揚げもの2品目 「えびカツ」 第2回目に登場する揚げものは、「えびカツ」(ページ下にレシピあり!)。えびカツは、ほかの揚げものに比べて少し手間はかかりますが、揚げたては感動級のおいしさ。「ホムパでふるまえば、必ず喜ばれます!」とハナコさん。カツ&フライ系が大好きな休日課長さんは、えびカツの登場にテンションアップ! えびカツも、とんカツも、作るたびに学びがある ツレヅレハナコさん(以下ツ)2品目のえびカツが揚がりましたよー。「タルタルソースが主役!」ってくらいに、たっぷりかけてめしあがってください。休日課長さん(以下課) うーん!(うなり声) ころもがめちゃくちゃサクサク! えびのぷりっと感が残っていておいしいです。タルタルソースもさっぱりしていていくらでも食べられそう(笑)。 自家製のタルタルソースが絶品! 「タルタルをつまみに飲めますね(笑)」と休日課長さん。市販の「ギリシャヨーグルト」を入れることで、濃厚でクリーミーな味わいに。 ツ えびは、半分はフードプロセッサーでペースト状にして、残りは包丁で粗く刻んでいます。以前は全部フープロにかけていたのですが、これがベストかなと。あと、ころもは揚げる直前につけるとサクサク感が全然違う! 最近、えびカツに凝っていて何回か作ってるんですけど、次はこんなふうに作ってみようとか、色々試すのが楽しくて。課 僕の大好きなとんカツも、作るたびに学びがありますね。肉はもちろん、油やパン粉を変えるだけでも全然違う。ほんと奥深いです。 休日課長作「とんカツ定食」。肉は平田牧場の豚ロース、パン粉はカドヤの「一等小麦粉パン粉」、そして、軽く仕上がるこめ油で揚げるのが、今のところベストな組み合わせだそう(Instagramより)。 課 ちょうどこの間、ハナコさんプロデュースのミニ揚げ鍋で「レンコンはさみ揚げくずあんかけ定食」を作ったんです。この小ささが野菜を少しだけ揚げるのにちょうどいいんですよね。ちょこっと揚げたいときのハードルがぐっと下がりました。ツ うれしい。大きい鍋で揚げるとなると大変ですが、あのサイズなら気軽にできますよね。フライパンに注ぐと1cmの油でもミニ揚げ鍋なら3cmぐらいになる。少なめの油でも食材がしっかり油に浸かるから、カラっと上手に揚がるんです。 こちらが「ミニ揚げ鍋」で作った「レンコンはさみ揚げくずあんかけ定食」。定食屋さながらのクオリティです!(Instagramより) 「ある夜の王将」と「別れの麻婆麺」 ツ こんなに料理上手なのに、おうちに人を呼ばないなんてもったいない。課 自宅兼作業部屋を兼ねているので、人を呼べる状態じゃないんですよ。火災報知器の点検の人以外入れたことがないです。〈妄想の彼女〉といっしょに食べているぐらいで……(笑)。ツ そうなんですね(笑)。ホムパじゃなくても、食が結ぶ縁ってありますよね。私、食べ物の趣味が合わない人とは付き合えないかも(笑)。課 確かに。僕が食べることが好きなんで、食に関心がある女性が理想ですね。ツ 食べ物が結ぶ縁で思い出したエピソードがあるんですけど、話してもいいですか? 何年か前に「餃子の王将」のカウンターで一人飲みしてたんですね。王将には小皿メニューがあるんですが、ふと気づいたら隣の男性がすべて同じものを頼んでいることに気づいて。飲んでいるのも同じハイボール。それで、つい「一緒ですね」って話かけちゃったんです(笑)。そこから話が始まって、そのあと居酒屋を何軒かハシゴしたという……。名前も連絡先も聞かずに、最後の店で「バイバイ~」って。恋バナってほどではないけれど、あれは楽しかったなあ(笑)。課 いいですね~、めちゃめちゃ楽しそう! 僕は悲しい思い出ならたくさんあります。中華といえば、思い出すのが「別れの麻婆麺」。ツ なんですか、それ(笑)。課 片思いの相手の女性が、僕と誕生日が1日違いだったんですね。「お互い誕生日だからごはんに行こうよ」って二人でよく行っていた中華料理店に誘ったんです。淡い期待を抱きつつ、店内で青島ビールを飲んでいると、その人が「私、今度結婚するんだ。二人でご飯を食べるのは最後かも」と……。あの日の麻婆麺だけ味がしませんでした(笑)。ツ せつない話ですねえ……。 米好きの休日課長さんのためにと、ホムパの途中で土鍋ご飯が登場! ふたを開けた瞬間の湯気と香りがたまらないそう(笑)。「カツやフライときたら、やっぱりご飯です!」と、えびカツと一緒にご飯をうれしそうにほおばっていました。 (第3回へ続く)\ハナコさんちの揚げものホムパレシピ/ 前回の「春巻き」の話はこちら>>> profileツレヅレハナコさん旅と酒をこよなく愛する文筆家・料理研究家。雑誌や書籍、WEB、料理講座などで活躍中。週2~3度は家で揚げものを作るほどの揚げもの好きで、初心者でも失敗しない揚げ方に定評がある。著書に『ツレヅレハナコの揚げもの天国』(PHP研究所)、料理レシピ本大賞のママ賞を受賞した『女ひとりの夜つまみ』(幻冬舎)など。近著は『47歳、ゆる晩酌はじめました』(KADOKAWA)。休日課長さん1987年生まれ、埼玉県出身。「ゲスの極み乙女」「DADARAY」「ichikoro」「礼賛」の4バンドのベーシストとして活躍。日々の自炊写真を〈妄想の彼女〉へのメッセージとともにSNSにアップして話題に。著書に『ホメられるとまた作りたくなる! 妄想ごはん』(マガジンハウス)。自身が自炊のバイブルとして崇拝する『The基本200』(小社)から、毎月1品を深掘りする連載、「休日課長の『The基本200』を極める。」をオレンジページnetで配信中。