
寿司屋直伝! 基本の『すし飯』と『簡単混ぜ寿司』のレシピ【バットで手軽に】
この連載では、寿司屋ならではのテクニックを交えながら、家庭で作りやすいレシピをご紹介しています。
今回は寿司屋直伝の基本の『すしめし』の作り方ご紹介します!
覚えておけば、節分の恵方巻きやひな祭りのちらしずし作りにも役立ちます。
簡単においしく作るコツは、飯台の代わりにバットを使うこと!
野本流・『すしめし』を使って超簡単に作れる混ぜずしもご紹介します。
では、さっそく作っていきまーす‼

【其の一】
バットでしゃりを切るべし!

すしめしを作るときはボールよりバットがおすすめ! ご飯を広げながらすし酢と合わせられるので、味がよくなじんでおいしく仕上がります。
【其の二】
ご飯は熱いうちにすし酢と合わせるべし!
ご飯は炊きたての熱いうちにすし酢と合わせることで、米とすし酢がしっかりなじみます。うちわであおぐのは、すし酢が全体に混ざってから!
『すしめし』と『簡単混ぜずし』のレシピ
材料(2合分・作りやすい分量)

米……2合(360ml)
〈すし酢〉
米酢……50ml
砂糖……大さじ1と1/2
塩……小さじ1と1/2
〈混ぜずしの具材〉
市販の総菜(今回はひじきの煮もの)……120g
貝割れ菜……適宜
作り方
(1)
米はといでざるに上げ、炊飯器で炊く。
※すしめしの目盛りがあればその目盛りまで水を入れる。なければいつもより少しだけ水を少なめにする。
(2)

すし酢の材料を塩、砂糖が溶けるまでしっかり混ぜ合わせる。
(3)


ご飯が炊けたら、バットに移してすし酢を全体にかけ、米をつぶさないようにしゃもじでほぐしながら、切るように混ぜ合わせる。
(4)

全体にすし酢が混ざったら、うちわでかるくあおぐ。『基本のすしめし』はこれで完成!
【POINT】人肌くらいの温度になればOK! 最後にあおぐことで味がなじみ、つやのあるすしめしに仕上がります。
(5)

ひじきの煮ものを加えて全体に混ぜ合わせる。器に盛り、貝割れ菜をのせる。

あっという間に『簡単混ぜずし』のでき上がりです!
おいしい〈すしめし〉が作れれば、混ぜずしや巻きずし……いろいろな〈すし〉にアレンジできちゃいます。
今回は市販のひじきの煮ものを混ぜましたが、きんぴらごぼうや筑前煮、鮭フレークなどでも、簡単においしい混ぜずしが作れますよ!
まろやかな米酢を使った〈すしめし〉だから、どんな具材とも相性抜群。
刺し身はもちろん、焼き肉をのせて肉ちらしなんかにするのもおすすめ! アレンジは∞ですね〜。
今回は家庭でも作りやすいようにバットで作る〈すしめし〉をご紹介しました!
寿司屋直伝・野本流すしめしで、おすしをもっと身近に感じてもらえるとうれしいです!
谷中松寿司の旬ネタ
最後に松寿司の旬ネタをご紹介! 今回は北海道・長万部産の肉厚なホッキ貝です。
松寿司では、さっと湯がいておすしにします。

さっとゆでることで甘みが増し、貝特有の強い香りをほどよく抑えられます。しゃりとの相性もばっちりのすしになるんですよ!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
次回の更新は1/26(金)。今回のすしめしを使った『アレンジ恵方巻き』のレシピを紹介します。

野本やすゆき
料理家、谷中で80年続く「谷中松寿司」三代目店主。
大学卒業後、調理師学校に通い、調理師免許を取得。家業の寿司店で修業するかたわら、フードコーディネータースクールに入校。卒業後、同校講師を経て独立。
料理家、寿司屋の二刀流で料理雑誌へのレシピ提供、テレビ番組や広告のフードコーディネートなど、食にかかわるジャンルで幅広く活躍中。
YouTube:野本やすゆきチャンネル
Instagram:nomotobase
谷中松寿司:yanakamatsusushi

写真・文/野本やすゆき