定番メニューにひと工夫。むずかしい作業やめんどうなことはナシ。令和版「きほんの料理」を、人気の料理家・長谷川あかりさんに教えてもらいます。>>バックナンバーはこちらから 「冷しゃぶサラダ」は夏の定番ですが、生野菜とゆでた豚肉の組み合わせって意外とむずかしい。食感が違いすぎて、たれをかけるだけでは一体感が出にくいんですよね。そこで思いついたのが、ゆで野菜と豚肉をひたし地に浸す、おひたしのようなスタイル。野菜も肉も同じ湯でゆでれば手間はかからないし、水菜はほどよい歯ざわりに。だし汁は水と削り節で充分です。湯むきしたトマトにも味がじんわりなじんで、おいしくなります。わが家では、暑い日の定番になっているひんやりおかずです。
材料(2~3人分) 豚ロース薄切り肉(しゃぶしゃぶ用)……160~200g水菜……1わ(約200g)ミディトマト……2~3個〈ひたし地〉削り節……8gしょうゆ……大さじ1塩……小さじ1水……2カップ好みでゆずこしょう……適宜好みでごま油 作り方 (1)野菜をゆでる直径22~24cmの深めのフライパン(または鍋)に湯を沸かす。水菜をさっとゆでて冷水にとり、水けを絞って長さ4cmに切る。同じ湯にへたを取って、へたの反対側に十字の切り目を入れたトマトを入れる。皮がはじけたら冷水にとって皮をむく。 (2)豚肉をゆでる同じ湯に豚肉を1~2枚ずつ入れ、色が変わったらざるに上げる。さっと洗い、水けを絞る。 (3)ひたし地に浸す保存容器にひたし地の材料を入れて混ぜる。(1)、(2)を加え、冷蔵庫で30分以上(できれば3時間ほど)冷やす。器に盛って好みでゆずこしょうを添える。ごま油少々をたらしても。
スキンマー(穴あきおたま) あると便利な道具の1つが「スキンマー(穴あきおたま)」。トマトを湯むきするときにすくいあげるのもラクになるし、同じお湯で野菜→お肉を順番にゆでるときも意外と便利。手になじむ、好みの大きさもを見つけるといですよ。柳宗理デザインシリーズ ステンレスボール・ストレーナー・キッチンツール・泡立て 長谷川あかり料理家、管理栄養士。雑誌やWEB、食品メーカーなどに幅広くレシピを提供。自身のSNSで数多くのレシピを紹介し、発見のある組み合わせと手軽なレシピが大好評。パーソナルムック『長谷川あかり DAILY RECIPE(vol.1)』(扶桑社)が発売中。 X:@akari_hasegawa (『オレンジページ』2024年9月2日号より) 料理/長谷川あかり 写真/大森忠明 スタイリング/久保田朋子 取材・文/加藤洋子