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バジル香る 台湾料理「三杯鶏(サンペイジー)」を再現【料理編集者・福島のうちごはんレシピ】

2021.06.28

オレンジページのベテラン編集者たち

入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。

フライパンで三杯鶏

vol.36

入社29年目 独身生活満喫中の福島の場合
『フライパンで三杯鶏(サンペイジー)』

 

長引くコロナ禍、海外旅行に行けない日々が続いてますね……。ワクチン接種が進んだら、今年の後半には行けるようになったりするんですかね~。海外旅行が解禁になったら、まず行きたいのが台湾! コロナ前は年に二回は訪れていた大好きな場所です。人の温かさや、路地裏のちょっとノスタルジックな街並み、そして、何といっても食べものがおいしいのが台湾の魅力。台北まで飛行機で約三時間と、気軽に行けるのもいいところですよね。あぁ、早く行きたい……

くり返しになりますが、おいしいものがてんこ盛りの台湾。数ある台湾料理のなかでも、僕が大好きなもののひとつが『三杯鶏』。骨つきの鶏肉を、たっぷりのバジルとしょうが、赤唐辛子といっしょにしょうゆ味でしっかり煮込んだ料理です。濃いめの味つけなんだけど、バジルの香りがふわっと鼻に抜けて、意外にくどさを感じないんです。そして、初めて食べたときに、バジルとしょうゆ味がこんなに合うんだ! ということにも衝撃を受けた一品です。魯肉飯(ルーローハン)や大鶏排(ダージーパイ・骨つきの大きな鶏のから揚げ)が日本で人気になるなか、なぜ三杯鶏はあまり話題にならないのか、不思議でなりません(笑)。

『三杯鶏』という名前、ごま油としょうゆ、酒を三杯ずつ同量で合わせて作ることが由来だとか。じつは以前から家でもときどき作っていたんですが、そんな材料のシンプルさも、この料理のいいところ。ただ、骨つきの鶏肉を土鍋でじっくり煮込むということもあり、日常的に作るという感じでもありませんでした。でも、よくよく考えたら、全体量を減らし、骨つきじゃない鶏もも肉にすれば、もっと気軽に作れるのでは? と思い立ち、やってみたのが今回のレシピ。フライパンで十分ほど蒸し煮にするだけと、グッと時間短縮したんですが、仕上がりはまさにあの味! 以来、在宅での仕事の合い間の晩ごはんにも、ちょくちょく作るようになりました。とはいえ、やっぱり食べたいのは本場の味。いつになったらかなうのかな……

 
  • 三杯鶏の九層塔をスイートバジルで代用

    材料をすべてフライパンに入れて火にかけるだけ。バジルとしょうがは、これでもかってくらいたっぷり入れるのがポイントです。ちなみに本場では、ちょっとクセの強い台湾バジルで作りますが、日本では手に入らないのでスイートバジルで代用。でも、ほんのり甘い香りもあって、これはこれでおいしいのです。

  • くたくたになったバジルとしょうがをごはんにのせて

    くたくたになったバジルとしょうがもおいしい! ふだん、晩ごはんには米を食べない僕も、三杯鶏を作ったときだけは別。どうしても、白いご飯にのっけて食べたくなっちゃうんですよね~。たれをしっかりからめて、オンザライス。これがまた、たまらないんです。もちろん、ビールと合わせるのも最高です!

オレぺの中の人のうちごはんレシピ

『フライパンで三杯鶏』

フライパンで三杯鶏(サンペイジー)

材料(2人分)

  • 鶏もも肉(大) 1枚(約300g)
  • バジル 1パック(約18g)
  • しょうがの薄切り(皮つき) 1/2個分(10枚くらい)
  • 赤唐辛子 1本
  • 【A】
  • しょうゆ、酒(あれば紹興酒)、ごま油  各大さじ1
  • 飾り用のバジルの葉 適宜
  • ⇒バジルとしょうがの量は、お好みで増減可ですが、個人的にはどちらもたっぷり、わさっと入れたほうがおいしくなると思っております。ちなみに、鶏肉のほかに、豚肉やめかじきなど、他の素材でもおいしく作れますよ。僕はラムの薄切りなんかでも作ったりします。

作り方

  1. 鶏肉は余分な脂肪を取り除き、大きめの一口大に切る。バジルは葉を摘む。赤唐辛子はへたと種を取り除く。⇒鶏肉は大きめに切ったほうが、ジューシー感が残って◎。から揚げを作るときくらいの大きさのイメージですかね。
  2. フライパンに【A】の材料を混ぜ合わせ、鶏肉、しょうがを加えてからめる。バジルを入れ(大きいものは半分くらいにちぎる)、赤唐辛子をのせる。ふたをして中火にかけ、途中、ときどき上下を返すように混ぜながら8分ほど蒸し煮にする。
  3. ふたを取って火を強め、汁けがほぼなくなって照りが出るまで、混ぜながら煮からめる。器に盛り、飾り用のバジルを添える。⇒最後にしっかり煮からめるのが、おいしさのポイントです。フライパンの底にうっすらと残るくらまで煮つめてください。
福島耕一
Editor No.04 福島耕一(通称・フック)
大阪府高石市出身。1992年オレンジページ入社。子どもの頃から料理好き。大学時代の一人暮らしで『オレンジページ』に出会い、出版志望ではなかったのに、料理に関わる仕事がしたいとの思いから入社。週末は人が家に集まり、料理をふるまうことも多い。独身。

福島のうちごはんレシピ、
こちらにもあります。

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