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焼肉用のお肉で簡単!大阪の家庭の味「ハラミのビフカツ」【料理編集者・福島のうちごはんレシピ】

2022.02.07

オレンジページのベテラン編集者たち

入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。

ハラミのビフカツ

vol.63

入社29年目 独身生活満喫中の福島の場合
『ハラミのビフカツ』

 

今年の年越しは二年ぶりに大阪の実家でお正月を過ごしてきました。大晦日の夜から三が日は基本的に家で過ごし、暴飲暴食の限りを尽くすんですが、大阪に到着した日の昼と、大阪を発つ日の昼だけは、一人外食で食べたいものを食べるのが恒例。食べるものもほぼ決まっていて、中でも「ビフカツ」は必須メニューになっています。あえて説明の必要もないかもしれませんが、ビフカツ=牛肉(ビーフ)のカツですが、大阪では「ビーフカツ」ではなく「ビフカツ」と呼ぶのが一般的な気がします。お店のメニューにもそう記載されていることが多いですし、僕も子どもの頃からそう呼んでいました。

じつは関西では、ビフカツはお店で食べるだけでなく、家庭でもふつうに食べるメニュー。実家でもわりと頻繁に食卓に登場していました。東京の友人に話すとたいてい驚かれるんですが、牛肉文化の関西圏では、それほど特別なものでもなかった気がします。庶民の食べ物、串カツにも牛肉がありますしね……。とはいえ、やはりお店のビフカツと家庭のビフカツには違いが。お店ではステーキサイズでデミグラスソースがかかって提供されることが多いですが、実家では一口サイズで、ウスターソースやケチャップで食べるのが普通でした。確か肉屋さんでも、一口サイズのヒレ肉が「ビフカツ用」として売られていた記憶があります。

そんな実家のビフカツが大好きだった僕。上京してからもときどき無性に食べたくなっていたのですが、東京では一口サイズの牛ヒレ肉はなかなか手に入らず……。そこで目をつけたのが、焼き肉用の牛肉。肉の薄さも、お店とは違う「家庭の味」って感じがして、これはこれでアリだな、と。部位はお好みですが、赤身のほうがくどくなくておいしく感じます。僕は、もも肉やハラミで作ることが多いですが、ハラミのほうが食感や肉らしい風味があって好みです。

ちなみに牛肉のカツといえば、数年前に東京から「牛カツ」ブームが広がりましたが、牛カツとビフカツは、まったくの別もの。厚めのロース肉でレアな状態で食べる牛カツに対し、ビフカツはヒレで厚みはなく、中まで火が入っているのが主流。どちらもおいしいけど、僕はやっぱり「牛カツ」よりも、小さいときから食べ慣れた「ビフカツ」に軍配を上げたいと思います。

 
  • ハラミのビフカツをイングリッシュマフィンでサンド

    僕は一人暮らしなので、焼き肉用の肉を1パック分で作ると、どうしても余りがち。その日食べない分は冷凍しておき、後日、パンにはさんで楽しむことも。こちらの写真はイングリッシュマフィンでサンドしたもの。焼いたマフィンにバターを薄く塗り、サラダ菜やトマト、チーズ、ケチャップソースといっしょにはさみました。

  • 赤ワインソースをかけたハラミのビフカツ

    今回はケチャップソースを添えましたが、気持ちと時間に余裕があるときは、赤ワインソースもおすすめで、ちょっとだけお店っぽい味になります。赤ワイン大さじ4、ケチャップとウスターソース各大さじ1、しょうゆ小さじ1を混ぜて、とろみがつくまで煮つめればOKです。と言いつつ、じつは僕、揚げものには何もかけずに食べるのが好きで、下味の塩、こしょうを少し強めにして、そのまま食べちゃうことも多いです。

オレぺの中の人のうちごはんレシピ

『ハラミのビフカツ』

ハラミのビフカツ

材料(2人分)

  • 牛ハラミ薄切り肉(焼き肉用) 10枚(約200g)
  • 【バッター液】
  •  小麦粉、水 各大さじ4
  • 【ケチャップソース】
  •  トマトケチャップ 大さじ2
  •  粒マスタード 小さじ1
  •  レモン汁 小さじ1/2
  • 塩 粗びき黒こしょう パン粉 サラダ油
  • ⇒写真では葉もの野菜などを添えていますが、単なる彩りなので、なくてもOK。ケチャップソースを作るのがめんどうなら、トマトケチャップだけでもいいし、ウスターソースをかけたり、レモンを絞りかけて食べるのも◎。下味の塩、こしょうを強めにして何もかけないのもアリなので、お好みでいろんな食べ方で楽しんでみてください!

作り方

  1. ケチャップソースの材料を混ぜる。小さめのボールにバッター液の材料を混ぜる。牛肉は塩小さじ1/3、粗びき黒こしょう少々を全体にふる。牛肉を1枚ずつバッター液にくぐらせ、パン粉をまぶしつける。
  2. フライパンにサラダ油を高さ2cmくらいまで入れて高温(185~190℃)に熱し、牛肉を入れる。ときどき返しながら1分30秒~2分揚げ、こんがりとしたら油をきる。器に盛り、ケチャップソースを添えて、つけながらいただく。 ⇒肉が薄いので、揚げ時間は短くて大丈夫。多少レアでも大丈夫ですし、余熱でも火が入るので、ころもがからりとすればOKです。
福島耕一
Editor No.04 福島耕一(通称・フック)
大阪府高石市出身。1992年オレンジページ入社。子どもの頃から料理好き。大学時代の一人暮らしで『オレンジページ』に出会い、出版志望ではなかったのに、料理に関わる仕事がしたいとの思いから入社。週末は人が家に集まり、料理をふるまうことも多い。独身。

福島のうちごはんレシピ、
こちらにもあります。

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