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【節約クイズ】エアコンの温度設定、風量や風向き、省エネはどれ?家電のプロが解説!

猛暑でエアコンは一日中つけっぱなし。物価高の今、光熱費がとっても気になりますよね。でも、節約に必要なのは、ガマンではなく「知識」なんです。

今回は、クイズ形式で学べる〈エアコン節電の新常識〉をご紹介。古い知識や思い込みを手放しましょう!

Q.暑いと感じたとき、より節約になるエアコンの設定は?

A「温度設定を1℃下げる」
B「風量を『強』にする」

正解は……B「風量を『強』にする」

設定温度を1℃下げると、室外機内部のコンプレッサーに負荷がかかります。コンプレッサーはエアコンの電力の8割を消費する部品なので、そのぶん、電気代も高くなります。

一方、風量を強くする際は、エアコン本体のモーターが稼働します。音は大きくなりますが、使う電力はわずか。「強」でも1時間の電気代は0.93円程度※です。

つまり、風量を「強」にしたほうが、体感温度を下げることができ、かつ節電にもなります。

※最大消費電力30Wの場合。

Q.冷房時、エアコンの風向きはどっちがベター?

A「斜め下」
B「水平」

正解は……B「水平」

風向きを「斜め下」にすると床付近に冷たい空気がたまる一方で、天井付近には暖気がたまります。エアコンの温度センサーは高い位置にあるため、天井に暖気がたまっていると、エアコンは設定温度まで下げようと必要以上に電力を消費してしまうことに。

風向きを「水平」にすると、冷たい風が天井付近から自然に下りていくので、電力消費を抑えながら、部屋全体を涼しくすることができます。空気を循環させるにはサーキュレーターの併用も有効です。

Q.エアコンの風量設定はどっちが節電?

A「自動」
B「弱」

正解は……A「自動」

最近のエアコンは、温度センサーだけでなく、人感センサー、カメラ、レーダーなど、多機能なセンサーを搭載している製品が多く、その場合、「自動」がいちばん電気代を抑えられ、効率のいい運転をしてくれます。

初めから「弱」にしてしまうと、室内を設定温度にするまでに時間がかかり、逆に電力を多く消費することに。

エアコンの効率運転&節電には扇風機・サーキュレーターを併用!

サーキュレーター=空気を循環させるもの、扇風機=風を当てて涼むものとされていますが、今はその両方の機能を 持つ商品が充実。「DCモーター」を使用することにより、 省エネ(最大時でも1 時間の電気代は0.651 円)&音も静か。 暖房時の温度ムラも解消してくれるので、一年じゅう欠かせないアイテムに。

フクロウの翼を応用した「ネイチャーウイング」を採用。大風量ながら、コンパクトかつやさしい運転音。

プラズマクラスター サーキュレーター PK-18S02
2万4000円(編集部調べ)/シャープ

室外機のまわりに物があると、空気がうまく流れずに冷房効率が落ちてしまうので、植木やゴミなどを置かないようにして。正しい知識があれば、エアコンはもっと快適に、もっと経済的に使えます。今年の夏こそ、かしこく節電してくださいね!

※省エネ効果などの数値は、一定の条件により算定したものであり、使用方法や使用環境によって異なります。料金単価は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWhを適用。 参考資料:経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト無理のない省エネ節約」「省エネ性能カタログ」

教えてくれたのは……中村 剛さん

東京電力エナジーパートナー勤務。家電製品総合アドバイザー。テレビ番組のスーパー家電通選手権で優勝した経験を持つ〈家電王〉。動画「くらしのラボ」を配信するほか、暮らしに役立つ情報を発信中。

『オレンジページ』2025年7月17号より)

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監修/中村 剛 イラスト/ナカオ テッペイ 原文/太田順子 文/池田なるみ