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【対談】料理で出る生ごみを堆肥に。コンポストを「暮らしの当たり前」にしたい!

2021.11.05

オレンジページは昨年より、港区でコミュニティづくりを行うみなとーく、バッグ型コンポストを企画製造・販売するLFC(ローカルフードサイクリング株式会社)と協動し、「コンポストで始まる循環の生活実装デザイン」という取り組みを推進しています。三者が目指しているのはコンポストを軸に、生ごみを捨てない生活をゆる~く続け、人や地域とのつながりをつくり出すこと。
今回は、みなとーく、LFC、オレンジページに所属する主要メンバーの3人に、コンポストに寄せる熱い思いを語ってもらいました。


オレンジページが取り組む「コンポストで始まる循環の生活実装デザイン」~都市で生ごみを捨てないコンポストのある暮らし~
が2021年度グッドデザイン賞を受賞しました!



■メンバー プロフィール(写真左から順に) 

中 裕樹(なか ひろき)さん (みなとーく代表/NPO法人グリーンバード監事)
東京都港区在住・在勤。「地域をよくするために自分たちでできること」を日夜考え、コミュニティづくりを行う。昨年より、港区でコミュニティコンポストを軸とした取り組みをスタート。
https://note.com/mina_talk/
たいら由以子(たいら ゆいこ)さん (ローカルフードサイクリング株式会社代表取締役社長)
「半径2km」での資源循環を目指し、福岡を拠点にコンポストを暮らしにつなげる活動を行う。あらゆる年齢の人たちを対象に、堆肥作り、持続可能な暮らしに関する講座を開催。
https://lfc-compost.jp/
高谷朋子(たかや ともこ) (株式会社オレンジページ くらしデザイン部部長)
昨年夏から、ゆるーくコンポスト続行中。「やってみたら、できた!」「楽しいから続けられる」体験をもとに、ライフスタイルに定着させる「生活実装デザイン」に取り組んでいる。
三者がつながったのは、「みなとーく」のイベントがきっかけ


高谷 そもそも、私たち(みなとーく、LFC、オレンジページ)がコンポストを通してつながるきっかけになったのは、昨年9月の「みなとーく」のイベントでしたね。 

 コロナ禍で以前のようにワークショップを開催できなくなり、新たなコミュニティ活動を模索していたなか、「最近利用者が増えているコンポストを軸とした活動はどうだろうか?」と考え、たいらさんに講演していただいたんです。実際にお話を聞いて、「コンポストって、すごくいいな」と、僕自身もコンポストを始めましたし、参加していたオレンジページさんともつながることができました。

高谷 昨年秋に、みなさんと作戦会議をしたときには「こんなことをやりたい!」と妄想を語る段階でしたけど(笑)。あのあと、「オレペコンポスト部」というオンラインコミュニティを立ち上げ、今ではコンポストに関わるさまざまな情報を発信し、ビギナー向けのオンラインセミナーなども行っています。読者の情報交換の場にもなっているんですよ。

たいら すばらしい!

 僕ら、みなとーくも、「港区をもっとよくする活動を、いろんな方々といっしょにしたい!」と思っていて。今回のように、公園の中にコミュニティコンポストを設置して、コンポストを介して人とつながる活動はすごくいい事例だし、新しい試みがスタートしたと思っています。

たいら 私も勝手に妄想が広がって、わくわくしています。昨年、みなさんといっしょに港区の街を歩かせてもらったとき、さまざまな人たちが「何かおもしろいことをしよう」という思いでつながっていて。大都会で人と人、人と地域がつながっていることにびっくりしました。

高谷 コンポストをめぐる「妄想」と「わくわく」が新たな展開をつくり出してくれましたね。

 そして、みんなの「妄想」をカタチにする第一歩となったのが「オレンジページさんでできた堆肥を公園の花壇に入れる」というチャレンジ。あれは今年1月でしたよね。

高谷 実は読者からも「できた堆肥はどうしたらいいの?」「うちは庭がなくてガーデニングができないんだけど……」と、悩みが寄せられていました。私たちの試みがコンポストに取り組んでいる人たちのヒントになり、背中を押すことができたのだとしたら、すごくうれしいです。

 今回、「公園の花壇に堆肥を入れる」という試みを通じて実際に僕が感じたのは、「コンポスト活動から、街に対する愛着が生まれる!」ということ。みんなで楽しく、無理しない範囲でできることですし、港区だけじゃなく、いろんな地域が「うちもやりたい」という話になっていくんじゃないでしょうか。そうやって、輪が広がっていくといいですね。

コンポストには人と人をつないで、新たな可能性を生むチカラがある!


高谷 ところで、たいらさんは、どういう経緯で「バッグ型デザインにしよう」と思いついたんですか? 

たいら もともと私たちLFCでは、段ボールの中で堆肥をつくる〈段ボールコンポスト〉というのをやっていたんです。でも、都市部の家庭でやってもらうには、ちょっとハードルが高いかなと思って。主婦って荷物をいっぱい持つので、バッグを持つことには慣れています。手軽に持ち運べるバッグ型ならハードルが下がって始めやすいかなと。

高谷 コンポストをバッグ型にするなんて、すごい発想ですよ。どのように発想を転換したのでしょう?

たいら 「半径2㎞」という生活圏の考え方がベースになっています。じつは「半径2km」というのは、私が亡き父の看病をしていたときに歩いて移動していた距離なんです。「半径2㎞」には買い物できる場所や公園などもあって、地域に対する愛着がわきやすいんです。「半径2㎞」であれば、バッグを携えて手軽に移動できるし、堆肥を持って公園のコミュニティコンポストにも行けるかな、と。

 ハンディなバッグ型コンポストなら、違う生活圏とつながることもできますね! 例えば「自宅の近所にはコミュニティコンポストがないけれど、会社の近くの公園にはある」というケース。もしかしたら、勤務先の地域でコンポストを介して人とのつながりを育むことができるかもしれません。僕も勝手に妄想しています(笑)。

高谷 バッグ型のデザインだからこそ、コンポストを軸とした「輪」が広がりやすいのだと思います。そして、私たちには三者三様のリーチがありますよね。中さんは「街づくり」や「地域活動」を通して、コンポストから始まる生活循環を地域の人たちに広めてくださっています。たいらさんは幅広い年齢の人たちを対象とした講座を精力的になさっている。そして、私たちオレンジページは、バッグ型コンポストをいかにして暮らしのなかの当たり前にしていくか、誌面やオンラインを通じて「生活者に呼びかける」ことができます。

 コンポストを軸にした活動をしていると、「会っていなくても、ゆる~くつながっている」という感覚があるんです。例えば、「時間の関係で、土日や平日夜など、これまで人が集まるイベントに参加できずにいた」人たちとも、つながることができるかもしれない。「街づくり」の観点からも、いろいろな可能性がありそうな気がするんですよ。時代をとらえたコミュニティを作ることができるかもしれませんね。

たいら 確かに! 私たちは小学校で、コンポストについて知ってもらう出張授業を行っているのですが、1カ月間コンポストに取り組んでもらった後に再び授業をしたら、前回おとなしかった子たちがバンバン手を挙げてくれて。きっと、中さんたちのコンポスト活動でも、今まで表に出てこなかった人たちが出てくるということが起こるかも。楽しみですね。

 そうなんです。これまで街づくりのイベントやワークショップに参加したことがない人でも、コンポストを通して「地域に関わる」きっかけが生まれるんじゃないかと思って。しかも、コンポストに入れるだけで家庭の生ごみを減らすことができて、ごみの焼却時に発生するCO2の排出量を減らすことにもつながるんですから。「みんなで、いいことをしている!」という感覚を共有できるのがいいですよね。

コンポストで「生ごみから堆肥を作る」を暮らしの当たり前に


高谷 「コンポストで始まる循環を生活の当たり前に」という試みを、さらに発展させていくために、オレンジページに期待することについて、お言葉をいただけますか!?

たいら やはりオレンジページさんには、5年後、10年後に「コンポストで生ごみを堆肥にする」という暮らしがスタンダードになるという文化を作ってほしいなあ。

高谷 オレンジページは創刊以来、暮らしのいろんなことを当たり前にするという取り組みをしてきました。例えば、フライパンで煮ものを作るのは、昔は「そんな新しいやり方があるのか」と思われたけれど、今ではわりと当たり前ですよね。そういう「当たり前」を作るのがオレンジページの強みだと思います。

 それはすごい! 「暮らしのなかの当たり前」をリードしてきたオレンジページさんに、ぜひお願いしたいのは、「コンポストの活用法」をレシピ化していただきたいということです。食べ物のレシピも「こうやったらおいしい」と、何通りものレシピがあるじゃないですか。「自宅でガーデニングをしていなくても、コンポストでできた堆肥にはこんな使い方がある」という事例がいっぱいあると、すそ野が広がっていきますよね

たいら オレンジページのオンラインコミュニティが楽しいので、ぜひ、いろんな情報を発信しください!

高谷 ありがとうございます! 料理や街づくりの観点から、そして半径2㎞の生活圏内から、「コンポストって、楽しいですよ!」と、さまざまなレシピを発信していきますね。これからも日々の暮らしの中で自然と生まれる「暮らしの当たり前」を集めて、検証していきたいと思います!




グッドデザイン賞を受賞した「コンポストで始まる循環の生活実装デザイン」メンバーで、オレンジページに届いたばかりのコミュニティコンポストを囲んで(10月20日に港区・桜田公園に設置)。左から、中さん、たいらさん、増見紳一(株式会社オレンジページ・総務部)、高谷、柳 有木(株式会社オレンジページ・くらしデザイン部)

撮影/原 幹和 取材・文/大石久恵

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