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interview 気になるあの人 タイトルロゴ

さまざまなジャンルで活躍している「あの人」にフィーチャー。今、向き合っていることや日々の暮らしなどについて語っていただきます。 インタビューの記事はこちらもチェック

ほぼ日・糸井重里氏「よく遊んだな、楽しかったって思えたら、人生最高じゃないですか」

インタビュー「気になるあの人」
「歌舞伎の醍醐味・舞踊。華麗な舞をお見せします」刀剣乱舞/尾上松也さん

「ほぼ日」代表 糸井重里さん

いとい しげさと/1948年、群馬県生まれ。広告、作詞、文筆、ゲーム制作など、多彩な分野で活躍。98 年にスタートしたウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」では、「ほぼ日手帳」などの商品開発や、「人に会おう、話を聞こう。」をテーマにアプリ・ウェブで展開する「ほぼ日の學校」などさまざまな企画を手がける。サイトのトップページに毎日休まず掲載されるエッセイ「今日のダーリン」を楽しみにしている読者も多い。
ほぼ日 X(@itoi_shigesato)


すべての仕事を遊びに変えたい。
よく遊んだな、楽しかったなって思えたら、
人生最高じゃないですか

今月、創刊27周年を迎えた「ほぼ日」。糸井さん個人の〈思いつき〉で始まったウェブサイトは、180人超のスタッフを抱えるチームとなっています。

「たしかに規模は大きくなりましたが、〈ホームページ〉だったころにやっていたことって、意外と今も残ってるんですよ。すべての物事はコンテンツ、つまり、人に喜んでもらえる出し物になりえるんだという、ほぼ日の基本姿勢も、けっこう初期の段階で決めたことです。おかげで利益やデータにとらわれず物事を判断できるようになったし、そうすることで、〈『ほぼ日』らしさ〉を明確にすることができたのだと思います。

『ほぼ日手帳』にしたって、単に便利な手帳だったら、とっくに淘汰(とうた)されていたかもしれませんよ。手帳は僕らにとってのメディアでもある。手帳から『ほぼ日』を知ってくれる人も多いし、選挙に立候補するよりずっと広く健全に、いろいろなことを伝えてくれます」

「ほぼ日手帳」は、まさに〈使い手によって完成するコンテンツ〉。このほかにも魅力的な読み物、商品、体験などを数多く世に送り出している「ほぼ日」ですが、こうしたアイディアはどこから生まれるのでしょう。

「それはやはり、生活からじゃないですか。たとえば料理にしたって、レシピどおりにやったつもりでも、うまくいくとはかぎりませんよね。だから飯島奈美さんのレシピ本『LIFE』シリーズを作ったときは、『このとおりにすれば絶対にうまくいく』っていう本を作ろうよって、分量も手順も細かくていねいに入れたんです。料理はそんな規格品みたいなものじゃないっていう人もいるだろうけれど、飯島さんのおいしい料理を一度はきちんと再現して、料理って楽しいと思ってほしかった。楽しむことができれば、それは作業から〈遊び〉に昇格しますから。

将棋の棋士に『将棋って楽しいですか?』ってきくと、『いやぁ、楽しいだけじゃないですけどね』とか言ってニカ〜ッて笑うじゃないですか。あれも絶対に楽しいんです。『ほぼ日』もそうありたいと、僕は本気で思っています。あとになって『あぁ、よく遊んだ。楽しかったな』って思えたら、人生最高じゃないですか」


糸井重里さんイチオシ!

いろいろすごい! お気に入りのボトル

撮影/長野陽一

驚異的な保冷・保温力!

容量355ml・ブラック 5500円/だいどこ道具ツチキリ ほぼ日支店

ボトル本体はステンレス2重構造で間が真空のため、長時間の保冷・保温が可能。「一日じゅう冷たくて感動しますよ。炭酸も入れられるしね」。キャップはワンタッチ開閉式で、片手で開けることができるため、お子さんでも使いやすい仕様です。


これに注目!

「ほぼ日
あっちこっち隊がゆく。」

©NHK
「ほぼ日」スタッフが嗅覚を頼りに全国各地へと足を運び、地域の人たちに交じって、まだ見ぬおもしろさを探求するプロジェクト。北海道・西興部村、石川県・能登半島、群馬県・赤城山、そして新しく始まったのが「尾瀬とほぼ日」。尾瀬を知り、行き、そして働く人を募るという前代未聞の取り組みに注目です。

糸井重里さんからの直筆メッセージ

糸井重里さんからの直筆メッセージ
糸井重里さんからの直筆メッセージ

『オレンジページ』2025年7月2日号より)

撮影/佐山順丸 取材・文/伊藤由起

●2025年5月現在の情報です。●商品の価格は、特に記載のない限り消費税込みの価格です。改定される場合もありますので、ご了承ください。

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