2022.02.07
入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。
今年の年越しは二年ぶりに大阪の実家でお正月を過ごしてきました。大晦日の夜から三が日は基本的に家で過ごし、暴飲暴食の限りを尽くすんですが、大阪に到着した日の昼と、大阪を発つ日の昼だけは、一人外食で食べたいものを食べるのが恒例。食べるものもほぼ決まっていて、中でも「ビフカツ」は必須メニューになっています。あえて説明の必要もないかもしれませんが、ビフカツ=牛肉(ビーフ)のカツですが、大阪では「ビーフカツ」ではなく「ビフカツ」と呼ぶのが一般的な気がします。お店のメニューにもそう記載されていることが多いですし、僕も子どもの頃からそう呼んでいました。
じつは関西では、ビフカツはお店で食べるだけでなく、家庭でもふつうに食べるメニュー。実家でもわりと頻繁に食卓に登場していました。東京の友人に話すとたいてい驚かれるんですが、牛肉文化の関西圏では、それほど特別なものでもなかった気がします。庶民の食べ物、串カツにも牛肉がありますしね……。とはいえ、やはりお店のビフカツと家庭のビフカツには違いが。お店ではステーキサイズでデミグラスソースがかかって提供されることが多いですが、実家では一口サイズで、ウスターソースやケチャップで食べるのが普通でした。確か肉屋さんでも、一口サイズのヒレ肉が「ビフカツ用」として売られていた記憶があります。
そんな実家のビフカツが大好きだった僕。上京してからもときどき無性に食べたくなっていたのですが、東京では一口サイズの牛ヒレ肉はなかなか手に入らず……。そこで目をつけたのが、焼き肉用の牛肉。肉の薄さも、お店とは違う「家庭の味」って感じがして、これはこれでアリだな、と。部位はお好みですが、赤身のほうがくどくなくておいしく感じます。僕は、もも肉やハラミで作ることが多いですが、ハラミのほうが食感や肉らしい風味があって好みです。
ちなみに牛肉のカツといえば、数年前に東京から「牛カツ」ブームが広がりましたが、牛カツとビフカツは、まったくの別もの。厚めのロース肉でレアな状態で食べる牛カツに対し、ビフカツはヒレで厚みはなく、中まで火が入っているのが主流。どちらもおいしいけど、僕はやっぱり「牛カツ」よりも、小さいときから食べ慣れた「ビフカツ」に軍配を上げたいと思います。
僕は一人暮らしなので、焼き肉用の肉を1パック分で作ると、どうしても余りがち。その日食べない分は冷凍しておき、後日、パンにはさんで楽しむことも。こちらの写真はイングリッシュマフィンでサンドしたもの。焼いたマフィンにバターを薄く塗り、サラダ菜やトマト、チーズ、ケチャップソースといっしょにはさみました。
今回はケチャップソースを添えましたが、気持ちと時間に余裕があるときは、赤ワインソースもおすすめで、ちょっとだけお店っぽい味になります。赤ワイン大さじ4、ケチャップとウスターソース各大さじ1、しょうゆ小さじ1を混ぜて、とろみがつくまで煮つめればOKです。と言いつつ、じつは僕、揚げものには何もかけずに食べるのが好きで、下味の塩、こしょうを少し強めにして、そのまま食べちゃうことも多いです。
オレぺのレシピを世に送り出しつづけているベテラン料理編集者4人が、これまで出会ったレシピの中から好きなもの、忘れられないものを自ら作って、撮って、語ります。
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