前回 いんげんを最高においしくする! 『いんげんのごまあえ』のレシピ こんにちはこんばんは、休日課長です。この連載はひと言で説明すると、人のふんどしで相撲を取ります。私がお世話になったレシピ本・小田真規子さんの『The基本200』の料理を作って、食べて、その素晴らしさを暑苦しく語る企画。小田先生、本日もよろしくお願いします。

第5回のおさらいレシピは「鍋しぎ」です。
なすがおいしい季節ですね! なすは非常に幅広く使える食材ですが、今回は「鍋しぎ」に。
「鍋しぎ」の名前の由来はウィキペディアによると、
なすを縦に切り、練りみそを塗って焼く「みそ田楽」を、江戸では「しぎ焼き」とも呼んだ。鍋を使って作るしぎ焼きの意で鍋しぎという名前がついた。
とのことです。
今回のレシピも、もちろんなすとみそを鍋で焼く料理ですが、『The基本200』のテクニックでなすのポテンシャルを最大限に引き出します!
ではでは、作っていきます!
「鍋しぎ」のレシピ
【材料(2人分)】
なす……4個
豚バラ薄切り肉……150g
ピーマン……1個
しょうがの薄切り……1/2かけ分
〈たれ〉
酒……大さじ1
みそ……大さじ2
砂糖……小さじ2
サラダ油
なすに「味」と「火」が入りやすくするためのひと工夫がキモ

今回のポイントは、なすに「味」と「火」が入りやすくするためのひと工夫。好みもありますが、私的にはしっかりとみその味が入り、とろり感がありつつも形がくずれない程度の火入れにしたい。このレシピでは早く、かつおいしく仕上げるためのコツが詰まっています。なす料理全般に使えるので、今回作って覚えておくといいと思います!
【作り方】
①なす・ピーマン・豚肉を切り、たれを合わせておく

なすは縦に数カ所ピーラーで皮をむいた後、乱切りに。

ピーマンも乱切り、

豚バラは長さ5〜6cmに切る。たれの材料は混ぜ合わせておく。

「皮をところどころむいておくことで、味と火が早く入ります。さっと仕上げることができて炒める時間も短縮。しかもなすの形がくずれないように仕上げやすくなる。いいことだらけです。これがなすの味と火入れのポイント!」
② なすを揚げ焼きにする

フライパンにサラダ油2/3カップを入れ、中火で4分ほど熱したのち、なすを重ならないように並べ入れ、ときどきころがしながら4〜5分揚げ焼きにする。

「24cmくらいのフライパンがベターです! ときどきころがすことによって早く、まんべんなく愛(!)と熱が入ります」
③なすを取り出す
なすが薄く色づいたらフライパンを火からおろし、ペーパータオル2枚を敷いたバットになすを移す。残った油は大さじ1程度を残しペーパータオルで拭き取る。


「重ならないように、と。もうこれに塩ふるだけでうまいんだよな……我慢我慢」
④ しょうが、豚肉、ピーマンを炒める
フライパンにしょうがを入れて中火にかけ、1分ほど炒めてしょうがの香りが立ったら豚肉、ピーマンを入れ、豚肉の色が変わるまで3分ほど炒める。

「しょうがの魅惑的な香りがたまりません」

「ピーマンの色合いも食欲をそそる! ピーマンいるだけで元気出るなぁ。」
⑤ なすをフライパンに戻してたれを加え、炒め合わせる
フライパンになすを戻し、①で混ぜ合わせておいたたれを加え、なじませるように1分ほど炒め、器に盛る。

「この時点で食材には充分火が入っています! 炒めすぎるとなすがくずれてしまうのでサッとでお願いします!」
なすの味しみぐあいと加熱ぐあいが最高な「鍋しぎ」が完成!

「なす、いい色! なす・ピーマン・豚バラの組み合わせは最強すぎる。絶対おいしい」

「なす料理とこのお皿の相性いいんだよなぁ。こんな出会いがあったらなぁ」
いざ、実食!


「おおお!! なすが最高のとろけぐあい! そこにピーマンのシャキ! 豚ちゃんがこれまたもう! みそのほどよくやさしい風味が素材の味を引き立てる……」
“なすの皮を縦に数カ所むく”こと、“なすをときどきころがしながら揚げ焼きにする”ことが今回のポイント。なすは火の入り方で味や食感が大きく変化するので、このようなテクニックを知っておくと今後のなすライフが全然変わります! そう、私もこの『The基本200』で学びました。そしてピーマンのシャキッとした食感がアクセントになっています。さすが『The基本200』!
あとがき

「鍋しぎ」という料理自体を知ったのも『The基本200』でして。20代のころは麻婆なすとか、ガツンと濃い味つけのなす料理が好きでしたが、この素朴な味わいの「鍋しぎ」が今ではグッときます。ただ素朴なだけでなくて、しっかりと味がしまっていて、何よりも素材の味を楽しめておいしい。

なすって本当に奥深いですよね。たとえばカレーに入れても、カレーに負けずちゃんと主張できる。自分が生きてるこの世界に、なすがいてくれて、本当によかった。なすがいてくれれば、彼女いなくてもどうにかやっていけそうです。
そんなこんなで本日はそろそろお別れのお時間。みなさま、とっても暑い日々が続いておりますが、水分補給こまめにお願いいたします。
小田先生、本日もごちそうさまでした!
次回「とんカツ」は8月23日(水)です、お楽しみに!
今回使った「ふるさと納税返礼品」
さとふる「古川農園『大阪なす』と『水なす』の食べ比べセット」
どんな料理にも合う「大阪なす」と、ほんのり甘いフルーツのような食感の「水なす」のセット。焼きなす、揚げなす、煮びたし、鍋しぎなどいろいろな料理に使える大阪なすと、みずみずしく、生ハム巻き、浅漬け、サラダなど、生で食べるのにぴったりな水なすのセット。大阪府富田林市の古川農園で作られた逸品です。
この返礼品の詳細はこちら!さとふる「古川農園『大阪なす』と『水なす』の食べ比べセット」
休日課長
1987年生まれ、埼玉県出身。「ゲスの極み乙女」「DADARAY」「ichikoro」「礼賛」の4バンドのベーシストとして活躍。音楽活動の合間にTwitterやInstagramに日々の自炊写真をアップしている。妄想の彼女へ向けてのメッセージがおもしろいと評判に。2020年に著書『ホメられるとまた作りたくなる!妄想ごはん』(マガジンハウス)を出版、21年に同書が原案本としてドラマ化された。 Instagram:
@kyujitsu_kacho Twitter:
@eninaranaiotoko