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風間俊介さん「苦しみや鬱屈を抱えて、自問自答して生きる人ほど、いとおしい」

2024.12.13

俳優　風間俊介さん

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俳優　風間俊介さん

かざましゅんすけ／1983年、東京都生まれ。98年にテレビドラマデビュー。99年には「3年B組金八先生第5シリーズ」（TBS系）で第3回日刊スポーツ・ドラマグランプリ新人賞を受賞。さらに2011年には「それでも、生きてゆく」（フジテレビ系）で第66回日本放送映画藝術大賞優秀助演男優賞、第70回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演男優賞を受賞。俳優としてはもちろん、情報番組の司会など幅広く活躍している。
風間俊介オフィシャルサイト　 X:@shunsukekzm　Instagram

苦しみや鬱屈を抱えながら、
自問自答して生きていく人ほどいとおしい

「モンスター」というタイトルの小説やドラマ、戯曲は今までに数多く作られ、たくさんの人たちが目にしてきました。今回、風間俊介さんが主演を務める舞台も、ずばり「モンスター」。

「何をもってモンスターとするかは作品ごとの個性になると思うのですが、今作は『わかりやすい脅威』ではなく、日常に潜んでいる身近な怖さを描いていると、僕は解釈しています」

風間さんが演じるのは、新人教師のトム。問題児とされる少年ダリルと対峙するなかで、正しくあろうと苦しむ役柄です。

「わかりやすいモンスターとしての存在はダリルかもしれませんが、僕はトムも、ほかに登場する2人もまたモンスターだと感じています。人間は光も闇も持っていて、恐ろしさや狂気はすべての人の中にある。光と闇は表裏一体で、だれしもモンスターになりうるな、と」

何かに対する憎しみや怒り、ふと感じる疎ましさ、言葉にできない鬱屈とした気持ち……。闇の中には、さまざまな思いが存在するもの。風間さん自身も、自分の中にあるダークさを自覚して大切にしていると話します。

「ダークな部分は勝手にストックされるので、光の部分を意識してためるようにしています。演じるうえで、光と闇のバランスを調整できるように。闇のある役ではその人の光を探しますし、明るい人物ならダークさを見つけるようにして、分量を加減していきます」

過去に演じてきた悪役は、生徒の弱みを握って支配する優等生や、親友の妹を殺したことに罪悪感を持たない殺人犯、女性を見下して暴力を振るうエリート会社員などさまざま。すべての役に向き合うたびに、闇について考えさせられてきたにちがいありません。

「自分を正義だと信じて疑わない人がいちばん怖い。自身の中にある鬱屈に目を向け、苦しみがあることを自覚して自問自答している人のほうが大丈夫だし、いとおしいと僕は感じています」

だれの中にもモンスターは存在し、闇と光をあわせ持ちながら、どう向き合うかで自身のあり方が決まる。風間さんが書いてくれたメッセージには、そんな意味もこめられているように感じます。

風間俊介さんイチオシ！

ディズニー

存在そのものが好きなんです

風間さんといえば、ガイドブックの編集に参加するほどの知識を持つディズニー好きとして有名です。「パークだけでなく、アニメ作品はもちろん、会社の歴史も好きで、もう概念として好きなんだと感じています。作品の中で、光と闇のどちらもしっかり描きながら、社会に対峙してきた会社なんだろうな、と。光と闇、清濁どちらもいとおしいものだと教えてくれる存在です」。