こんにちは! 谷中松寿司三代目・料理家の野本やすゆきです。この連載では、寿司屋ならではのテクニックを交えながら、家庭で作りやすいレシピをご紹介しています。今回は節分も近いので『恵方巻き』の作り方を。もともとは関西の文化だったようですが、いつのころからか全国的に食べるようになりましたね。本来は七福神にちなんで7種類の具材を使うともいわれていますが、今回は手軽に作りやすく3種類の具材で作ります!松寿司でも大人気の「とろたく」など、野本おすすめの組み合わせののり巻きをご紹介します。では、さっそく作っていきまーす‼ 【其の一】具材はのりの幅に切るべし! のり巻きをきれいに巻くコツは、具材をのりの幅に合わせて切ることです。少し気をつけるだけで、仕上がりが格段によくなりますよ! 【其の二】シャリはていねいに広げるべし シャリをのりに広げるときは、手早くていねいに! きれいな〈のり巻き〉を作るポイントです。 野本流『恵方巻き』のレシピ 材料(各2本・計6本分) 基本のすしめし……2合分焼きのり(全形)……3枚 〈とろたく〉まぐろ(とろ・刺し身用)……70~85g※ まぐろ(とろ)のすき身……15~30g※たくあん……30g青じその葉……2枚※あわせて100gになるように。すき身がなければまぐろ(とろ)100gでOK〈サーモンチーズ〉サーモン(刺し身用)……100gクリームチーズ……2個(約30g)万能ねぎ……適宜〈キムチチャーシュウ〉市販のチャーシュウ……50g白菜キムチ……50gきゅうり……適宜 作り方 (1)すしめしを作る『基本のすしめし』の作り方(1)~(4)の手順を参照し、同様にする。>>レシピはこちら(2)のりを横半分に切る (2)具材の下ごしらえをする〈とろたく〉・たくあんは、のりの幅に合わせて細切りにする。・まぐろは、のりの幅に合わせてそぎ切りにする。・青じその葉は手で大きめにちぎる。 〈サーモンチーズ〉・万能ねぎは、のりの幅に合わせて切る。・クリームチーズは3等分に切る。・サーモンは、のりの幅に合わせてそぎ切りにする。 〈キムチチャーシュウ〉・きゅうりは、のりの幅に合わせて棒状に切る。・チャーシュウは、のりの幅に合わせて細切りにする。 (3)のりにすしめしを広げる巻きすの上に、のりを縦長に置く。このとき、巻きすはつるつるした面を上に、のりはざらっとした面を上にする。手酢※で手をぬらし、のりの奥を3〜4cmあけてすしめしの1/6量を広げる。※水1/2カップ、酢大さじ2を合わせたもの(分量外)。 (4)手前から具材をのせるすしめしの手前を1cmくらい開けて、すき間なくきれいに具材をのせていく。〈とろたく〉 手前から、まぐろ、とろのすきみをのせ、青じその上にたくあんをのせる 〈サーモンチーズ〉 手前から、サーモン、クリームチーズ、万能ネギ 〈キムチチャーシュー〉 手前から、チャーシュウ、きゅうり、キムチ (5)のりで巻く巻きすの下に親指を添えて手前を持ち上げ、巻きすごと具材を巻き込むようにひと巻きする。 のりで具をおおったら、一気にぐるっと巻く。 のりの合わせ目が真下にくるようにしっかり巻き、最後に巻きすをぎゅっと押さえて形を整える。 巻きすをはずしたら……野本流恵方巻き2024バージョンのでき上がりです! 左から、とろたく、サーモンチーズ、キムチチャーシュウ 松寿司でも人気の〈とろたく〉は、すき身を入れることで食感の違いを出すのがポイント!〈サーモンチーズ〉は、クリーミーさも加わってお子さんにも楽しんでもらえるかと思います。変わりだねの〈キムチチャーシュウ〉は、食欲をかきたてられる味わいです。今回は『恵方巻き』として紹介しましたが、のり巻きとしてカットしても、もちろんおいしくめし上がれます。 【上手な切り方】 (1)水でぬらした布巾で包丁をかるくぬらす。あれば長めの包丁を使うと切りやすくて◎。【POINT】10分ほど時間をおいてから巻きすを外すと、のりとすし飯がなじんで切りやすくなります。(2)刃元の方から引くように切り、半分くらい切り込みが入ったら前に押すように切る。【POINT】包丁の長さをいかし、スッと引いて、スッと押すようなイメージで! バリエーション豊かな『恵方巻き』、ぜひこの機会に作ってみてください! 谷中松寿司の旬ネタ 最後に松寿司の旬ネタをご紹介! 今回は『赤貝』です。 赤貝は、江戸前ずしの代表的な貝のひとつ。にぎりずしが生まれた江戸時代から、すしネタにされていたといわれています。産地はいろいろありますが、宮城県・閖上産は特に高級です。松寿司では、香り、食感、甘みを楽しんでいただけるように、豊洲市場から新鮮な赤貝を仕入れておすしにしております。さて、本日も最後までお読みいただきありがとうございました!次回の更新は2/9(金)。松寿司でも大人気の『いなりずし』のレシピを紹介します。 野本やすゆき料理家、谷中で80年続く「谷中松寿司」三代目店主。大学卒業後、調理師学校に通い、調理師免許を取得。家業の寿司店で修業するかたわら、フードコーディネータースクールに入校。卒業後、同校講師を経て独立。料理家、寿司屋の二刀流で料理雑誌へのレシピ提供、テレビ番組や広告のフードコーディネートなど、食にかかわるジャンルで幅広く活躍中。YouTube:野本やすゆきチャンネルInstagram:nomotobase谷中松寿司:yanakamatsusushi
谷中松寿司の旬ネタ 最後に松寿司の旬ネタをご紹介! 今回は『赤貝』です。 赤貝は、江戸前ずしの代表的な貝のひとつ。にぎりずしが生まれた江戸時代から、すしネタにされていたといわれています。産地はいろいろありますが、宮城県・閖上産は特に高級です。松寿司では、香り、食感、甘みを楽しんでいただけるように、豊洲市場から新鮮な赤貝を仕入れておすしにしております。さて、本日も最後までお読みいただきありがとうございました!次回の更新は2/9(金)。松寿司でも大人気の『いなりずし』のレシピを紹介します。 野本やすゆき料理家、谷中で80年続く「谷中松寿司」三代目店主。大学卒業後、調理師学校に通い、調理師免許を取得。家業の寿司店で修業するかたわら、フードコーディネータースクールに入校。卒業後、同校講師を経て独立。料理家、寿司屋の二刀流で料理雑誌へのレシピ提供、テレビ番組や広告のフードコーディネートなど、食にかかわるジャンルで幅広く活躍中。YouTube:野本やすゆきチャンネルInstagram:nomotobase谷中松寿司:yanakamatsusushi