YouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」が登録者数25万人を超える
人気料理家・榎本美沙さん。
オレンジページnetでは榎本さんの新連載「
発酵マイスター 榎本美沙の『親子ごはん』」が4月29日(土)にスタート! これを記念して、前編では料理家になるまでの道のりや、きっかけとなったMr.Childrenについて語っていただきました。
「Mr.Childrenのライブを見て、会社員から料理家へ転身を決意」 発酵マイスター・榎本美沙さんにインタビュー>>後編はお子さんが生まれてからの変化や、新連載にかける思いを伺います。
子育てしながら働くということ
――昨年お子さんが誕生されましたね。子育てしながらのお仕事はいかがですか。「⾃分のペースで⼀気にやりきる」ができなくなりましたね。今まではいくら忙しくても自分ががんばればやりきることができました。でも、子どもが生まれたら、「やりきる」が10だとすると、3の段階で呼ばれてお世話して、戻ってきて4から始めて、また5で呼び出され……と。みんなが言ってたのはこれだったのかぁ、と子育ての大変さを痛感しましたね。とはいえ仕事は妥協できないので、まわりの⼿を借りながら、なんとかやっているという感じです(笑)。
――逆にお子さんの存在が、お仕事にいい影響を与えたことは?それももちろんあります! 子育てで始終バタバタしているからこそ思いつく
気軽なレシピがあったり、
今までとは違う角度のアイディアがわいたり。この新連載
「発酵マイスター 榎本美沙の『親子ごはん』」も、赤ちゃんが持ってきてくれた仕事だなと思います。
前編でお話ししたとおり、私は本当に『オレンジページ』ファンで。一読者として読んでいたとき、本編のみならず、タイアップ広告のレシピまでちゃんとおいしそうで作りやすそうなことに感激したんです。だからこの連載、とっても張り切っています!
――連載で伝えたいことはありますか?離乳食のおもしろさですね。友達が「離乳食がいちばんつらかった」と言っていて。食べさせる食材が決まっていて、大切な赤ちゃんが口に入れるものだと思うと神経をつかうし、あれこれ食材を買わないといけないのに使う量はちょっとなので、不経済だし。一生懸命作っても食べてくれないときもありますよね。
だから連載では、
離乳食の「手間を抜けるチャンス」をお伝えしたいと思っています。そして、離乳食ではちょっとしか使わない食材で大人のごはんも作って、無駄にしない一石二鳥なレシピもご紹介するつもりです。テーマは「
大人も子どもも満足する離乳食」です。

あとは、
季節を感じる料理も伝えていきたいと思います。これはYouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」のテーマでもあるんですが、食卓から季節を味わってほしいんです。
今はスーパーで一年じゅういろんな野菜が手に入るようになり、季節を感じることがむずかしくなりましたよね。そんな時代だからこそ、食事には気をくばってあげたいなって子どもを産んでからより強く思うようになりました。
今も、離乳食に春キャベツや新玉ねぎを使っているんですが、旬のものは甘みが増したり、柔らかかったりするので、赤ちゃんが食べてもおいしいし、うれしい。季節のものを活かせるようなレシピを紹介できたらと思っています!
この日、7カ月を迎えた息子さん。取材中も終始ごきげんでした!
――とってもすてきですね。ちなみに、お食い初めはどんなメニューだったんですか。お食い初めは赤ちゃんが実際に食べるわけではないので、「私が好きなもの」というテーマで作りました。お赤飯やなますに塩麹を入れたり、甘酒筑前煮を作ったり。夫といっしょに前日から仕込んで作ったんです。ちょんちょんと箸で息子の口につけたあとは、大人がおいしくいただきました(笑)。
――楽しみながら育児されているのが動画からも伝わってきます!私自身は、思いのほか、離乳食作りが楽しかったんです。たとえば、しらすをそのままあげたら、味が強かったのか驚きの表情を浮かべたけれど、にんじんのペーストに混ぜるとおいしそうに食べたとか。ほうれん草だけでは食べてくれないけど、お豆腐と混ぜて白あえにすると食べてくれるとか。反応がダイレクトなので工夫のしがいがあるんですよね。
よく、母になって「自分の時間がなくなった」というじゃないですか。たしかに、⼀⼈で⻑時間集中するような機会はどうしても減りますよね。でも
育児の中でいろんな創意工夫をすることもクリエイティブな時間のひとつだと思うんです。連載では、そんな楽しさも伝えられたらと思います。

YouTubeでは息子の声が入り込むので、みなさん気になるだろうなと、ときどき息子も登場しているんですが、コメントで「私も〇カ月の母親です」「自分の子育て時代を思い出します」なんて温かい声をいただくことも。そんなかたがたのパワーになれるような連載にしたいと思います!
榎本美沙料理家・発酵マイスター。発酵食品、旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評で、テレビ、雑誌や書籍へのレシピ提供、イベント出演などを行う。 YouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」、 Instagram(@misa_enomoto)、 夫婦でつくるレシピサイト「ふたりごはん」も人気。最新刊『ちょこっとから楽しむ はじめての梅仕事』(山と溪谷社)が好評発売中。その他の著書に『今すぐ始められる、毎日続けられる。ゆる発酵』(小社)、『からだが整う〝ひと晩発酵みそ〟』(主婦と生活社)など。