さまざまなジャンルで活躍している「あの人」にフィーチャー。今、向き合っていることや日々の暮らしなどについて語っていただきます。 インタビューの記事はこちらもチェック
2023.11.30
渡辺大知さん「舞台〈ねじまき鳥クロニクル〉で村上春樹作品が大好きに。ダンスだからこそ伝わる表現がある」
かい みのり/ 1976 年、静岡県生まれ。旅や散歩、手土産、クラシック建築などを題材に書籍や雑誌で執筆。独自の視点と深い考察、やさしい文章にファンが多い。著書に『歩いて、食べる 京都のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)など多数。@minori_loule
死ぬ瞬間まで、
過ごしたい場所である喫茶店。
いとおしい場所、
大切な思いをつづりました
地域に根ざしたパン屋さんや、クラシックホテル、愛らしいたたずまいのお菓子とその包み紙……。
文筆家の甲斐みのりさんは、自身の好きなものを掘り下げ、たくさんの著書にまとめてきました。『愛しの純喫茶』で取り上げたのは、タイトルどおり喫茶店。東京や松本、仙台、秋田、盛岡など、関東や信越、東北を中心にめぐっています。選んだのは、かつて足を運んで好きになった店や、友人から聞いて行ってみたいと思った店。読んでいると、店の成り立ちや店主の歩んできた道、そこに集う人たちの様子、さらには店のある街の風景や歴史までもが伝わってきます。
「その街で、昔から長く愛されている店を選んでいます。お話を聞くと、どの店もその街に根づいた理由や、当時の流行がわかる内装が残っている。携帯電話のない時代の待ち合わせ場所として人気だったり、エリザベス女王の来日でヨーロッパ王室ブームが起きたときはきらびやかな内装だったり、登山客が多く訪れるから、朝早くから営業を始めていたり。あらためて、店主が店の空気をつくっているんだと実感しました。そして、それを大切に思うお客さまたちがいて、店が続いていく。店主と客がお互いを大切に思い合う『喫茶店』という空間があって、そこに自分がなじんでいく時間が楽しくて」とうれしそうに教えてくれます。
旅先や散歩の途中で出会った喫茶店や、いつもの生活で通いつづける喫茶店などを厳選して紹介。店がある街の歴史や、そこに通う人たちの様子、インテリアやメニューに宿る店主の思いなどを余すところなくつづっている。自身の幼いころや学生時代の喫茶店体験などを振り返るコラムもあり。
(『オレンジページ』2023年12月2日号より)
撮影/三好宣弘(RELATION) 取材・文/晴山香織 デザイン/広瀬 匡(FEZ)
・2023年11月現在の情報です。・商品の価格は、特に記載のない限り消費税込みの価格です。改定される場合もありますので、ご了承ください。
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