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ドラマ登場レシピあり!古川雄大さんが〈故郷のスープ〉を作るなら?「コトコト」インタビュー

百貨店のバイヤー・結稀宏人が、おいしい食材を探して日本各地を旅する夜ドラ「コトコト~おいしい心と出会う旅~」。
風土の魅力を凝縮したスープを物産展で提供したい。そんな思いを持って食材を求める宏人は、食の生産者や地域の人と深くかかわっていくことに―—。

昨年放送された「富山編」「新潟編」に続き、今年は「群馬編」「茨城編」が完成! 夜ドラとして待望のオンエアが決定しました。
群馬編:12月8日(月)~11日(木)22:45~23:00(各15分×4回)、
一挙再放送12月13日(土)0:35~1:36 ※12月12日(金)深夜
茨城編:12月15日(月)~18日(木)22:45~23:00(各15分×4回)、
一挙再放送12月20日(土)0:35~1:36 ※12月19日(金)深夜

『オレンジページ』は、先だって放送されたプレミアムドラマとしての完成会見を取材してきました。
撮影中のエピソードは? 主人公・結稀宏人役を演じた古川雄大さんの思いは? 宏人が完成させるスープのレシピは?
ロケ中の楽しいエピソードと古川雄大さんのインタビューをお届けします。

スープ料理指導 ・桑折敦子さん考案の群馬編のスープ「白菜と下仁田ねぎのポタージュ」のレシピも公開!

8月のBS・BSP4Kでの放送に向け、先だって行われたドラマ完成会見。和気あいあいとした雰囲気! 写真左から群馬編・不二谷円役の小林涼子さん、結稀宏人役の古川雄大さん、根本進役の三宅弘城さん、茨城編・髙橋由紀恵役の磯山さやかさん。

ロケ地での楽しいエピソードが飛び出した完成会見

食材の産地を取材し、そこに生きる人々の物語を紡いだNHKのオリジナルドラマ「コトコト~おいしい心と出会う旅~」。生産地の〈いま〉にこだわり、すべて物語の舞台となる地域で撮影されています。会見には主人公・宏人役の古川雄大さん、新たな相棒・根本進役の三宅弘城さん、群馬編のヒロイン・不二谷円役の小林涼子さん、茨城出身で地元農家を演じた磯山さやかさんが登場しました。

「昨年放送された富山編、新潟編では見せていない、宏人の新たな一面を知っていただけると思います。旅を通して宏人が何を感じ、どんなスープを作り出すのか。今シーズンもお楽しみください」と古川さん。
今シーズンから相棒役として活躍する三宅さんが「しっとりとした群馬編とわちゃわちゃした茨城編。どちらも最後はほっこりしていただけると思います」と続けます。

「コトコト~おいしい心と出会う旅~」
ⒸNHK

群馬編に出演の小林さんは「群馬は祖父母と何度も伊香保温泉に行った思い出もあり、親しみを感じてきた場所。撮影中は雪もちらつく寒さでしたが、合間に温泉に入ったりして楽しかったです」と挨拶。小林さん演じる円が、腹ごしらえに宏人たちを案内する小さな食堂のカレーうどんも、ロケをした現地のお店の実際のメニューなんだそう。「本番の後に全部食べさせていただき、すごくおいしかったです」と振り返る古川さんの言葉に「私も休み時間にしっかり食べて温まりました!」と、いっしょに食べた三宅さん、小林さんもにっこり。

群馬編のスープの食材になる生こんにゃくも話題に。
「ザラッと目が粗くて、シャキッとした食感。ふだん食べているこんにゃくとはまったく違うおいしさに感動しました」と三宅さん。小林さんは、畑で収穫されたばかりのこんにゃくいもを初めて目にして「これがこんにゃくになるとは……」と驚いたそう。
「きれいな縦長の形じゃなくて、ゴツゴツした石のような変わった形。なぜ最初にこれを食べようと思ったのか、その発想も不思議で。人の手でこんなに美しくておいしい食べ物になるんだなぁと思いながら、味わいました。舞台となる土地に思いをはせ、新たな発見をしていただけるドラマなので、たくさんのかたに見ていただけたらうれしいですね」

詩情豊かに宏人と円の交流を描いた群馬編の一挙再放送は12月13日(土)の午前0:35~1:36 ※12月12日(金)深夜。お見逃しなく!

オンエア間近の茨城編は笑いあり、トラブルあり⁉

12月15日から放送スタートの茨城編で、宏人がまず訪ねるのは、昨今の〈焼きいもブーム〉の火つけ役ともいわれている行方市。いも農家役で出演する磯山さやかさんは、茨城県の出身です。
 
「出演オファーをいただいて、県民としてうれしかったです! 茨城の温かさを伝えてくれる作品、茨城への愛が感じられる作品だと感じました」と語ります。
「茨城が誇るさつまいものブランド〈行方かんしょ〉は、おすそわけでよくいただくような環境で育ってきました。品種によっても味が違い、それぞれにおいしいんです」
 
とある事情で、いつもよりピリピリしている宏人は、人気の〈行方かんしょ〉をはじめ、これぞ茨城という食材を手に入れられるのか?
抒情的な群馬編とは打って変わり、濃いめのキャラも登場。共演者のみなさんが「笑いをこらえるのに必死だった!」「芝居に見入った」と感嘆の言葉をもらした、JA職員役の杉田かおるさん、宏人と根本進が宿泊するドミトリーの管理人役・本田博太郎さんのコミカルなシーンもお楽しみに。

「コトコト~おいしい心と出会う旅~」
ⒸNHK

古川さんが単独インタビューで語る〈旅〉への思い

会見後、単独インタビューに応じてくださった古川さん。考えながら、真摯に語ってくださいました。

舞台となる土地の魅力をたっぷり伝えつつ、〈旅〉の時間や出会いによって波立つ主人公の心情も描かれる今シリーズ。会見後の単独インタビューで、さらに深く古川さんにお話を伺いました。
今作の出演を通し、「僕はまだ本当の意味で〈旅〉をしたことがない」と気づいたそう。

「もちろん、家族や友人と観光したり、遊びに出かけたりはあります。でも〈旅〉ってそれとはちょっとニュアンスが違う気がして。知らない土地で初めての経験をし、静かに自分の心に向き合う。それが〈旅〉なんじゃないかと思うんです」

20代の前半、仕事で行ったオーストラリアでは、忘れられない光景に出会ったとか。
「広大な自然に身を置き、遥かな地平線を見渡したとき、言葉でいえないような感動がわいてきました。思い出すといまも心が満たされますし、人生が豊かにしてくれる経験だったと感じます」

「故郷の長野の食材でスープを作るとしたら、ですか? そうですね、やっぱりみそベースなのかな……そこに〈ひんのべ〉を入れたり、とか……」悩みつつも、具材をいろいろと考えてくださった古川さん。〈ひんのべ〉とはすいとんと同じような食材で、練った小麦の生地をのばして入れるものなんだそう。

スープ作りやお料理についてもおききしました! 群馬編の野菜ポタージュとは?

宏人が〈その土地ならではのスープ〉を完成させるのが今シリーズのお約束。ドラマを彩る食材で作るスープは、毎回とびきりおいしそう!
「スープ料理指導の先生がていねいに教えてくださり、気持ちも上げてくれたので楽しく作ることができました。最近はあまり料理をしていないです。凝ったものは作ったことがなくて。ちゃんと作ったことがあるといえるのは、祖母直伝のコロッケだけ。ゆで卵をくだいて入れる、ちょっと変わったコロッケですが、大好きなんです」

「各編ごとに一期一会の物語を楽しんでいただけたらと思います。スープをひと口飲んだような、やさしい余韻を味わってください」と語る古川さん。

群馬編で宏人が作ったのは、ややとろみのある「白菜と下仁田ねぎのポタージュ」。白菜、下仁田ねぎ、じゃがいもを煮込んだ白いスープに、よく映える深緑色の縮みほうれん草のペースト、食感のアクセントになる生こんにゃくをトッピング。まさに〈群馬の大地の幸〉を凝縮した一杯です。
古川さんが「素材の滋味がしみわたる味でした!」と絶賛する群馬編のスープのレシピを、スープ料理指導の桑折敦子先生に特別に教えていただきました。

『白菜と下仁田ねぎのポタージュ』のレシピ

ⒸNHK

材料(2~3人分)

白菜(一晩干したもの)……200ɡ
下仁田ねぎ……60ɡ
じゃがいも(小)……1個(約100ɡ)
にんにくのみじん切り……大1かけ分
縮みほうれん草(茎の部分)……20~30ɡ

〈鶏ガラスープ〉
鶏ガラスープの素……小さじ2
湯……2カップ

酒……大さじ4
だし汁(昆布・煮干し)……2カップ
サラダ油……大さじ1
塩……小さじ1/2

〈ほうれん草ペースト〉
縮みほうれん草(葉の部分)……75ɡ
くるみ(ロースト・無塩)……12.5ɡ
にんにくのすりおろし……小さじ1
サラダ油……大さじ1と1/2
塩……小さじ1/3

〈こんにゃくトッピング〉
生こんにゃく……100ɡ
サラダ油……小さじ1
ガラムマサラ……少々 
塩……ひとつまみ

作り方

1.材料の下ごしらえをする

白菜はざく切りにする。ねぎは幅約1cmの斜め切りにし、トッピング用のねぎを少量とっておく。じゃがいもは皮をむき、厚さ約7mmのいちょう切りにする。ほうれん草は根元を落として葉と茎に分け、葉はざく切りにし、茎はさっとゆでて刻む。くるみは刻む。鶏ガラスープの材料は溶き混ぜる。

2.スープを作る

鍋にサラダ油、にんにくを入れて弱火で熱し、香りが立ったら白菜、ねぎ、じゃがいも、ほうれん草の茎を加え、全体に油がなじむまで炒める。1の鶏ガラスープ、酒、だし汁を加え、じゃがいもが煮くずれして野菜がくたくたになるまで煮込む。ハンドブレンダーで攪拌し、塩で味をととのえる。

3.ほうれん草ペーストを作る

フードプロセッサーにほうれん草ペーストの材料を入れ、ふたをしてなめらかになるまで撹拌する。またはすり鉢でするか、包丁でたたいてペースト状にしてもよい。

4.こんにゃくトッピングを作る

こんにゃくは7mm角に切り、湯を沸かした鍋で下ゆでする。鍋の水けをきって中火にかけ、全体がプリッとするまで炒める。サラダ油を加えて全体に油が回るまで炒め、ガラムマサラ、塩をまぶす。

5.仕上げる

フライパンを中火にかけ、トッピング用のねぎを入れて少し焼き目がつくまで焼く。器に2のスープを盛り、ほうれん草ペーストを回しかけ、こんにゃくトッピング、トッピング用のねぎをのせる。

12月2日発売の『オレンジページ12/17号』では、アザーカットとともに古川さんのインタビューをさらにご紹介。読者のかたに向けて、真剣そのもののまなざしで書いてくださった直筆メッセージも掲載されています。ぜひご覧ください。

NHK夜ドラ「コトコト~おいしい心と出会う旅~」群馬編・茨城編
■放送日時
群馬編:
12月8日(月)~11日(木)
各日【総合】22時45分~23時
一挙再放送は12月13日(土)0:35~1:36 ※12月12日(金)深夜
茨城編:
12月15日(月)~18日(木)
各日【総合】22時45分~23時
一挙再放送は12月20日(土)0:35~1:36 ※12月19日(金)深夜
■配信
各話 NHK ONEで同時・見逃し配信予定
▶NHK ONE WEBサイト:https://www.web.nhk/

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撮影/鈴木康史 取材・文/待本里菜 ©︎NHK