健康で元気に過ごすのに必要な三大栄養素の一つ、脂質。高カロリーだからと敬遠する人もいますが、
赤坂ファミリークリニックの伊藤明子（みつこ）医師によると「脂質が不足すると体も心も、お肌もボロボロになってしまいますよ」とのこと。健康の保持・推進、生活習慣病の予防の目安となる国の栄養摂取基準では、一日に必要なエネルギーの25％を脂質でとることが推奨されています。
とはいえ、とりすぎはNG。いい食用油を適正量とるのが、健康への近道です。
おすすめの油は抗酸化力の高いもので、上質なエキストラバージンオリーブオイル、えごま油、アマニ油、ごま油など。また、消化・吸収が早く、疲労回復やダイエット、肝機能への働きが期待できるＭＣＴオイルも注目されています。
今回は、脂肪として蓄積されにくいと話題のＭＣＴオイルと、免疫力アップや腸内環境のバランスを整えるといわれている「オメガ３系のα-リノレン酸」がとれるアマニ油の2種類の簡単でおいしい使い方をご紹介します。
MCTオイルもアマニ油も加熱には向かない油なので、サラダやカルパッチョ、マリネにするのがおすすめ。
たとえば、ベビーリーフと好みの白身魚を器に並べ、アマニ油と、しば漬けのみじん切り、塩、砂糖、酢などを混ぜたものかけてカルパッチョに。アマニ油は２人分で大さじ１程度でOKです。
MCTオイルを使ってマリネを作るなら、MCTオイル大さじ１にレモン汁大さじ１、はちみつ大さじ1/2、塩小さじ1/4、粒マスタード小さじ1/2を混ぜてマリネ液に。好みの野菜と混ぜ合わせ、よくなじむまで置けば完成！ 今回は生ハム、かぶ、セロリを使いました。
もっと手軽にMCTオイルやアマニ油をとりたいなら、卵かけご飯や冷ややっこにかけるだけでもOK！ ちょいがけを習慣にすると、継続的にとれるのでおすすめです。
教えてくれたのは……
伊藤明子先生
赤坂ファミリークリニック院長。NPO法人Healthy Children,Healthy Lives代表理事。東京大学医学部附属病院小児科医。同時通訳者の仕事をしながら、２児を出産後に40歳で医学部を受験し、医師に。著書に『医師が教える 子どもの食事50の基本』(ダイヤモンド社)など。
（『オレンジページ』2024年2月2日号より）
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