わずらわしい長引くせき。寝込むほどではないけれど、だらだらと続いて困ったことはありませんか?
今回は、日本呼吸器学会呼吸器専門医の大谷義夫先生に、せきを予防し対策するための3つの習慣を教えてもらいました。
毎日の飲み物や最適な湿度など、取り入れやすい方法ばかり。ぜひ、新しい習慣として試してみて。
せき予防に取り入れたい3つのこと
1.一日3杯のコーヒーで気管支ぜんそくのリスク減

コーヒーのカフェインには気管支を拡張する作用があり、一日にコーヒーを3杯飲むと、気管支ぜんそくの発症を約28%抑えるという研究データがあるそう。
逆流性食道炎を併発している人のなかには、コーヒーを飲むと胸やけを起こしやすくなる場合もあるので、無理に飲むことは避けて。
2.加湿器はカビが生えにくい湿度50〜60%を目安に

室内の湿度が上がるとのどもうるおい、気道の内側にある線毛が活発に 動いて体内への異物の侵入をガードしてくれます。
ただし湿度の設定が高いと室内でカビが生えやすくなります。カビ菌が浮遊してせきの原因になることもあるので、湿度は50〜60% に設定し、タンクやフィルターはこまめに掃除しましょう。
3.風邪によるせきにはスプーン1杯のはちみつが◎

はちみつには抗炎症作用があり、風邪によるせきを緩和する効果が。しかも、風邪薬より効果が高いことを示すデータもあるそう。
「風邪かな⁉」と思ったらスプーン1杯のはちみつを食べるなど、上手に取り入れて。気管支拡張作用のあるコーヒーに混ぜるのも有効である可能性があります。
※ボツリヌス症予防のため、1歳未満の乳児に与えることは避けてください。大谷先生いわく「長引くせきは、風邪や感染症が引き金になることも少なくない」とのこと。免疫力を高めて風邪を予防することが大切です。
新しい習慣を取り入れ、せきが出にくい環境を整えてみてくださいね。
教えてくれたのは……
大谷義夫先生
日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本ア レルギー学会専門医。池袋大谷クリ ニック院長。呼吸器内科のスペシャリス トとして、さまざまなメディアに出演。 著書に『絶対に休めない医師がやって いる最強の体調管理 コロナ対応版』 (日本経済新聞出版)など多数。