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オレぺ日本酒部 酔い子の今夜の推し酒

【富久長 八反草】 とふわふわのにらたまで、憩いの晩酌

2023.07.09

こんにちは。
「オレンジページ日本酒部」部員の、ニックネーム・酔い子です。

30代で日本酒にはまり、6年前に会社公認の日本酒部を立ち上げました。
日本酒のおいしさを知れば、造り手に興味を抱き、酒米を知れば、瑞穂の国・日本の風土に思いをはせる、ああ、なんとすばらしくエンドレスなお酒の世界……! 

今月も季節に、あるいは料理に合わせて飲みたい日本酒をご紹介させていただきます。心をほぐすお酒との出会いの一助になれば最高です。

うれしい話題が尽きない、癒しの酒。
「富久長 八反草」(広島県・今田酒造本店)

梅雨入りと梅雨明けが入り乱れる日本列島。ジメジメを吹き飛ばす今夜の推し酒は
広島県・今田酒造本店の「富久長 八反草 純米吟醸」

今田酒造本店は、1868年(明治元年)に創業。蔵は瀬戸内海に面した東広島市安芸津町に位置し、代表を務める蔵元杜氏の今田美穂さんが「富久長」を醸しています。

そして、ここ安芸津町は、低温で醸す軟水醸造法を発明し、吟醸造りを確立させた醸造家・三浦仙三郎翁を輩出した広島杜氏の里としても、つとに有名。
銘柄名の「富久長」は、仙三郎翁により命名されたという尊い歴史があります。

今回ご紹介する「富久長 八反草 純米吟醸」は、県産の原料にこだわり、吟醸造りを極める美穂さんが長い年月をかけて生み出したお酒。
市場から姿を消していた広島県産の酒造好適米、「八反草」を種もみから少しずつ増やし、2001年から本格的に栽培に取り組んで、見事に復活! 八反草の個性を引き出すべくチャレンジを繰り返し、醸成したお酒は年々、進化をし続けています。

ボトルには、楚々としてモダンな印象を与える、白地に金文字のレッテル(ラベル)。グラスを傾けると、やさしく舌の上に滑り込み、ふくよかなうまみに満たされたあと、スッと切れていく潔さ。ひたすらやさしく、柔らかく、すぐにまたひと口……と飲みたくなる、楽しいリズムに酔えるお酒。これが八反草の魅力です。
八反草は、美穂さんと出会うべくして出会い、おいしいお酒となって、世界にその名を轟かせています。
近年では、2022年にフランスで開催された日本酒コンクール<KURA MASTER>で金賞を受賞。2023年は、先に行われたG7広島サミットにおいて、昼食会でこのお酒が提供され、各国首脳の注目を浴びました。
そして、世界一おいしい市販の日本酒を決めるブラインド審査の品評会
SAKE CONPETITION2023(SAKE CONPETITION実行委員会主催)では、純米吟醸酒部門で全国から343点が出品される中、最上位にあたるGOLDクラスの3位に選ばれるという快進撃! この勢いはまだまだ止まりません。

「富久長 八反草 純米吟醸」データと取り扱い店について

〇原材料名:米(広島県産)、米麹(広島県産米)
〇原料米:広島県安芸高田市産八反草(契約栽培) 八反草使用割合100%
〇精米歩合:麹米50% 掛米60%
〇アルコール分:16度
〇価格:720㎖ 1870円~、1.8ℓ 3520円~
○仕様:直汲み原酒をびん詰めし、火入れ処理をしてびん貯蔵
〇取り扱い特約店: https://fukucho.jp/pages/stockist
■今田酒造本店 https://fukucho.jp/
そして、もうひとつ!! さらなる話題をさらったのは、杜氏の今田美穂さん自身。
英国BBC「100Women」⇒世界に影響を与えた100人の女性に、唯一の日本女性として2020年に選出されたばかりか、2022年にはフォーブズ「Forbes50 Over50 : Asia2022」⇒国際レベルで影響力を持つ、50歳を超えて活躍する女性50人にも選出され、日本の酒造りを担う杜氏という職業に加え、挑戦し続ける美穂さんの生き方に注目が集まりました。

余談ですが、かつて編集部で日本酒の本を作っていたとき、今田酒造本店を紹介していただき、杜氏になって数年目の美穂さんを取材しました。同世代ということもあり、お互いの仕事談義に花が咲いて、すぐに意気投合。
「仕事が終わったあと、女性が飲んでホッとできるようなお酒を造りたい」
当時、そう話していた美穂さんは、自身の課題をどんどんクリアして、さらなる目標に向かって着実に歩んでいます。
一方で、私はあれから成長しているのか?? うーーーーーむ。

……ね、本当に話題が尽きないんです。

「八反草 純米吟醸」と合わせたい今夜の肴 
ふわふわ*にらたま

今宵、「八反草 純米吟醸」といっしょに味わいたいのは、「ふわふわ*にらたま」。
親子で営む、日本酒の聖地と崇められている居酒屋のお母さんに教わった一品で、極めてシンプルですが、ふわふわに仕上げるにはちょっとしたコツもあり★

たっぷりのにらを包み込んだ半熟状の卵焼きが、口中でお酒のうまみに溶け込んだ瞬間。じんわりと舌に残るおいしさに思わず叫んでしまうのです。
バンザーイ!
小さめのフライパンを使って、回しながら卵に火を通すのがコツ。

ふわふわ*にらたま

材料(2人分)

卵 4個
にら 1/2束
薄口しょうゆ 大さじ1
サラダ油 大さじ2

作り方

(1)卵はボールに割り入れ、溶きすぎない程度に混ぜて、薄口しょうゆで調味する。にらは長さ5㎝に切る。
(2)直径18~21㎝のフライパン(あれば深めのもの)にサラダ油を熱し、にらを入れて弱めの中火で炒める。色よくなったら卵液を流し入れ、菜箸3~4本を使って大きく混ぜながら火を通す。
(3)卵液の周囲が固まってきたら、卵液を回すようにフライパンを一定方向に回して火を通し、表面が半熟状になったら火からおろす。
(4)(3)をそのまま器にすべらせるようにして盛りつける。


ぜひ、「富久長 八反草 純米吟醸」とお試しください。取り扱い販売店または富久長オンラインショップで購入できます(上記データ参照)。

次回は8月13日更新予定です。最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。


profile
オレぺ日本酒部*酔い子/比留間深雪
オレンジページ コトラボ推進部スーパーバイザー。オレぺ日本酒部員、晩酌愛好家。
編集部に約28年在籍し、雑誌、ムックを制作するかたわら、日本酒の魅力にひたすらはまり続け、酒蔵との交流が人生の財産となる。現部署では、体験型スタジオ「コトラボ」で料理レッスンを中心とした講座やイベントの企画・運営、企業の研修業務等に携わり、日本酒との接点を模索する日々。全国津々浦々、地域のおつまみ、特産品が大好物。

レシピ/宮澤民子

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