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どうする?どうなる?老後の4K

57歳。「家じまい」したいのに、片づけがおっくうです。【松本明子さんが回答/老後の4K】

2023.11.25

超高齢社会を迎え、「人生100年時代」といわれる現代。
だからこそ、考えだしたら不安でたまらない、家族や自分の老後の生活。
各分野のスペシャリストが、そんなあなたの不安にそっと寄り添います。

今回のお悩み/孤独

継ぐ人がいない今の住まい。
自分たちで「家じまい」をしたい。

30代で購入した一軒家に夫婦二人で暮らしています。独立した一人息子は東京で就職しており、遠く離れたこの土地にはたぶん戻らないと思う、と言われました。今後、息子にできるだけ迷惑をかけたくないので、今の住居を自分たちの代で「家じまい」して、ゆくゆくは高齢者用の住居などに移り住みたいと思っています。でも、どのタイミングでどのように動けばいいのか、悩んでいます。家じまい以前に、数十年住んだわが家は、家具や荷物でいっぱい。片づけるのがおっくうで、何も手をつけぬまま今に至ります。
(57歳・女性)

松本明子さんの回答

まずは物の片づけから。50代からの「老前整理」、強くおすすめします!

ふきだし
お悩み回答者

松本明子さん

50代で家じまい※1を考えていらっしゃるとはなんと賢明な! じつは私も今住んでいる家や持ち物は自分たちで整理しようと決めています。というのも、5年前、「実家じまい」※2を終わらせたのですが、これが本当に大変だったんです……。

空き家を所有するだけでも年間数十万円、さらに売却を決意してからもリフォーム代で数百万円の出費と、総額にして1000万円以上の大赤字に。そして買い手がようやく見つかったと思えば、待ち受けていたのは、大量の遺品と家財の整理(苦笑)。

私がした苦労を息子には絶対させたくない! そんな思いで、今から「老前整理」※3に励んでいます。どこに住むにしても、物が少なければ引っ越ししやすいですし、高齢者住宅に移るころには、物を整理する気力、体力が残っていない可能性もありますよね。年をとればとるほど、いろんなことがさらにおっくうになりますから(笑)。

実家じまいを通して、若いうちからコツコツ片づけておくことがいかに大切かを痛感。物に対しても「本当に必要なものだけあればいい」というふうに考え方が変わりました。

お子さんも独立されていて、体力もある50代は、老前整理を始める絶好のタイミング。物を減らして身軽になっておけば、老後の暮らし方の選択肢も増えるのではないでしょうか。私の場合はですね、キャンピングカーで車中泊をしながら、全国を回るのもいいなと、ひそかにたくらんでいるんです(笑)。

※1 家じまい
現在住んでいる家を自分で処分し、高齢者用住居や施設などへ住み替えること。核家族化が進み、「空き家問題」が社会問題になっていることから、終活の一環として行う人が増えている。

※2 松本明子著『実家じまい終わらせました!』(祥伝社)
実家じまいを先延ばしにし、大赤字を出してしまった松本さん自身の体験談とともに、3人の専門家に「空き家になった実家の後始末」「家財や遺品の整理」「墓じまい」について松本さんが取材した内容を対談形式でまとめた実用書。

※3 老前整理
年を重ねて気力・体力が衰える前に、自分の周辺の物や人間関係を整理すること。「生前整理」が、相続のことなど、自分が亡くなったあとのために行うのに対し、「老前整理」は、豊かな老後を迎えるために行う。

松本明子さん
タレント。1966年、香川県生まれ。元祖バラドルとして各メディアで幅広く活躍。今月には「40周年イベント83年組アイドル 不作と言われた私たち『お神セブン』再集結!」を開催。最新刊『この道40年 あるもので工夫する松本流ケチ道生活』(アスコム)が発売中。

取材・文/太田順子 イラスト/松元まり子

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