子どもも大人も大好きな〈ミートソース〉。手作りは難しそうなイメージもあるけれど、実は意外と簡単に作れるんです。
今回は、ミシュラン星付きレストランでの経験を持つ料理家・上田淳子さんが、おうちで作る特製ミートソースをご紹介。少し手間をかけるだけで、何倍ものおいしさが返ってきます!
「蒸し炒めにして甘さを引き出した野菜と、こんがり焼いたひき肉をことこと煮るだけ。食材が一体となった深い味わいは、感動もの。〈時間〉という調味料の力を感じる、うちの定番です」
『上田家のほろほろミートソース』のレシピ
材料(作りやすい分量)
合いびき肉(脂が少なめのもの、好みで牛ひき肉)……800g
玉ねぎのみじん切り……400g
にんじんのみじん切り(すりおろしでも)……200g
セロリの茎のみじん切り……200g
にんにくのみじん切り……2かけ分
〈煮汁〉
赤ワイン……1カップ
カットトマト缶詰(400g入り)……2缶
ローリエ……2枚
あればドライタイム……少々
水……1カップ
塩……小さじ2~小さじ2と1/2
こしょう……少々
オリーブオイル……大さじ5
サラダ油……小さじ2
作り方
(1)野菜を蒸し炒めにする口径約24cmの厚手の鍋にオリーブオイルを中火で熱する。野菜を入れてさっと混ぜる。油が回ったら、水大さじ2を加える。煮立ったらふたをして弱火にし、ときどき混ぜながら20分ほど蒸し炒めにする(焦げそうなら、水大さじ1を加える)。
(2)煮汁を加える野菜がねっとりとしたら、赤ワインを加えて強火にする。2分ほど煮てアルコールをとばす。残りの煮汁の材料を加え、煮立ったらふたを少しだけずらしてのせ、弱火にする。焦げないよう、ときどき混ぜながら20分ほど煮る。
(3)ひき肉を焼きつけるフライパンにサラダ油を強めの中火で熱する。ひき肉を広げ入れ、さわらずに焼き色がつくまで4分ほど焼く。こんがりとしたら上下を返し、全体に焼き色をつける。肉汁ごと、2の鍋に加える。
(4)さらに煮込む煮立ったら、ふたを少しだけずらしてのせ、さらに25分ほど煮る。煮汁がほどよく減り、全体がもったりしたら煮上がり。一晩おくとより味がなじむ。
※ほどよく煮つまるのが、このふたのかけ方。保存の目安保存袋に入れて冷蔵で4日、冷凍で1カ月ほど。
ここからは、『上田家のほろほろミートソース』のアレンジレシピをご紹介!
上田家で大人気の絶品メニューです。
『アッシ・パルマンティエ』のレシピ

「煮込みとマッシュポテトを重ねたグラタンはフランスのおふくろの味。 簡単でメインを張れるから、数えきれないほど作ってきました。 息子たちの歴代リクエストのトップ3に入るはず(笑)」
材料(作りやすい分量)
上田家の特製ミートソース(上記参照)……1/3量(約600g)
じゃがいも(メイクイーン、キタアカリ・小)……4個(約450g)
バター……15g
牛乳……1/2~2/3カップ
塩……少々
こしょう……少々
〈A〉
パン粉……大さじ3
粉チーズ……大さじ1
サラダ油……大さじ1
作り方
(1)じゃがいも2個(約300g)は皮をむき、いちょう切りにする。小鍋に入れて水をひたひたに注ぎ、中火で8分ほどゆでる。柔らかくなったら湯を捨て、マッシャーでなめらかになるまでつぶし、端に寄せる。あいたところに牛乳、バター、塩、こしょうを加えて中火にかける。牛乳の量は、じゃがいもの状態により調整をして、マッシュポテトを作る。柔らかすぎるくらいがおすすめ。オーブンを200℃に温めはじめる。
(2)長径約24cmの耐熱皿に、ミートソースを入れ、(1)を広げ入れる。200℃のオーブンで10分ほど焼き、いったん取り出す。〈A〉を混ぜ、全体にかける。再び200℃のオーブンで5~10分焼く。
『ブルスケッタ』のレシピ

「香ばしく焼いたパンに、こんもりミートソースをのせて。 ワインもすすむ味わいです」
材料(作りやすい分量)
上田家の特製ミートソース(上記参照)……1/6量(約300g)
カンパーニュ(スライス)……2枚
クリームチーズ……50g
バジルの葉……適宜
粗びき黒こしょう……適宜
オリーブオイル……少々
作り方
カンパーニュは、オーブントースター(1000W)で2分ほど焼く。取り出して表面にオリーブオイルを塗る。温めたミートソースをのせ、クリームチーズをちぎってのせる。粗びき黒こしょうをふり、バジルを添える。
ペンネにからめてパルミジャーノをたっぷりかけたり、きのこ入りオムレツにどっさりのせたり……。おいしい想像がどんどん膨らみますね。
ぜひ作り置きして、いつでも極上の味を楽しんでください!