通称・ミヤカワさん)
神奈川県横浜市出身。大学卒業後、1992年に「ただただ料理が好き」という志望動機でオレンジページに入社。出版社の業務形態などをまったく知らず「オレンジページに入れば、自分で料理を作って写真を撮ってレシピが書ける」と思い込み、後にそうではない事実を知る。戸惑いのスタートから早29年。料理本担当一筋の日々で、常に頭のなかは食べることと作ることで埋め尽くされている。

宮川のうちごはんレシピ、
こちらにもあります。

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