「スコーン」といえば、アフタヌーンティーにいただく甘いおやつを思い浮かべるかもしれませんが、最近では食事にあう、『
セイボリースコーン』も注目を集めています。そこで、チェダーチーズをたっぷり混ぜ込んだスコーンのレシピを、人気料理研究家の植松良枝さんに教わりました。外はサクッと、中はフワッと仕上げるための意外なポイントもご紹介します!
セイボリースコーンとは
甘みのある一般的なスコーンに対して、塩けのある甘くないスコーンは「セイボリースコーン」と呼ばれます。朝食やブランチはもちろん、小腹がすいたときの軽食やワインのおつまみにもぴったりです。
『チェダーチーズのセイボリースコーン』のレシピ
材料(直径6cmのもの8個分)

A
薄力粉……250g
ベーキングパウダー……大さじ1 (約12g)
グラニュー糖……大さじ2(約24g)
塩……ふたつまみ
バター(食塩不使用)……80g
レッドチェダーチーズ……80g
牛乳……90ml
打ち粉に使う小麦粉(あれば強力粉)……適宜
仕上げに使う牛乳……適宜
下準備
・バター、チーズは1㎝角に切り、それぞれ使う直前まで冷蔵庫で冷やしておく。
・オーブンを200℃に予熱する。
・天板にオーブン用シートを敷く。
※型は丸型の直径6cmを使用。型、カードは製菓材料店のほか100円ショップなどでも手に入ります。
POINT
バターを冷やしておくと、粉類と混ぜるときにバターが溶けてベタつくのを防ぐことができ、失敗しにくくなります。
作り方
(1)粉類にバターを切り混ぜる
大きめのボールにAをふるい入れ、バターを加えてカードで切り混ぜる。
POINT
バターが4~5㎜角くらいのサイズになるまで細かくしましょう。
(2)粉類とバターをなじませる

バターのかたまりを指先で押しつぶして平たくしながら、粉類になじませていく。

バターがある程度細かくなったら、さらに粉チーズ状になるまで両手で生地をはさんですり混ぜる。
POINT
粉チーズ状にパラパラにするのが理想ですが、すり混ぜすぎるとベタベタになるので要注意。米粒大のバターが多少残っていて大丈夫です。
(3)チーズを加える

チーズを加え、片寄らないように手でまんべんなく混ぜ合わせる。
(4)牛乳を加える

牛乳を一度に回し入れ、ボールを手前に回しながらフォークで底から大きくすくい上げるように混ぜる。途中、何度かフォークについた生地を手でしごく。

粉っぽさがなくなり、ゴロゴロッとした生地のかたまりができたら、カードに持ち替え、生地をこねないように寄せ集める。
(5)生地をまとめる

台に打ち粉をかるくふり、生地をのせる。横から両手で数回押さえて圧を加え、生地をひとまとめにして落ち着かせる
POINT
生地がまとまっていないと心配になりますが、絶対にこねたり練ったりしてはダメ。生地がつぶれて食感が悪くなってしまいます。
(6)型で抜く

生地とめん棒にかるく打ち粉をふる。めん棒で厚さ2㎝強の卵形にのばす。

型の口に打ち粉をつけ、生地に余計な圧がかからないように、型の左右を持って5個抜く。
POINT
生地に圧がかかるとふくらみが悪くなるので、型は手のひら全体で押さえつけず、型の左右を持って生地に押し当てます。
(7)余った生地を型で抜く

余った生地は、(5)と同様に横から圧を加えて寄せ集め、同様にのばして型で3個抜く。さらに余った生地は、手で軽く丸めていっしょに焼く。
(8)オーブンで焼く

天板に生地を間隔をあけて並べる。表面にきれいな焼き色をつけるため、刷毛で牛乳をさっと塗る。オーブンの温度を180℃に下げ、表面がうっすらときつね色になるまで20~25分焼く。
【保存方法】
スコーンは1個ずつラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍して。1カ月ほど保存OK。
【おいしい温め方】
冷凍したスコーンを食べるときは、ラップをはずして耐熱皿にのせ、電子レンジ(600W)で1個につき20秒ほどかけて解凍。さらにオーブントースターで2分ほど温めます。
レッドチェダーチーズの鮮やかなオレンジ色が目を引き、食欲をそそります。さっくりとしたスコーンからはみ出たカリカリのチーズが、もう、たまりません。ハムや卵、サラダを添えれば、素敵なワンプレートになりますよ。ぜひお試しください!
教えてくれたのは……
植松良枝さん

料理研究家。旬の食材を活かした季節感あふれるレシピを提案。雑誌や書籍のほか、料理教室やイベント、レストラン、カフェのプロデュースなど幅広く手がける。