
さんまは焼かなくていい。炊飯器で『さんまの炊き込みご飯』寿司屋直伝の本格味!

この連載では、寿司屋ならではのテクニックを交えながら、家庭で作りやすいレシピをご紹介しています。
今回は【さんまの炊き込みご飯】です! 今年はさんまが久しぶりに豊漁!
大きなさんまもたくさん見かけます。
脂ののったさんまの炊き込みご飯です!


【其の一】
多めの酒を入れて炊くべし!
酒を多めに入れて炊飯することで、酒のうまみも加わりさんまの風味を生かした炊き込みに仕上がります。
【其の二】
さんまは焼かずに、そのまま炊飯するべし!
焼いたさんまの炊き込みも香ばしくておいしいですが、今回はさんまの素材の味を存分に生かすために、あえて生のまま炊飯します。
腹わたを取り除かずに調理するので、鮮度がよいさんまを選びましょう。(▶選び方はこちら)
野本流『さんまの炊き込みご飯』のレシピ
材料(2人分)
さんま……1尾(約150g)
米……2合(360ml)
しょうゆ……大さじ1と1/2
酒……大さじ3
塩……小さじ1/4
だし汁……360ml(野本流だしのとり方はこちら)
しょうがのせん切り……1かけ分
青ねぎの小口切り……2〜3本分
すだち……1個
作り方
(1)米はといでざるに上げる。さんまは包丁でなぜるようにしてあればうろこを取る。
水でさっと流し、ペーパータオルで水けをしっかり取る。
腹びれのあたりから斜め半分に切る。
(2)炊飯器の内がまに米、しょうゆ、酒、だし汁、塩を入れかるく混ぜる。
さんま、しょうがのせん切りを入れて普通に炊く。
(3)ご飯が炊けたらさんまを一度取り出し、骨を除く。さんまを炊飯器に戻し、身をほぐしながら混ぜ合わせる。
(4)器に盛り、青ねぎをのせ、半分に切ったすだちを絞る。
野本流【さんまの炊き込みご飯】のでき上がり!野本流、焼かない『さんまの炊き込みご飯』!
素材の味を存分に楽しめますよ。とっても簡単に作れるので、旬のさんまでぜひ作ってみてください!
最後に【おいしいさんまの選び方】。
目が澄んで黒目がはっきりして、腹や肛門が破れていないさんまは新鮮なあかし!
顔が小さく身が厚いものは脂がのっておいしいさんまです! 選ぶ際の参考にしてくださいね。
谷中松寿司の旬ネタ
最後に松寿司の旬ネタをご紹介!今年も【生筋子】のシーズンが始まっております。
夏の終わりごろから出はじめて、秋に旬を迎えますよ。今年もしょうゆ漬けにしたいくらを小鉢でお出しします。
毎年恒例の秋の松寿司メニューです!
さて、本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
次回の更新は2025年10月24日(金)「自家製 鮭フレーク」です。

野本やすゆき
料理家、谷中で80年続く「谷中松寿司」三代目店主。
大学卒業後、調理師学校に通い、調理師免許を取得。家業の寿司店で修業するかたわら、フードコーディネータースクールに入校。卒業後、同校講師を経て独立。
料理家、寿司屋の二刀流で料理雑誌へのレシピ提供、テレビ番組や広告のフードコーディネートなど、食にかかわるジャンルで幅広く活躍中。
YouTube:野本やすゆきチャンネル
Instagram:nomotobase
谷中松寿司:yanakamatsusushi
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写真・文/野本やすゆき プロフィール写真/吉澤健太