物価高が続いている中、今後の生活を考えると何かと不安になるもの。
とは言え、「節約」と言っても何から手をつけるのがいいかわからなかったり、続けるのが難しいという人も多いのでは。
そこで、大人気シニアブロガーのショコラさんに、気軽に実践できて習慣化しやすい節約術を教えてもらいました。
●お金の〈削りどころ〉を考えて定期的に家計を見直す方法は?「支出には、定期的に一定額以上発生する固定費と、食費や日用品費など金額が一定ではない変動費があります。節約というと、欲しいものを我慢したり、なるべく安い商品を買ったりすることに目が向きがちですが、
毎月一定額以上引き落とされる固定費を減らすほうが、断然効率的。水道光熱費や通信費を削るのはむずかしそうな印象があっても、やってみればなんとかなるものです。」
●固定費の〈削りどころ〉、ショコラさんの場合は? 「私が最初に見直したのは電気契約。マンションの入居当時40A(アンペア)だった契約を、10年ほど前に30Aに変更しました。これで変わるのは基本料金の数百円だけですが、ブレーカーが落ちないよう
家電製品の使用に慎重になり、結果電気代がぐっと減りました。
スマホの利用料も、契約する会社によってかなり差が出ます。こちらも10年ほど前、長年契約していた大手キャリアから格安スマホに変更しました。
めったに使わなくなった固定電話は、1年半前に解約。固定電話にかかってくるのはほとんどセールスの電話だけでしたが、災害時にスマホよりつながりやすいことを考え、ずっと保険として持っていました。解約後も不便は感じませんし、モデムや電話機がなくなって部屋がすっきり。現在月々の通信費は、スマホ代約3000円のみです(ネットはマンションの回線を利用しています)。」
●自分が満足して使えるPB(プライベートブランド)商品を見つける「私が住んでいる下町の商店街では、以前は大好きな鮭やさばの切り身が一切れ100円ほどでしたが、今はその倍近くに値上がり。節約生活には打撃です。ただし、どうしようもないほど困っているわけではありません。〈節約術〉がすっかり身についているので、物価の変動にも、ある程度冷静に対処できていると思います。
少し前から、家の中で存在感を増しているものがあります。スーパーやドラッグストア各社が独自に開発する、いわゆるPB(プライベートブランド)商品です。どうしても譲れないお気に入りブランドがあるものを省き、生鮮以外の食品や雑貨は、ほとんどPB商品を買っています。
「マーガリンならこのPB」「おしゃれ着用洗剤ならこっちのPB」と、
商品によって自分の定番を決めています。PB商品も値上がりが続くものの、それでも他と比べれば安価。物価高の心強い味方です。」
●メリハリを意識して不満を溜めないのが習慣化のコツ「仕事を辞めてからは
〈週2〜3日のノーマネーデー〉を習慣にしています。
買い物に行くとつい余計なものまで購入しがちなので、ジムに行く日もまっすぐ帰り、食事は家にあるものですませます。私の場合、必要な分だけ買ってやりくりする方法が合っているから、食材のまとめ買いや作りおきもほとんどしません。
節約生活は、慣れてしまえば身軽で快適。それにいつもがんばっていると思えば、ときどき奮発して本当に欲しいものを買うときの喜びもひとしお! まだ〈削りどころ〉はあるかしら? とゲーム感覚で楽しんでいます。」
教えてくれたのは
ショコラさん
60歳から続けるブログ「60代一人暮らし 大切にしたいこと」が人気のシニアブロガー。根強い支持を得て、現在も月間30万PV。「無理しない」けれど「心の豊かさ」を大切にする生き方が、多くの人の共感を呼ぶ。書籍として2019年『58歳から 日々を大切に小さく暮らす』(すばる舎)、2021年『65歳から心ゆたかに暮らすために大切なこと』(マガジンハウス)、ムック本として2022年『60代ひとり暮らし 軽やかな毎日』(宝島社)を出版。長く続けてきた仕事を退職し、孫の誕生を経て、今の暮らしの工夫を2023年7月から2024年10月まで雑誌『オレンジページ』(小社)にて連載。
ブログ「60代一人暮らし 大切にしたいこと」
https://lee3900777.muragon.com/10月10日発売
『68歳 おひとりさま 幸せに年を重ねるための お金と時間の上手な使い方』(オレンジページ刊)より抜粋・一部改変
Amazon、
楽天ブックスにて予約受付中!
関連記事
知っていますか?将来の年金を増やす3つの方法【節約してる?食費ってどのくらい?】ほぼ1000人に聞いた、気になるみんなのお金事情定年後、どんな仕事でどう働いていけばいいか不安です。【笠井信輔さんが回答/老後の4K】