【憧れ調理家電】低温調理器おすすめ10選!料理家が教える選び方・使い方&おすすめ料理
食材をじっくり加熱し、しっとりとした肉料理や本格的なローストビーフなどを作れる「低温調理器」。鍋の水温を一定に保ちながら加熱するため、火加減の調整が難しい料理にも取り入れられます。一方で、スティック型や袋型などの種類があり、「どのタイプが使いやすい?」「安全に調理するにはどうすればいい?」と迷うかたも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、料理家の島本美由紀先生監修のもと、低温調理器の選び方や基本的な使い方を詳しく解説します。人気メーカーのおすすめ商品10選に加え、低温調理器で作れる料理や安全に使うための注意点も紹介するので、購入を検討しているかたはぜひ参考にしてみてくださいね。
料理研究家・ラク家事アドバイザー・防災士。旅先で得たさまざまな感覚を料理や家事のアイデアに活かし、身近な食材で手軽においしく作れるレシピを提案。冷蔵庫収納や食品保存、食品ロス削減アドバイザーとしても活動し、テレビ番組や雑誌に数多く出演。著書は80冊を超える。
低温調理器とは?どんな料理が作れる?

低温調理器は、食材を入れた袋を一定の温度でじっくりと加熱する調理器具です。急激な加熱によるタンパク質の変性を抑え、水分や旨味を肉内部にとどめられるため、パサつきがちな食材もやわらかく仕上がります。
温度と加熱時間を適切にコントロールすれば、しっとりとしたサラダチキンやジューシーなローストビーフ、絶妙な火加減の温泉卵など、多彩なメニューに対応可能です。毎日の作り置きから特別な日のメイン料理まで幅広く活用できます。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 肉や魚をしっとりジューシーに仕上げる | 調理に時間がかかる |
| 温度管理を任せられる | 鍋や耐熱性のある袋が必要 |
| 調理中につきっきりになる必要がない | 食材に合った温度・時間の設定が必要 |
| 洗い物を減らせる | 本体や鍋の保管場所が必要 |
低温調理器には、火加減の調整を気にせず本格的な料理を作れるメリットがある一方、加熱時間の長さや事前準備の手間といった側面も存在します。肉の厚さや設定温度によって異なりますが、ローストビーフなら大体2〜3時間、サラダチキンでも1〜2時間程度の時間が必要です。
さらに、食中毒を防ぐためには食材の中心部まで確実に熱を行き渡らせる必要があるため、正しい手順で調理を進めなければなりません。
低温調理器を使うメリット
低温調理器を導入すると、火加減の微調整に悩まされがちなメニューにもスムーズに挑戦できるようになります。食材の水分を保持したまま加熱を進められる点や、コンロに張り付く負担を抑えられる点など、得られる恩恵は多岐にわたります。
ここからは、メリットについて詳しく見ていきましょう。
肉や魚をしっとりジューシーに仕上げる

高温による急速な加熱は、食材内部の水分を外へ押し出す原因となります。低温調理器を用いて適温を維持しながらじっくり熱を伝えれば、パサつきがちな鶏むね肉や豚肉も、水分を保ったままやわらかな質感に。
温度管理を任せられる

直火による湯煎調理では、頻繁に温度計をチェックしながら火加減を細かく調整しなければなりません。設定した水温を自動で維持する低温調理器なら、手動での管理は不要。さらに温度や時間を1度・1分単位で設定できるモデルを選べば、メニューに応じた最適な条件での調理もスムーズです。
調理中につきっきりになる必要がない

食材を袋に入れて鍋にセットし、温度と時間を設定したら、加熱中はほかの家事を進められます。フライパンで焼くときのように、火加減を見ながら何度も食材を裏返す必要がないのもメリットです。水位や機器の状態など、必要な確認は取扱説明書に従って行いましょう。
洗い物を減らせる

耐熱性の密閉袋へ食材を入れてセットするため、鍋に直接油や魚の脂が移らず、調理器具の頑固な汚れを防げます。調味料の揉み込みから加熱までを袋内で完結させれば、下味用のボウルを用意する手間もかかりません。調理後に発生する後片付けの負担を最小限に抑えられます。
低温調理器とほかの調理家電との違い

低温調理器以外にも、電子レンジ、電気圧力鍋など、食材を加熱する調理家電はさまざま存在します。それぞれ得意な調理方法が異なるため、作りたい料理や普段の使い方に合わせて選びましょう。
| 調理器具 | 得意な調理 | 向いているかた |
|---|---|---|
| 低温調理器 | サラダチキン、ローストビーフ、魚料理など | しっとりした肉・魚料理を作りたいかた |
| 電子レンジ | 温め直し、下ごしらえ、蒸し料理など | 短時間で加熱したいかた |
| 電気圧力鍋 | 煮込み料理、スープ、角煮など | 煮込み料理を手軽に作りたいかた |
電子レンジは温め直しや下ごしらえを短時間で済ませたい場面で活躍します。電気圧力鍋は、かたい肉や根菜をやわらかく煮込む調理が得意分野です。
一方、低温調理器は水温を一定に保って加熱できるため、温度管理が仕上がりを左右する料理に向いています。ほかの調理器具を置き換えるというよりも、作りたい料理に合わせて使い分けるのがおすすめです。
失敗しない!低温調理器の選び方【料理家監修】

低温調理器を選ぶときは、調理方法や使う鍋の大きさ、操作の手軽さなどを確認しましょう。予熱にかかる時間や設定できる温度・時間の範囲も、使い勝手を左右する項目です。自分が作りたい料理やキッチンの環境に合う1台を見つけてくださいね。
タイプ|水を使うスティックタイプ・水を使わないタイプ
家庭用の低温調理器には、主に「水を使うスティックタイプ」「専用容器で調理するタイプ」「水や鍋を使わない袋型・庫内加熱タイプ」があります。
手持ちの鍋に取り付けるスティックタイプは、省スペースで収納しやすいのが特徴です。専用容器で調理するタイプは、鍋を別に用意する手間を省けます。水や鍋を使わないタイプは、準備や後片付けを簡単にしたいかたに向いています。
設置スペースや手持ちの調理道具、お手入れのしやすさを考慮し、自分の調理スタイルに合うタイプを選びましょう。
取り付け方法|クリップ式・ねじ式
スティック型の低温調理器を鍋のふちに固定する構造には、主に「クリップ式」と「ねじ式」が存在します。クリップ式はワンタッチで鍋のふちに挟む仕様、ねじ式は手でねじを締め込んでしっかり固定する仕様です。
どちらの形式も、鍋のフチの厚みやフチの返しの形状によっては装着できないケースがあります。自宅にある鍋の深さや形状に対応しているか、セットした際にぐらつきが出ないかを事前によく確認しておくと安心です。
出力|予熱時間を短くしたいなら1000W以上が目安
出力(W数)は、水を効率よく加熱する能力を示す指標です。一般的にハイパワーなモデルほど水を温める力が強く、準備にかかる時間を抑えられます。ただし、張る水の量や元々の水温によっても到達時間は変わるため、出力だけで判断しないことが大切です。
予熱をできる限りスムーズに済ませたい場合は、1000W以上を目安に選ぶのがおすすめ。消費電力や対応水量も機種ごとに異なるため、一度に仕込む量や使用する鍋の深さとのバランスも考慮して選びましょう。
温度・時間設定|細かく調節できるものが便利
低温調理器は、食材に合わせて温度と加熱時間をセットして稼働させます。1度・1分単位など細かく刻んで調節できるモデルなら、肉や魚、野菜といった素材ごとに最適な火加減を選択可能です。設定できる温度の幅やタイマーの上限、ディスプレイの表示形式も併せて確認しておきましょう。
対応サイズ・水量|手持ちの鍋で使えるか確認
低温調理器には、使用可能な鍋の最低限の深さや最大対応水量が細かく定められています。浅すぎる鍋では既定の水量を満たせなかったり、本体を安定して固定できなかったりするため、手持ちの鍋のサイズを測っておく作業が欠かせません。
大きな塊肉や家族全員分の食材を一度に仕込みたいなら、対応水量にゆとりのあるモデルが適しています。ただし、水量が増えるほど予熱に要する時間も長くなる傾向があるため、普段作る料理の規模に合った容量を見極めましょう。
操作方法|本体操作・スマホ連携
操作スタイルには、「本体上のボタンやダイヤルで完結するタイプ」と、「スマートフォンの専用アプリと連携して動かすタイプ」が存在します。本体操作のみのモデルは、複雑な初期設定なしで直感的に使い始めたいかたに適した仕様です。
スマホ連携に対応した機器であれば、アプリ経由で温度や時間を送信したり、離れた場所から加熱の進捗をモニタリングできたりします。遠隔操作やタイマー通知など、自分に必要な機能が備わっているかをチェックしておきましょう。
初心者にもおすすめ!人気の低温調理器10選【編集部厳選】
ここからは、ご家庭で使える低温調理器のおすすめモデルを紹介します。加熱タイプや出力(W数)、温度・時間の調整幅などを比較しながら、普段の調理スタイルや仕込む量にあった1台を見つけてくださいね。
アイリスオーヤマ 低温調理器 LTC-04
1万7000円(税込み)

| タイプ | スティック(クリップ式) |
|---|---|
| 出力 | 1000W |
| 温度・時間設定 | 25〜95℃(1℃単位) 1分〜99時間59分(1分単位) |
| 最大対応水量 | 15L |
スリムな本体に1000Wの高出力を備えたモデルです。深さ10cm以上の浅型鍋から対応し、ギザギザ形状のクリップで手持ちの鍋へしっかり固定できます。
最大15Lの水量を一気に加熱できるため、家族分の仕込みにも活躍。水はねに強いIPX6/IPX7相当の防水仕様で、使用後のお手入れもスムーズにおこなえます。斜め配置のタッチパネルにより、直感的に操作できる点も安心です。
アイリスオーヤマ 袋型低温調理器 PocketChef PLTC-M01
7560円(税込み)

| タイプ | 袋型(平置き型) |
|---|---|
| 出力 | 90W |
| 温度・時間設定 | 40〜80℃(5℃刻み) 1分〜9時間(段階変化) |
| 最大対応水量 | 不要(水・鍋不使用) |
水や鍋を用意せず、耐熱袋に入れた食材をそのままセットして調理できる袋型モデルです。面状のフィルムヒーターが食材全体を包み込んで熱を通す構造を採用しており、自家製サラダチキンをはじめとする肉料理の仕込みに重宝します。
使用後は、汚れを乾いた布やウェットティッシュなどで拭き取ってお手入れできます。本体は水洗いできないため、取扱説明書に従って清潔に保ちましょう。薄型かつ軽量なつくりで、キッチンの引き出しへスッキリ収まります。
BRUNO コンパクト低温調理器
1万1000円(税込み)

| タイプ | スティック(クリップ式) |
|---|---|
| 出力 | 1000W |
| 温度・時間設定 | 5〜95℃(1℃単位) 1分〜99時間59分(1分単位) |
| 最大対応水量 | 15L |
キッチン空間になじむ上品なくすみカラーと、省スペースな設計が目を引くBRUNOの低温調理器は、1000Wの高出力仕様により、設定した水温まで素早く到達します。
スライド式のクリップを採用しており、深さ10cm以上の手持ちの鍋へセット可能。本体を横向きに置けるクリップ形状になっており、調理途中の作業スペースへ、衛生的に仮置きできます。操作部もタッチパネル式でシンプルにまとまっており、直感的な扱いのしやすさが魅力です。
葉山社中 低温調理器 BONIQ 3.0
2万4000円(税込み)

| タイプ | スティック(クリップ式) |
|---|---|
| 出力 | 1000W |
| 温度・時間設定 | 5〜95℃(0.5℃単位) 1分〜99時間59分(1分単位) |
| 最大対応水量 | 15L |
高精度な温度管理と洗練された佇まいを両立させた、次世代型の低温調理器です。最大1000Wのパワフルな出力で湯温を素早く立ち上げ、大きなブロック肉や数人分のまとめ仕込みも難なくこなします。
Wi-Fi接続機能を搭載しており、専用アプリを介して外出先から加熱状況を確認したり温度を変えたりできる優れものです。内部構造やモーターを刷新し、駆動ノイズを約30%削減。約35dBの静かな動作音を実現しているため、長時間の調理でも運転音が気になりにくい設計です。
ツヴィリング ENFINIGY 低温調理器 53103-100
1万2650円(税込み)※編集部調べ

| タイプ | スティック(クリップ式) |
|---|---|
| 出力 | 1200W |
| 温度・時間設定 | 0〜99℃(0.5℃単位) 1分〜99時間59分(1分単位) |
| 最大対応水量 | 20L |
ドイツの老舗ブランドが手がけるキッチン家電シリーズから登場した、高精度な温度管理が映える低温調理器です。直感的に扱えるLED画面で温度と時間をセットすれば、あとはお湯を温めてスティックに任せるだけで絶妙な火入れが完了します。
大きな食材も失敗なく高級レストラン級の仕上がりに導くほか、料理研究家監修の20のレシピブックが付いているため、届いたその日から迷わず活用できます。専用の真空保存バッグやポンプと組み合わせることで、熱がムラなく伝わり料理の完成度がより高まります。
テスコム 芯温スマートクッカー TLC70A
1万9800円(税込み)

| タイプ | 庫内・ジッパーバッグ加熱型 |
|---|---|
| 出力 | 360W |
| 温度・時間設定 | 温度設定: 芯温調理モード/芯温40〜85℃(1℃単位)、庫内温度は設定芯温温度+5〜95℃(1℃単位) 調理モード/庫内温度40〜95℃(1℃単位) |
| 最大対応水量 | 不要(水・鍋不使用) |
庫内に直接ジッパーバッグ入りの食材を入れて調理する、水も鍋も使わない独自構造の低温調理器です。中心温度計付きの芯温センサーを食材に挿し込むことで、肉内部の温度を正確に測りながら狙った加熱加減へ仕上げます。
水温の上昇を待つ必要がなく、セットしてボタンを押すだけで放置調理が完成する手軽さが魅力で、ほったらかしで厚切り肉もやわらかく仕上がるため、夕食の準備を並行して進めたい日の力強い味方になってくれます。
レコルト エッグ&ボイルクッカー
6600円(税込み)

| タイプ | ポット・カゴ一体型 |
|---|---|
| 出力 | 400W |
| 温度・時間設定 | 自動メニュー選択式(温度・時間おまかせ) |
| 最大対応水量 | 専用ポット内(最大水位まで) |
ゆでたまごやレトルト食品の湯せんだけでなく、低温調理でのサラダチキンやプリン作りまでこなすコンパクトな調理器です。専用のカゴに食材をセットして水を注いだら、6つの自動メニューから選ぶだけで温度や時間の面倒な調整をすべておまかせできます。
コンロや大きな鍋を使わずにほったらかしで調理が完了するため、手間をかけずにあと一品を準備したいときにも頼りになります。奥行き約7.5cmのスリムな形状でキッチンの隅へ気軽に出しっぱなしにでき、食材がポットに直接触れにくい構造のため使用後のお手入れがスムーズです。
エンペラータマリン 低温調理器 家庭用 1200W 自立式
1万5980円(税込み)

| タイプ | スティック(自立・クリップ式) |
|---|---|
| 出力 | 1200W |
| 温度・時間設定 | 0〜90℃(0.5℃単位) 1分〜99時間59分(1分単位) |
| 最大対応水量 | 20L |
「誰でも簡単かつ安全に楽しく使える」をコンセプトに、本体の底面に備わったスタンドで鍋底にピタッと自立させられる、一味違う使い勝手が魅力の低温調理器です。
業務用クラスの1200Wハイパワー仕様によって水温を素早く立ち上げ、調理前の待ち時間をしっかり短縮。0.5℃単位の細かい温度管理に対応しているため、パサつきがちなサラダチキンやローストビーフも驚くほどしっとりジューシーな食感に。一流シェフ監修のレシピブックも付いており、届いたその日から多彩な本格メニューへ気軽に挑戦できます。
匠plate 低温調理器
8080円(税込み)

| タイプ | スティック(縁掛け式) |
|---|---|
| 出力 | 1100W |
| 温度・時間設定 | 水温〜90℃(0.1℃単位) 1分〜99時間59分(1分単位) |
| 最大対応水量 | 16L |
普段使っているお鍋のフチにしっかりと固定して使える、縁掛け式のコンパクトな低温調理器です。1100Wのパワフルなモーターを備えており、大容量の水を入れても温度が下がりにくく、家族分の大きなお肉もムラなく均一な加熱に仕上がります。
最低水位が約6.8cmと浅めの容器にも対応しているため、お鍋の中を広々と使えて大きな食材もスムーズに調理。DCブラシレスモーターの採用による約50dBの静かな運転音を実現しており、夜間の調理中でも音を気にせず安心して任せられます。
石崎電機製作所 低温調理器 TC-900
3万7400円(税込み)

| タイプ | スティック(クリップ式) |
|---|---|
| 出力 | 800W |
| 温度・時間設定 | 5〜95℃(0.5℃単位) 1分〜99時間(1分単位) |
| 最大対応水量 | 15L |
電熱メーカーとして長年の実績を持つ石崎電機製作所が手がける、安定感のある温度制御が魅力の低温調理器です。800Wの程よい出力でじっくりとお湯に対流を起こし、お肉のパサつきを抑えながら素材本来の旨味をギュッと閉じ込めて仕上げます。
操作部は直感的に扱いやすく、深さのある大きめのお鍋やコンテナへもしっかりとクリップで固定できる構造です。余計な機能を削ぎ落としたシンプルなつくりになっており、毎日の夕食作りから週末のごちそう準備まで気兼ねなく使えます。
低温調理器の基本的な使い方
低温調理器は、食材を袋に入れ、鍋の水温と加熱時間を設定して使います。製品によって使い方が異なるため、取扱説明書も確認しましょう。
1. 食材を袋に入れる
食材に塩やこしょう、調味料などで下味をつけ、低温調理に適した耐熱性の食品用袋に入れます。食材が重なると加熱に影響する場合があるため、できるだけ平らに入れ、空気を抜いて密閉しましょう。
2. 鍋に水を入れて低温調理器をセットする
鍋に水を入れ、低温調理器を説明書に従って固定します。水位が指定範囲内にあることを確認し、必要に応じて予熱を開始しましょう。
3. 温度・時間を設定する
食材の種類や厚さに合った温度と時間を設定します。中心部まで十分に加熱するため、メーカーのレシピや公的機関の情報を参考にしてください。
4. 食材を加熱する
食材を袋ごと湯に入れ、設定した温度と時間で加熱します。袋が浮く場合は、袋の中の空気を再度抜いて密閉するか、重しをのせるなどして食材が湯に浸かるように調整しましょう。
低温調理器を安全に使うための注意点

低温調理器は、設定温度で長時間加熱する調理器具です。水温を一定に保てても、食材の中心まで十分に加熱されているとは限りません。食中毒を防ぐため、食材や調理器具の衛生管理に加え、適切な温度と時間を守ることが大切です。
新鮮な食材と清潔な調理器具を使う
食材は適切に冷蔵・冷凍保存されたものを使い、調理前には手を洗いましょう。まな板や包丁などの調理器具も清潔に保ち、生の肉や魚に触れた器具が、加熱済みの食品や生で食べる野菜に触れないよう注意してください。
食材に適した温度・時間で加熱する
低温調理では、鍋の水温だけでなく、食材の中心部が必要な温度に達し、その状態を必要な時間保つことが重要です。肉の厚さや重量によって中心部の温度が上がるまでの時間は異なり、見た目や切った断面だけで安全な加熱ができたかを判断することはできません。
食肉を低温調理する際は、中心温度と加熱時間の両方を適切に管理することが大切です。食品安全委員会によると、一般に家庭で入手できる食肉の場合、中心温度が63℃に達してから30分間以上加熱を維持するなど、温度に応じた加熱条件を守る必要があります。なお、食材の中心温度が設定温度に達するまでにも時間がかかるため、肉の厚さや大きさに応じて、メーカーが指定するレシピや加熱時間を確認しましょう。
参考:食品安全委員会「肉を低温で安全においしく調理するコツをお教えします!」
すぐに食べない場合は適切に冷却・保存する
調理した料理をすぐに食べない場合は、常温に長く置かず、速やかに冷却して冷蔵・冷凍保存しましょう。袋のまま保存する際は、氷水などを使って短時間冷やすのがおすすめ。
保存できる期間は、食材や加熱条件、冷却・保存状態によって異なります。長期間保存できると自己判断せず、レシピやメーカーの案内に従い、早めに食べ切ることを心がけましょう。
低温調理器で作れるおすすめ料理・食材
低温調理器は肉料理はもちろん、魚や卵、野菜まで幅広い食材に対応します。温度と時間をコントロールするだけで、日常の作り置きから特別な日のごちそうまでメニューの幅が広がります。
鶏むね肉・サラダチキン

パサつきがちな鶏むね肉も、水分を保持したまま驚くほどやわらかな質感に仕上がります。自家製サラダチキンとしてストックしておけば、毎日の朝食やヘルシーなお弁当のおかずに大活躍です。
ローストビーフ

火加減が難しく失敗しやすいローストビーフも、均一に熱を通すことで美しいローズ色に仕上がります。仕上げにフライパンで表面へサッと焼き目を付ければ、香ばしさが加わりおもてなしにぴったりの一品に。
豚肉のチャーシュー・煮豚風料理

豚のブロック肉もしっとりジューシーな食感をキープできます。タレと一緒に袋へ入れて加熱するだけで味がしっかり染み込むため、ラーメンのトッピングや贅沢なメインおかずとして重宝するメニューです。
コンフィ風の魚料理

切り身魚をオリーブオイルやハーブと一緒に加熱すれば、身が崩れずしっとりふっくらとしたコンフィが完成します。フライパン調理では逃げやすい魚の旨味やオイルの風味を丸ごと閉じ込められるのがポイントです。
卵料理

温度変化に敏感な卵も、手軽に絶妙なとろとろ食感の温泉卵へ! タイマーをセットしておくだけで理想の固さにコントロールできるため、丼ものやサラダのトッピングにピッタリです。
野菜

根菜類や甘みのある野菜も、高温で煮崩れさせることなく歯ごたえを残した状態に茹で上げられます。旨味や甘みが湯に逃げ出さないため、濃い味わいのピクルスや付け合わせ野菜を手軽に仕込めます。
低温調理器に関するQ&A
低温調理器を取り入れる前に押さえておきたい疑問点をまとめました。導入の必要性や調理後の保存期間、食材に応じた適切な加熱手順など、購入前に気になるポイントを事前にチェックしておきましょう。
低温調理器は本当に必要?
一般的な鍋を用いた湯煎でも代用は可能ですが、火加減のチェックを怠ると水温が上がりすぎて失敗するケースが見られます。一定の温度を正確にキープできる機器があれば、コンロに張り付く負担を大幅に削減。サラダチキンやローストビーフを定期的に仕込みたいかたや、お店のような食感を自宅で再現したいかたにおすすめです。
低温調理の欠点は?
食材の中心までじっくり熱を通す構造上、加熱完了までに相応の時間を要する点が挙げられます。また、対応する深型鍋や耐熱袋を個別に準備する必要があるほか、食中毒を防ぐための衛生管理や温度制御も欠かせません。調理後も放置せず、正しい手順で保存する意識が必要です。
低温調理した料理は何日くらい保存できる?
保存可能な日数は食材の種類や加熱条件、調理後の冷却スピードに影響されるため、一概に日数を示すことはできません。すぐに消費しない場合は、加熱直後に氷水などで急速に冷やしてから冷蔵・冷凍保存を行い、公式レシピが示す期限を厳守しましょう。
鶏むね肉を低温調理するときの温度・時間は?
中心温度と加熱時間は、肉の厚さや重量によって異なります。食品安全委員会は、食肉を低温で調理する際、中心温度が63℃に達してから30分間以上保持する方法などを紹介しています。ただし、中心温度が設定温度に達するまでの時間も必要です。鍋の設定温度だけで判断せず、食材の厚さに応じた加熱時間を確認し、メーカーのレシピや公的機関の情報に従って調理しましょう。
参考:食品安全委員会「肉を低温で安全においしく調理するコツをお教えします!」
低温調理器はどんな人におすすめ?
サラダチキンやローストビーフといった肉料理を日常的に作るかたや、お店のようなしっとりした食感にこだわりたいかたに適しています。油を使わずに調理できるため、ヘルシーな食事を心がけたいかたや、ダイエット中のかたにもおすすめ。
鶏むね肉などをやわらかく仕上げられるので、たんぱく質をしっかり摂りたいかたや、かむ力が気になる高齢のかたの食事作りにも役立ちます。水温を自動で保ってくれるため、コンロの火加減調整から解放されたいかたにもぴったりな調理器具です。
※2026年10月31日時点の情報です
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監修/島本美由紀 文/編集部・こうら






