――スーさんが行くとテンションが上がるのは、どんなスーパーなんでしょうか。
2つテンションが上がるポイントがあって。まずひとつ目は、「
広くて置いてある種類が多い」ということ。都内は土地の関係でスーパーの広さはどうしても限定されるので、都心部でここまでのラインナップが……! と興奮するのは、渋谷東の「ライフ」、江戸川橋の「マルエツ」とかですね。
2019年に開店したばかりの江戸川橋のマルエツは、「バイヤーさん、最高!」って感じ。知っているブランドの知らない種類まで置かれているんですよ。普通の店だと人気の品や定番しか置かれていないのが、6Pチーズの見たこともない種類とかまで置いてあって……。
調味料なんかも豊富なんですが、以前いっしょに行った友人が「これ地方に行ったときにお土産で買った、食べるラー油!」なんてことがあって盛り上がりましたね。わざわざ旅先で買ったのに切ない、でも近場にあってうれしいという不思議な感覚(笑)。「このマルエツのために、近くに住んでもいい」くらいなんですよ。
他にも小石川の「ダイエー」や、上野の「オーケー」も好きです。都心で平場が広いっていうのは、やっぱり重要なんですよね。広いとその分、さまざまなメーカーや種類が多く置かれますよね。「今日は何着る」「何時までにどこ行こうか」とか、
日々選択するのに疲れているはずなのに、スーパーで選択肢があるとブチあがるんですよ。理由がよくわからないけど!
――わかります~。今日の服はこれでいいやって適当だったのに、スーパーでは真剣に悩んじゃうんですよね。では、テンションが上がるもうひとつのポイントを教えていただけますか。
「
変わっているものが置いてある」ってところですね。こういったスーパーはふだん使いしているわけではないのですが。例えば、TBSラジオのある赤坂だと「ビオセボン」にたまに行きます。好きなナッツが量り売りできたり、玄米のおにぎりがおいしいんです。
ふだん行くスーパーは「全部そろうかの安心」があって、外出先で入るのはそろえる目的じゃない「ちょこっと買い」を楽しむ感じかな。そしてたまに「ブチあがる」ためだけに、家からは遠い大型スーパーへ行くという感じですね。
――ブチあがるために遠いスーパーへ行ったときは、たくさん買われるんですか。
電動自転車で行くことが多いんですが、山ほど積んで帰りますよ! 行く前に冷蔵庫の中をきれいにして、買ってきた好きなものだけを詰め込むんです。だれかのためではなく、好きなものだけが入っているというのがうれしいですね。
――それは冷蔵庫を開けるたびにテンションが上がりますね! ちなみに、年齢を重ねたり企画を通すなどして、スーパーとの付き合い方って変わりましたか?
自分というよりも、親が年を取ったということで、
スーパーで高齢者が食べられる食品がどれだけあるかをチェックするようになりましたね。地域性もあったりするのですが、大手だと高齢者でも咀嚼しやすいレトルトやご飯や、栄養食品がきちんと置いてあったりするんですよ。ご飯でも2種類あって、普通の固さと柔らかいご飯どちらもそろえているとか。
これはその店のバイヤーさんの意識が現れるところなのかな、と見ていますね。以前はベビーフードのコーナーしかなかったのが、今は高齢者用のコーナーもあるようになり、現代の生活がスーパーには如実に反映されているなとも感じます。
――最後に一言お願いします!
2022年の「スーパー総選挙」の投票は、10月19日までです! 週何回もスーパーへ買い物に行かれているかたは、足で稼いだ情報を知っている、いわゆる「スーパーのプロ」なんです。その一票で、いつも好きで行っているスーパーのかたに喜んでもらえるかもしれないので、ぜひまだのかたは投票してください!
〈プロフィール〉
ジェーン・スー音楽プロデューサー・作詞家・コラムニストとして活躍。YUKI・中島美嘉・flumpool・元気ロケッツ等のアーティストを手がけるクリエーター集団「agehasprings」所属。1973年5月10日生まれ。主な著書に、『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎)、『生きるとか死ぬとか父親とか』(新潮社)など。
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