夏のお弁当に生野菜は危険?【梅雨(食中毒対策)】
食中毒対策の基本
お弁当を安全においしく食べるための基本は
食中毒菌を「つけない・ふやさない・やっつける」こと。
調理をする前や、生の肉・魚介類・卵を触ったあと、トイレのあとは必ず手を洗い
お弁当箱や調理器具は清潔にしてしっかり乾かしておきます。
不安な場合は、食品用消毒アルコールをお弁当箱に噴霧してもいいかもしれません。
野菜や果物、魚介類は流水でよく洗いますが
肉は菌が飛び散るため洗わないことも大切。
おかずは中心部までしっかり加熱し
卵料理は半熟ではなく完全に火を通します。
詰めるときは汁けをよく切り、ごはんやおかずをしっかり冷ましてから詰めることで
蒸気による水分増加を防ぎます。
作り置きや前日の残りを使う場合は
詰める前に十分再加熱をしましょう。
完成後は涼しい場所や冷蔵庫で保管し
長時間持ち歩くときは保冷剤や保冷バッグを使いましょう。
食べる前にも手を清潔にし
味やにおいに違和感がある場合は食べないことも大切です!
夏のお弁当は危険?
本日の夫弁当は

- ごはん
- ボラの生姜焼き
- きゅうりの昆布ゆかり和え
- なすの辛子ぽん酢
- はちみつ梅ミニトマト
でした。
夏のお弁当は粗熱をとったらすぐ保冷剤を入れた保冷バックに入れる
→冷房の効いた電車で移動
→会社では冷蔵庫保存 なので
実は、春秋よりも安心して生野菜が入れられたりします(安全面から考えると、ベストは“すべて加熱”です。ただ…夏のお昼はゆでたブロッコリーよりさっぱりした夏野菜が食べたいですよね)。
とはいえ、味つけなしの切った生野菜をそのまま入れるのはNG。
私は酢漬けか塩漬けを基本にしています。
細菌は水分活性(後半で補足説明します)が低いと増殖が抑えられるので
自由水を減らす=塩・砂糖・酢で味付けをする ようにしましょうね✨
ちなみに、冬は安心しがちですが
電車内や会社でしっかり暖房が効いていたりするので
実は油断大敵です。
食中毒=夏
と思わず、その時々で必要な対策をしていきましょう!
※冷房が効いた電車で移動し、食べるまでの間は冷蔵庫に入れられる会社員の場合です。学校弁当や部活弁当の場合は生野菜は塩・酢・砂糖で水分活性が下がっていても、入れないほうが安全です。
もっと詳しく知りたい方は読んでね✍
梅雨時期(5月~6月)と夏(7月~9月)は湿度や気温が高く、細菌が増えやすいので
この時期には細菌性の食中毒の発生件数が増加する傾向にあります。
しかし、実際には年間を通して発生しています。
細菌性食中毒は気温や湿度の高い時期に増えやすい一方
ノロウイルスなどによるウイルス性食中毒は冬場に多く発生するため、
季節を問わず注意が必要なのです。*¹
食中毒には細菌性のみならず、ウイルス性や寄生虫、自然毒、化学物質によるものがあり
年間を通して注意が必要、というところを覚えておいてください。
ウイルス性食中毒は冬季に多い、とお伝えしましたが
その多くをノロウイルスが占めています。
ノロウイルスは、汚染された食品を食べることだけでなく、
感染した人から人へ広がることもあるため注意が必要です。*²
「冬は寒いから大丈夫」ではなく、
「冬は寒いけど食中毒のリスクがある」に考え方をシフトしましょうね!
ちなみに…
令和6年の食中毒患者数は14,229名、死者数は3名でした。*³
ひどい下痢や嘔吐に見舞われても病院に行かない人もいるでしょうし
この発生数は氷山の一角と考えてもよさそうです。
令和6年の食中毒発生状況を見ると、原因物質としてはノロウイルス、アニサキス、カンピロバクターによる事例が多く報告されています。*³
原因食品としては、生ガキなどの二枚貝や刺身類、生または加熱不十分な鶏肉料理などが目立ちました。*⁴
食中毒菌は「腐敗」していなくても食中毒を起こすので、やっかいですよね。
年間を通してどんな危険が潜んでいるか注意しつつ、安心安全なお弁当ライフを送ってくださいね◎
おまけ:水分活性ってなに?
水分活性は、かんたんにいうと
食品の中にある「微生物が使える水の量」のことです。
食品には水分が含まれていますが
その水分すべてを細菌やカビが使えるわけではありません。
たとえば、砂糖や塩がたくさん入っている食品では
水分が砂糖や塩に抱え込まれているため
微生物が自由に使える水(自由水)が少なくなります。
だから、ジャムや塩漬け、干物は傷みにくいのです。
水分量が多い=必ず傷みやすい
ではなく、
微生物が使える水が多い=傷みやすい
と考えるとわかりやすいです。
たとえば、
- 生肉や生魚:水分活性が高く、傷みやすい
- パン:水分活性が比較的高く、カビやすい
- ジャム:水分はあるけれど砂糖が多く、傷みにくい
- 干物:水分そのものが少なく、傷みにくい
- はちみつ:水分活性が低く、微生物が増えにくい
というイメージです。
料理でいうと
砂糖を加える、塩を加える、乾燥させる、煮詰める
といった方法が、水分活性を下げます。
つまり水分活性は、
食品の「水っぽさ」ではなく、
微生物にとって使いやすい水がどれくらいあるかを見る指標なのです。
お弁当作りの際の参考にしてみてくださいね!

参考文献
*¹ 厚生労働省. 食中毒統計資料.
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/04.html
*² 消費者庁. 細菌・ウイルスによる食中毒.
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/food_safety/food_safety_portal/microorganism_virus/
*³ 厚生労働省. 令和6年食中毒発生状況の概要.
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/001462571.pdf
*⁴ 東京都保健医療局. 令和6年東京都食中毒発生状況(確定値).
https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/tyuudoku/r6_kakutei.html






