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「歌舞伎の醍醐味・舞踊。華麗な舞をお見せします」刀剣乱舞/尾上松也さん

歌舞伎俳優 尾上松也さん
おのえ まつや/1985年、東京都生まれ。90年「伽羅先代萩」で初舞台。2009年より歌舞伎自主公演「挑む」を主宰。12年故・蜷川幸雄演出の「騒音歌舞伎(ロックミュージカル) ボクの四谷怪談」、14 年コクーン歌舞伎「三人吉三」、15 年ミュージカル「エリザベート」、24 年「歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼」など、話題作に出演。歌舞伎のみならず、ミュージカル、舞台、ドラマ、映画、バラエティなど、幅広いジャンルで才能を発揮している。
尾上松也公式サイト|Onoe Matsuya Official Website
歌舞伎が受け継ぎ、発展させてきた舞踊の魅力。
今回は刀剣男士の華麗な舞をたっぷりお見せします
刀剣男士が活躍する大人気ゲーム「刀剣乱舞ONLINE」を歌舞伎化した「刀剣乱舞 月刀剣縁桐」を演出・主演し、観客を熱狂させてから2年。待望の2作目の上演が7月の東京・新橋演舞場を手始めにスタートします。
「最初から1作で完結というつもりはなく、次につながる作品としてつくり上げたいと思っていました。とはいえ、僕にとって企画から参加し、演出と主演を担うのは初めての経験。ダメだったときは、八方ふさがりになる。前回はそんな想像をしてしまうほど、大きなプレッシャーもありました。初日の最後、大拍手をいただいた感動は、一生忘れられないと思います」
そう振り返る尾上松也さん。制作にあたり「刀剣男士の個々の魅力に加え、このコンテンツの根底に刀鍛冶の魂があることを伝えたかった」と語ります。「そのテーマが見てくださったかたに届き、作品として愛していただけた。それが心の底からうれしかったです」。

古来、武具であると同時に、邪気を払う神聖なものとして尊重されてきた刀剣。松也さんご自身も、博物館で実物の名刀を鑑賞したり、鍛冶場へ取材に行くなかで、刀の持つエネルギーを実感したそう。
「歴史ある名刀と静かに相対すると、作者の気迫が宿っているのを感じましたし、鍛冶場では刀に命が生まれる瞬間に立ち会っている気がしました」
原案の世界観を大切にしながら、歌舞伎ならではの表現にこだわった公演は、大ヒット。2作目の今回は、歌舞伎の醍醐味である〈舞踊〉がたっぷり楽しめる構成です。
「歌舞伎という言葉には〈舞〉という字が入っていますが、〈舞踊〉は歌舞伎が得意とし、重んじてきた要素のひとつ。刀剣男士全員そろって披露する華麗な舞を、ぜひご覧いただきたいですね」

歌舞伎にとどまらず、ミュージカル、ドラマ、映画とジャンルを超えて活躍し、今40歳の松也さん。今年40周年を迎える『オレンジページ』と同時代を走りつづけてきました。「まだまだ舞台でやりたいことがたくさんある」と思う一方、仕事人間だった心境に変化が出てきたとか。「年齢を重ね、リフレッシュの大切さに気がつきました。最近、オフは旅先で頭をからっぽにするようにしています」。
尾上松也さんイチオシ!
「キリン 世界のKitchenから ソルティライチ」
500ml 198円(編集部調べ)/キリンビバレッジ

ハードな舞台のとき、気がつくと飲んでいます
松也さんが「息が上がるほどハードに動く舞台のときによく飲む」というドリンクが、「ソルティライチ」。「たまたまコンビニで買ったらおいしくて。パタッと飲まない時期もあったのですが、たくさん汗をかくような公演中は手離せない。欲するときは、相当キツいお芝居をやっているな、というバロメーターですね(笑)」。
これに注目!
歌舞伎「刀剣乱舞 東鑑雪魔縁(あずまかがみゆきのみだれ)」

脚本/松岡 亮
演出/尾上菊之丞、尾上松也
出演/尾上松也、中村歌昇、中村鷹之資、中村莟玉、尾上左近、上村吉太朗、河合雪之丞、中村獅童ほか
7月に東京・新橋演舞場、8月に福岡・博多座、京都・南座で上演。
尾上松也さんからの直筆メッセージ

●2025年5月現在の情報です。
●商品の価格は、特に記載のない限り消費税込みの価格です。改定される場合もありますので、ご了承ください。
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撮影/天日恵美子 取材・文/待本里菜 ヘア&メイク/岡田泰宜 スタイリング/椎名宣光