【柚木麻子連載】これだ、これが今、一番食べたかった味だ。小林カツ代の「マロンブランケット」
第30回 【柚木麻子連載】これだ、これが今、一番食べたかった味だ。小林カツ代の『マロンブランケット』




今回紹介したカツ代さんレシピ
※「KATSUYOレシピ」より一部引用
「特製マロンクリームとしっとり柔らかなクレープ。危険な美味しさ★」
『マロンブランケット』のレシピ
材料(10人分)
【クレープ生地】
小麦粉……100g
卵……2個
牛乳……1カップ
砂糖……大さじ2
溶かしバター……大さじ2
バニラエッセンス……少量
サラダ油……適量
【マロンクリーム】
生栗……500g
砂糖……50g
卵黄……1個
牛乳……1カップ
ブランデー……大さじ1
【クレープを作る】
(1)ボウルに小麦粉をふるい入れ、卵、牛乳、砂糖、バニラエッセンスを加えて、泡立て器でよく混ぜる。
溶かしバターも加えてよく混ぜ、ラップをかけ30分位ねかせる。
(2)フライパンを熱してサラダ油を薄くひき、クレープ生地をお玉一杯ほど流し入れ、フライパンをかたむけながら薄く広げる。
(3)回りが乾いてきたら、ひっくり返してサッと焼き、取り出して次を焼く。これを生地がなくなるまで繰り返して焼く。
直径26cmのフライパンなら、全部で10枚ほど焼ける。【マロンクリーム】
(4)栗は殻ごと、柔らかくゆでる。まだ温かいうちに半分切る。
切る時は、まず包丁のあごの部分を刺して切り込みを入れると半分に切りやすい。
(5)スプーンで中身を出す。
栗をマッシャーかすりこ木でよくつぶし、水でぬらした鍋に入れる。
砂糖、牛乳を加えて火にかけ、木ベラでさらにつぶしながら練り混ぜる。
(6)いったん火を止めて卵黄を加え混ぜ、再び火にかけて練りながら卵黄に火を通す。
トロリとしてきたら火を止めてブランデーを加え混ぜる。
【包む】
(7)マロンクリームをクレープで包む。
(8)好みでココアパウダーと粉砂糖を振って食べる。
POINT 市販のマロンペーストを使って気軽に作っても美味しいけど、新栗が出回る頃に手間ひまかけて作った味には、とうていかなわないのです。
※材料は8~10個分
柚木麻子(ゆずき あさこ)2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞し、10年に同作を含む『終点のあの子』でデビュー。15年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞を受賞。著書に『私にふさわしいホテル』『ランチのアッコちゃん』『伊藤くん A to E』『マジカルグランマ』『BUTTER』『らんたん』『とりあえずお湯わかせ』『あいにくあんたのためじゃない』など多数。

文・写真/柚木麻子 イラスト/澁谷玲子 プロフィール写真/イナガキジュンヤ 取材協力/(株)小林カツ代キッチンスタジオ、本田明子













