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榎本美沙の日本全国まだ見ぬ発酵フードのセカイ

これが酒粕⁉榎本美沙さん絶賛の紫色の酒粕とは。京都『伊根満開』甘酒の簡単レシピ

榎本美沙の日本全国まだ見ぬ発酵フードのセカイ
皆さま、こんにちは! 料理家、発酵マイスターの榎本美沙です。この「榎本美沙の日本全国まだ見ぬ発酵フードのセカイ」の連載では、出張で立ち寄った醸造所、旅先の道の駅……などなど私が様々なところで出会った魅力的な発酵フードを紹介しています!気になる発酵食品があれば、ぜひぜひお試しいただけたらうれしいなと思います。

「これが酒粕⁉」インパクト大、紫色の酒粕

「これが酒粕?」
しっかり紫色で、最初に見ると驚くビジュアル。

「酒粕」とは日本酒の製造過程で、もろみをしぼったあとに残る固形物のこと(しぼったものが日本酒)。こちらは、京都の伊根町の向井酒造の日本酒「伊根満開」の酒粕です。

私は5年ほど前に伊根町にお邪魔しているのですが、とても素敵な場所なので、最初に少し伊根町のことをご説明させてください。
伊根町は、京都の北のほうにあり、いちばんの特徴はとても珍しい「舟屋」が有名な場所。

舟屋というのは、海に建物がせり出すように建てられた伝統的な家並みのことです。
海に伝統的な建物が並ぶ姿は絶景で、私が5年ほど前にお邪魔したときも感動したのを覚えています(今ではこの美しい風景が日本のみならず、海外のかたにも人気です)!
私が伺ったときは、もう夜になりつつあり、写真がないのが悔やまれます……!

古代米の「伊根満開」の酒粕はフルーティー!

そんな伊根町にある向井酒造は、創業約270年の老舗、日本でいちばん海に近いといわれている酒蔵です。特に人気なのが「伊根満開」という日本酒。
こちらは紫小町という古代米で作られた、赤いお酒で、甘みと酸味があり、すっきりとした味わいで飲みやすいのが特徴です(絶品です……!)。

そして、その「伊根満開」の酒粕がこの紫色の酒粕なのです。
古代米の色みが出て、この色合いになっています。味も特徴的で、少し酸味がありフルーティ。通常の酒粕とはひと味もふた味も違った新しい味わいです。
ポリフェノールなど女性にうれしい栄養も豊富なので、日々取り入れたいもの。
フルーツ感のある甘酸っぱさなので、そのまま食べたり、スイーツにしてもおいしいのです。

はちみつと相性抜群!お気に入りの食べ方

「伊根満開」の酒粕はフルーティな味わいなので、はちみつとの相性が抜群! そのままはちみつをかけて食べて、ヘルシーおやつにしてもおいしいですが、私のお気に入りは、紫の甘酒!

簡単に作り方をご説明しますね(2杯分の分量です)。

耐熱皿に酒粕30gを入れて水大さじ1をふりかけて、ふわりとラップをかけて電子レンジ600Wで30秒加熱します(酒粕が柔らかくなり溶けやすくなります)。

小鍋に酒粕、水150mlを入れて中火にかけ、煮たったら火を止めてはちみつを溶かし入れ、カップに注ぎます。

好みで冷やして飲んでもおいしいですよ。こちらもぜひ!
※酒粕はアルコールを含みますので、アルコールが気になるかたはご注意ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
次回は9月27日更新の予定です。
また次回も楽しみにしていただけたらと思います。

今回紹介した発酵フード

『酒粕(伊根満開)』/向井酒造
https://www.kuramoto-mukai.jp

榎本美沙さん榎本美沙
料理家、発酵マイスター、国際中医薬膳師。発酵食品、旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評で、テレビ、ラジオ、雑誌などのメディアで活躍。オンライン教室「榎本美沙の料理教室」主宰。 YouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」、 Instagram(@misa_enomoto)も人気。最新刊『毎日、水キムチ いちばん手軽な乳酸発酵』(文化出版局)が好評発売中。その他『ゆる発酵』(小社)、『榎本美沙のひと晩発酵調味料とからだが喜ぶ発酵献立』(主婦と生活社)、『二十四節気の心地よい料理と暮らし』(グラフィック社)など著書多数。

最新刊『毎日、水キムチ いちばん手軽な乳酸発酵』(文化出版局)が好評発売中!
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写真・文/榎本美沙