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どうする?どうなる?老後の4K

「終末期医療」について、弱っている80代の親と話し合うべき?切り出しにくいです。【松本明子さんが回答/老後の4K】

2024.01.13

超高齢社会を迎え、「人生100年時代」といわれる現代。
だからこそ、考えだしたら不安でたまらない、家族や自分の老後の生活。
各分野のスペシャリストが、そんなあなたの不安にそっと寄り添います。

今回のお悩み/介護

「終末期医療」について、80代の親と話し合うべき?

今年86歳になる父がいます。ここ数年は肺炎のため入退院を繰り返しており、年々弱っていく父を見ると、もう長くはないかもしれないと覚悟しています。最近、弟と「もしものときに延命治療をするべきか」という話が出ました。今、この状況で、「寝たきりになったら、家と施設のどちらで暮らすか」「延命治療はどこまでするか」など、本人に意思確認をするべきでしょうか。かなり切り出しにくい話なので、どうすればいいか悩んでいます。幸い認知症などの症状はなく、話もきちんとできます。
(58歳・男性)

松本明子さんの回答

ご自身のためにも、できる範囲で親御さんの意思をくみ取ってみては?

ふきだし
お悩み回答者

松本明子さん

私は、父を37歳のときに、母を41歳のときに亡くしました。父は闘病生活もほとんどなく逝ってしまったのですが、母ががんの告知を受けたときは、相談者のかたと同じような状況になりました。そのときは意を決して、この先どうしたいか、今後の治療方針について母にききましたね。そうしたら、「抗がん剤治療とか手術とか、痛いこと、苦しいことはいっさいやりたくない」と、はっきりと言ってくれたんです。私と兄は、その意思を尊重し、最期は緩和ケア病棟で母をみとりました。

そうやって親子で心を決めて、緩和ケア病棟に入院するまでの1年間は、母といっしょにとにかく遊びまくりました(笑)。無理のない範囲で旅行や食事にも出かけましたし、当時息子は5、6歳でしたが、孫とも遊べるだけ遊んだという感じでしたね。写真もいっぱい撮って、ひたすら思い出づくりに励んだ1年でした。本人も「つらい闘病生活を送るよりも、こっちのほうが楽しい」と言っていたくらい。

ご家族によってそれぞれ状況は違いますが、私の場合は、母の意思をきくことができてよかったと思っています。お互い納得のうえ、同じ方向を向いて治療に取り組めましたし、何より私自身が精神的にラクになりました。相談者のかたも、後々判断に苦しんだり、ご自身を責めたりしないよう、できる範囲でお父さまの意思をくみ取ってあげるのがいいのかなと思います。

※ 緩和ケア病棟
根治を目標にした治療(手術、薬物療法、放射線治療など)ではなく、病気の進行などに伴う体や心のつらさに対する専門的なケアが受けられる病棟のこと。緩和ケア病棟は、病院内にある場合と、緩和ケアのみを行う独立型の施設(ホスピスや緩和ケア病院)がある。

松本明子さん
タレント。1966年、香川県生まれ。元祖バラドルとして各メディアで幅広く活躍。今月には「40周年イベント83年組アイドル 不作と言われた私たち『お神セブン』再集結!」を開催。最新刊『この道40年 あるもので工夫する松本流ケチ道生活』(アスコム)が発売中。

取材・文/太田順子 イラスト/松元まり子

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