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調理室池田 店のテーブル 家のテーブル

骨つき鶏もしみしみ柔らか「調理室池田」の『コック・オ・ヴァン』

2024.02.02

毎月第1・第3金曜日に更新している「調理室池田 店のテーブル 家のテーブル」。4回目は「店のテーブル」から、ランチでもときどき登場するコック・オ・ヴァンの作り方をご紹介します。

今回のレシピのヒント

煮込まず待つことで、味を深める

コック・オ・ヴァンとは鶏の赤ワイン煮込み。ブルゴーニュの郷土料理です。もともとは、肉質の堅い雄鶏をおいしく食べようと考えられたもので、特産品である赤ワインでじっくり煮込んでいたそう。とはいえ、私たちがふだん食べているのは若鶏。しっかりとした味わいに仕上げるために長時間煮込むと、むしろ煮くずれしやすくなるという問題があります。 そこで私は、いくつか〈待つ時間〉をつくっています。

待つタイミングは3回


(1)肉に下味をつけて一晩待つ

肉にまぶした塩が煮汁に流れきらず、しっかりと残る。余分な水分が出て肉が締まり、食感もよくなる。

(2)ワインを加えてかるく煮たら、肉にワインがしみるのを待つ
火を止めておくので、煮くずれの心配がない。

(3)最後に30分ほど煮込んだら、味がなじむのを待つ
半日以上おくと、全体に味がなじんでソースの味わいが深くなり、色も濃くなる。

待つほどにおいしくなるこの料理。作っておけるので、おもてなしのメニューにも活躍しますよ。

骨つき肉でぜいたくな出来栄え

続いて材料の話です。おすすめなのは煮くずれしにくく、ジューシーな仕上がりになる骨つきのもの。今回は骨つきもも肉と、手羽元を使いました。

骨つきもも肉は大きいので、食べやすいようにぶつ切りに。関節に包丁を入れ上下2つに切り分けます。足を持って折り曲げると関節の場所がわかりますよ。
また、下半分のすねの部分は、そのままついていてもいいのですが、鍋の中が狭くなるので私は切り落とします。この部分はだしを取るときに使えるので、冷凍してとっておいても。
時間のないときや、より手軽に作りたいときは、骨がついていないもも肉に替えてもおいしく作れます。

飲んでおいしいと思うワインを使う

今回のもう一つの主役「ワイン」。ブルゴーニュ料理ゆえに、ブルゴーニュのものを使うのがいちばんですが、特にこだわらなくても大丈夫です。ただし、ワインの味が料理に影響するのは間違いないので、ここはご自身の好きな赤ワインで作るのはいかがでしょう。店ではアルコールが苦手なかたでもおいしくめしあがっていただけるように、味わいの深いものと軽めのものを混ぜて使って調整しています。

半日も待てない……というときは

煮込んですぐ食べたいときや、味が少しものたりないときには、いったん肉を取り出して、ソースだけを煮つめます。ソースは焦げつきやすので、ときどき混ぜるのですが、肉が入ったままでは煮くずれしてしまうので、一度取り出すというわけです。アルコール感が気になるときも同様に、よく混ぜながら煮つめるといいでしょう。
いっしょに食べるとおいしいので、マッシュポテトを添えても。皮をむいたじゃがいも(男爵)を大きめに切り、ひたひたの水でゆでます。火が通ったら湯を捨て、粗くつぶして。牛乳適宜を少しずつ加え、なめらかになるまで練り、味をみて塩でととのえたら完成。ほかには、平麺のパスタやフライドポテトなどでもいいでしょう。


次のページでは詳しい作り方を紹介します。

料理・文/池田宏実 撮影・スタイリング/池田講平 編集/小林

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