少し肌寒くなり、空気が乾燥してきましたね。となると、気になるのが、のどや鼻の粘膜の乾き。
鼻や口などの粘膜は、ウイルスや菌が体内に侵入するときの関門であり、このバリア機能こそが免疫にかかわってくるのだそう。
管理栄養士である大島菊枝先生に、適した食材や効果的な食べ方を聞いたところ、
粘膜のもととなる「たんぱく質」の補給が最重要で、粘膜を健康に保つ働きのある「ビタミンA」を含む食材で補強に努めるのがよいそう。さらに、これをもとにした「最強の食材の組み合わせ」と、それが叶うメニュー3つを教えてもらいました。
その①しらす干し×卵しらすには脂溶性のビタミンAである「
レチノール」が豊富に含まれています。また、栄養バランスにすぐれている卵は、たんぱく源としても優秀。どちらも手軽に取り入れられるのが大きな魅力で、それを組み合わせたメニューが……
しらすとほうれん草の卵焼き。しらすといっしょに、ほうれん草を包むことでボリュームをアップ。アツアツのしょうゆあんをかければ、寒くなってきたこの時期にぴったりのおかずになりますよ。
その②にんじん×辛子明太子にんじんは、体内でビタミンAに変わる「
β-カロテン」に富み、油ととることで吸収力がアップ。明太子もまた「レチノール」が豊富。この2つは味わいの相性もよく、なかでもおすすめのメニューが……
にんじんの明太バター炒め。バターで炒めて、にんじんの「
β-カロテン」の吸収率を上げましょう。また、明太子の塩けでにんじんの甘みが引き立ち、弁当やおつまみにもぴったりのおかずになります。
その③豚レバー×にら豚レバーは、脂溶性のビタミンAである「
レチノール」の宝庫。比較的長く体内にとどまるので、二週に1回程度の補給でOK。「
β-カロテン」が豊富なにらと合わせれば、最強コンビになります。その代表的なメニューが……
にらたっぷり豚レバ炒め。定番の「にらレバ」は、じつはスタミナだけでなく、粘膜にもいいんです。ちなみに豚レバーは水につけてからしっかり拭くことで、臭みを抑えられます。さらに下味をしっかりもみこむことで、苦手な人も食べやすくなりますよ。
どれも身近な食材ですが、組み合わせによって粘膜を強くできるのはうれしいですよね。ぜひ、ふだんの食事に取り入れてみてください!
(『オレンジページ』2020年11月17日号より)