
選ぶ本から今の自分が見えてくる【読書の秋】

10月。一応「秋」になりました。(まだクーラーつけてるけど)
今年は読書の秋を満喫している私。
年々視力が衰えて、本を読むことが億劫になったのと同時に
この頃は動画配信サービスが充実し、すっかり活字離れしておりました。
SNSでお薦めの一冊なるものを、ふと目にしたのがきっかけで
この頃また本を手にするようになりました。

母親からの小包はなぜこんなにダサいのか 原田ひ香著
小包に関わる六つの短編集。
私は、18歳で私達の元を離れて暮らす娘に、今も不定期ながら小包を送ります。
中身は、わざわざ送らなくても良いようなものがほとんど。
時間のある時は取り扱い説明書よろしく
細かく、これはこんな風に保存してね、とか、こうして食べるのがオススメだよ!とか手紙をつけて。
届いたときの包みを開封する娘を想像するのが楽しくて、
正直自己満足が大半なのかなーと、自分と重ねたりしながら読んだ一冊です。

終活中毒 秋吉理香子著
こういうタイトルにアンテナが立つあたり、色々折り返し人生を意識している自分を改めて認識😁
終活をテーマにした短編集。ちょっと背筋が冷えるお話もありましたが、ジーンとくるお話も。
一口に終活と言ってもその形は様々。自分は誰に何を残したい?改めて意識するきっかけを与えてくれました。

90歳、ひとり暮らしの知恵袋 お金をかけない素敵な毎日の過ごし方 大崎博子著
91歳で旅立つその前の日まで趣味の晩酌を楽しみ、その年齢でありながらXに日常を投稿していた
インフルエンサーの大崎さん。彼女が書いた人生のヒントが詰まった一冊。
華美でもなく、何か特別な事をするわけでもない。
それでもこんなに日々を楽しく豊かに、健康的に過ごせるというお手本です。
「散歩でもいい、買い物でもいい。人とのつながりを大事にしてほしいのです」
大崎さんが高齢になっても幸せでいられる方法を尋ねられた時に答えた言葉。
家の中にいても何も交流は生まれない。Xで顔も見ぬ誰かとつながること、ウォーキングや太極拳、能動的に外部と関わることが人生の幸福感を高めるのだと彼女は示してくれています。
一日一日、人は老いていきます。それはみんな平等に。若いときはそんなことに思いを寄せることもなかったけれど、今の年齢になって、これからをどう生きるか、どうありたいか、どうあることができるのか?問いかける回数が自然と増えました。
この本を読んだとて大崎さんのように生きられなくとも、自覚を持つことはできます。できることはいまのうちから。後半の自分の毎日をお気に入りのものにするために、今日も背筋を伸ばして、歩いていきたいなと思います。