突然の介護も慌てない。帰省で親に確認したい『3年後、どうしたい?』介護の心得
年末年始の帰省は、久しぶりに親の元気な様子を確かめられる大切な時間。顔を合わせるからこそ、これから先の暮らしについて少しだけ話しておきたいことがあります。親の介護は、思いがけず始まることも。慌てないために、「どう生きたいか」「どう関わりたいか」を今のうちにすり合わせておきましょう。
家族の「3年後どうありたいか」を聞いておく

介護について家族で話し合うことは大切ですが、「どんな介護をしてほしい?」ときかれても、親自身もすぐに答えられないかもしれません。だからこそ、親が元気なうちにきいておいてほしいのが、『 3年後、 5年後、10年後、どんなふうに暮らしていたいか』という問いの答え。その希望に沿うよう、具体的な介護のしかたについてケアマネと相談するといいでしょう。
たとえば……
●ペットと暮らしたい、
●自宅で趣味を楽しみたい
●たばこを吸っていたい など
そのうえで「自分はどう介護したいか」を考えておきましょう
親の気持ちをきくことも大切ですが、同じくらい重要なのが、あなた自身がどう介護したいかを考えること。無理して共倒れになる必要はなし。価値観が違うなら、すべてを受け入れる必要はありません。
親の気持ちをきき、自分の思いも整理しておくことで、介護に対する不安は和らぎます。大切なのは、完璧に答えを出すことではなく、少しずつ話し合うこと。帰省の機会に、ぜひ話してみてくださいね。
教えてくれたのは……川内 潤さん
川内 潤さんNPO法人となりのかいご代表理事。上智大学文学部社会福祉学科卒業。老人ホーム紹介事業や在宅・施設介護職員を経て、2008年に市民団体「となりのかいご」を設立。親の介護をわかりやすく記した共著『親不孝介護 距離を取るからうまくいく』(日経BP社)は、介護に悩む多くの読者から共感を得ている。
監修/川内 潤 イラスト/ぱんとたまねぎ 取材・原文/和栗 恵 文/池田なるみ








